Le fate ignoranti (無邪気な妖精たち)

私のお気に入り度 ★★★★☆(86点)

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Antonia(Margherita Buy)とMassimo(Andrea Renzi)は結婚して10年あまり、ローマ郊外の川のほとりにある瀟洒な屋敷で幸せに暮していた。が、ある日突然Massimoを交通事故でなくし、Antoniaは絶望のあまり全ての関係を断って自分の中に閉じこもってしまう。悲しみの中で夫の遺品を片づけ始めたとき、一枚の肖像画を見つけた。絵の裏には、愛のメッセージと“無邪気な妖精より”と書かれたサインが記されていた。夫には愛人がいたのだ。しかもMichele(Stefano Accorsi)という名の男の愛人。Micheleが暮すアパートを訪ね、夫の「もう一つの家族」と呼べる少々奇妙な人間関係に、初めは戸惑い面食らうAntoniaだが、夫の死を受け止め、自分の足で新たな人生を切り開いて行こうという気持ちになるのだ。



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愛するMassimoが浮気をしていた。しかも相手は男!結婚して以来ずっと夫だけを愛し続け、医師という仕事にも誇りをもって、真面目に誠実に生きてきたAntoniaにとって、それは青天の霹靂だっただろう。同性愛が市民権を得て日常的に見聞きはするものの、私を含めた多くの人にとってそれは他人事なのだから。身も心もズタズタになっている彼女に、あっけらかーんと、時にはずけずけと物を言う母親Veronicaに扮するErika Blancの味のある演技に、思わずクスッ(^^) Massimoの「もう一つの家族」の一員であるSerra扮するSerra Yilmazも、辛口ながらユーモアがあって頼り甲斐のある中年女性らしい役どころを、気負いなく演じていたね。彼女たちのお陰で、緊迫した雰囲気がふっと和らぐ。素晴らしい脇役たちである。「もう一つの家族」にはそんな人たちがたくさんいた。何度も傷つき悲しんだ者たち特有の、暗黙の了解のようなものがあり、適度な距離を保ちつつ互いに労わりあうことができるのだ。



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Micheleにとっても、愛人の妻であるAntoniaとの劇的な出会いは、彼女ほどショックは受けなかったにしても、心のバランスを崩すに充分な威力はあった。Antoniaに辛くあたったのも、崩れそうになる自分を守るためだったのだろう。Stefano Accorsiの畳みかけるような機関銃喋りが、健在であることをここで再確認(^^) Margherita Buyはいつにも増して優雅で綺麗だわぁ。冒頭シーンの高貴な姿は、彼女ならでは…でした。。「もう一つの家族」と一緒に暮す中で、Antoniaは自分の中の頑なで世間知らずなところに気付いていく。そしてMicheleへの慈しみの気持ちが、徐々に愛情へと変っていくのである。最愛の夫を亡くしても、全てを失った訳ではない。女性がそう確信した時ほど強いものはない。新しい一歩を踏み出そうとするAntoniaにエールを送りたい。

製作国:Italy
初公開年:2001年
監督:Ferzan Ozpetek
キャスト:Margherita Buy, Stefano Accorsi, Serra Yilmaz, Filippo Nigro, Gabriel Garko, Erika Blanc, Andrea Renzi ...


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by amore_spacey | 2009-09-01 22:14 | - Italian film | Comments(0)
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