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Shrink

私のお気に入り度 ★★★★☆(85点)

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Henry Carter(Kevin Spacey)はハリウッドきっての名精神科医で、彼の患者リストには、有名女優Kate Amberson(Saffron Burrows)や若手脚本家Jeremy(Mark Webber)やスーパーエージェントPatrick(Dallas Roberts)など、ハリウッドのスーパースターの名前がずらりと並んでいた。彼らの非現実的な悩みや愚痴に付き合いながら、Henryは自分自身の虚しい気持ちを持ち余し人生に絶望していた。そんな彼にハリウッドとは全くかけ離れた世界に生きる少女Jemma(Keke Palmer)を、無料で担当するよう依頼が来る。麻薬に溺れ自分を見失いかけていたCarterにとって、その少女との出会いが大きな転機となる。



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「f*ck!」「sh*t!」がてんこ盛り!Keviさま演じるHenryは、ドラッグとアルコールに溺れ完全に壊れちゃってる精神科医という設定なのですが、好き勝手なところで寝転んだり、まぶたや鼻の横に折り重なった皺や無精ひげを見ていると、どう考えても精神科医と言うよりは、バナナを皮ごと食べたK-PAX星人のProtのほうがハマッている。Protの存在が人を癒していた分だけ医者に近い位置にあるような気さえします。そうそう、Kevi様がちらっと日本語を喋るの。寿司バーのような所でたった1回「ありがと」って言うだけなんですけれどね。Old Vic劇場の出待ちのときにも、日本人ファンには「ありがと」って言ってますね。

さすがハリウッドきっての名医だと思わせたのは、Henryが住んでいる屋敷が、ハリウッドを見下ろせる丘の上に大きなプールや庭の豪邸!というシチュエーション。そのプールサイドのデッキチェアで眠りこけるKevi様って可愛いわぁ。名医がスーパーでたった1箱のアイスを買うために、ショッピングカートを押す姿もこれまたK-PAX星人のProt的な設定で、クスッと笑えました。可愛がっているワンコを抱えるシーンもじわっと来るの。諸手(もろて)を揚げたハッピーエンドではないけれど、救いの道が誰の前にも開かれている。それに気付くか気付かないか?その道を選ぶか選ばないか?それは本人次第であります。そして崩壊した人間性を取り戻すことができるのは、温もりのある人との関わり合いの中で、喜怒哀楽をぶつけ合いながらじわじわっと。それが何よりの治療薬でしょうね。

ああいうきらびやかなショービジネスの世界というのは、一旦足元をすくわれると簡単にドラッグ中毒やアル中に陥り、払っても払っても追いかけてくるしつこい神経症に悩まされるようになるものらしい。日本でもあの一件が起きる前から、芸能界の麻薬汚染が取り沙汰されてますからね。



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少女Jemmaの家を覆うアーチ型の橋桁が、まるで御茶ノ水の聖橋そのものだったのにはビックリ。Jack Hustonはジョニデをもう少しお茶目にした感じで、ドキドキしました。Jack Hustonには怖さを知らないまっすぐな若さがあります。

製作国:U.S.A.
初公開年:2009年
監督:Jonas Pate
キャスト:Kevin Spacey, Mark Webber, Saffron Burrows, Jack Huston, Griffin Dunne, Pell James, Dallas Roberts, Keke Palmer, Robin Williams ...


by amore_spacey | 2009-12-07 19:51 | Kevin Spacey | Comments(0)
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