The Reader (愛を読む人)

ネタばれあり。

私のお気に入り度 ★★★★☆(86点)

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1958年のドイツ。15歳のMichael(David Kross)は21歳年上のHanna(Kate Winslet)との初めての情事にのめり込む。Hannaの部屋に足繁く通い、請われるままに始めた本の朗読によって、2人の時間はいっそう濃密なものになるが、ある日Hannaは忽然と姿を消す。1966年大学で法律を学ぶMichaelは傍聴した法廷の被告席にHannaを見つける。裁判に通ううちに彼女が必死に隠し通してきた秘密にようやく気づき、衝撃を受けるのだった。



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随分前に原作を読んだ。読者は、青年から大人への過渡期の曖昧で自信のないMichaelの目線でストーリーを追っていく。そして読み終わった後に、そうだったのか!謎が1つ1つ解けていくのである。自分が文盲であることをHannaは恥じていた。彼女のその秘密を知っているのはMichaelだけ。法廷で一部始終を見た彼は、文盲だからという羞恥心と引き換えに、供述書に関し不利な証言をすることによって罪を負うHannaが理解できず悶々とする。否、あの時からMichaelの中に、葛藤と罪悪感が生まれたに違いない。法廷でHannaが文盲であることを彼が証言し(それには彼女との肉体関係から洗いざらい話さねばならない)、それによって彼女の尊厳を傷つけることになっても、減刑を請うのが正しかったのか?それとも法廷での出来事を静かに見守り、Hannaの誇りを尊重することが彼女への優しさなのか?と。



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Michaelが送り続けた朗読テープを聴きながら、Hannaは獄中で文字の読み書きを覚える。しかし自分の言葉で綴ることによって、職務に忠実であったがために罪なきユダヤ人を見殺しにしたことに対して、彼女自身が気付いていなかった罪の深さを知り、その苦悩の大きさに耐え切れず自死を選ぶ。そんな事実を風化させず、年代の違う男女が負った葛藤や苦悩や罪悪を含めMichaelが自分の娘に語ることで、Hannaや自分自身への懺悔としたかったのであろう。これは決して単純な恋愛物ではない。だから邦題はどう考えても陳腐でおかしい。

Kate Winsletの肉体は、美しいというよりはルーベンスの絵の女性たちのような圧倒的な存在感があった。老けメイクなのに声がやたら若いというアンバランスには目を瞑りましょう(^^) エキセントリックな役柄の多いRalph Fiennesだけれど、この作品では間接的表現でしっとりしてとても好感が持てる。実生活ではKate のほうがずっと若いのよね。

製作国:Germany, U.S.A.
初公開年:2009年
監督:Stephen Daldry
原作:Bernhard Schlink
キャスト:Ralph Fiennes, Kate Winslet, David Kross, Lena Olin, Bruno Ganz, Hannah Herzsprung ...


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by amore_spacey | 2009-12-11 00:43 | - Other film | Comments(0)
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