Io sono l'amore (ミラノ、愛に生きる)

ネタばれあり。

私のお気に入り度 ★★★☆☆(70点)

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【あらすじ】 ミラノに暮す資産家のRecchi一家。父親の大会社を継ぐ事になった夫Tancredi(Pippo Delbono)とロシア人妻のEmma(Tilda Swinton)、そしてElisabetta(Alba Rohrwacher)とEdoardo(Flavio Parenti)とGianluca(Mattia Zaccaro)の3人の子どもたち。上流階級のマダムとして公私共に完璧な仕事振りを見せるEmmaだったが、Edoardoの親友Antonio(Edoardo Gabbriellini)との出会いによって、彼女の中に閉じ込められていた官能と情熱が解き放される。



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一昔前の映画のようなモノクロのクラシックなオープニングに引き込まれたが、ストーリーはよくある昼ドラ。パーティーだ、晩餐会だ、と上流階級の華やかな日々にうんざりしている、魂が抜けた人形のようなマダムが年下の若い男に惹かれ、悲劇的な結末に向って落ちていく。低俗な昼ドラにならなかったのは、Emmaを演じた少年風でエキセントリックなTilda Swintonや、ミラノの街並をあそこまで美しく映し出したカメラワークにあるだろう。21世紀のVisconti風な作品と言えるか。彼女の話すイタ語が少々気になったものの、透き通るような肌に翡翠のようなグリーンの瞳、そしてすらりとしたモデルのようなスタイルは圧倒的な存在感である。

Antonioの作った海老の前菜を口にした瞬間、人形のように無表情だったEmmaに魂が吹き込まれる。あのシーンは秀逸だった。彼女の全ての感覚が生き生きと動き始め、ガラスのような瞳に灯りがともり、センシュアルな女性に生まれかわるのだ。あの海老の前菜は実においしそうだった(^^) 十人並みのAntonioにどうしてあそこまで惹かれたのか?それは不可解だけれど、そこにはEmmaが心の底に封印している、ロシア人として別の名で生きていた過去の人生に絡んでいるのかもしれない。上流階級のマダムが考えることは庶民のアタシにゃ分かりませんが、晩餐のデザートに出たモンブランに目が釘付けでした。

製作国:Italy
初公開年:2010年
監督:Luca Guadagnino
脚本:Ivan Cotroneo
キャスト:Tilda Swinton, Flavio Parenti, Edoardo Gabbriellini, Alba Rohrwacher, Pippo Delbono, Diane Fleri ...


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by amore_spacey | 2010-10-17 17:43 | - Italian film | Comments(4)
Commented by sandonomeshi at 2010-10-19 21:33
Tildaさんがミラノに住むロシア人役・・・ってことは、ロシア語訛のイタリア語を話してるってことでしょうか? 確か彼女、ドイツ語もちょっと話してたような・・・。
有閑マダム(熟女)が若い男に落ちていく姿も面白そうだし、食でも目を楽しませてくれる(←これ、最近の映画では必須項目?)ならちょっと観てみたいかな〜って気もするけど、でもドイツ語吹き替えじゃTildaさんの訛を聞けないしな〜。
Commented by amore_spacey at 2010-10-21 01:04
☆ sandonomeshiさんへ。
彼女は元々イタリア語を話すことが出来たのか、この作品のために一生懸命勉強したのかは分かりませんが、一語一語はっきり話す彼女のイタリア語は、聞き取りやすいものの、あの中では妙に浮いた感じでした。偶然このあとにお勧めの『赤い薔薇ソースの伝説』を観ましたが、両方とも食によって引き起こされる人間の秘められた感情がテーマの1つになっていて、とても面白かったです。三度のめしさんの記事を勝手に文中リンクさせて頂きました~!
Commented by レイネ at 2010-10-22 02:25 x
はじめまして、オランダ在住のレイネと申します。ロンドンの椿姫さんのブログから飛んでまいりました。

この映画、オランダで一月ほど前に観ました。日本では未公開なので日本語のブログに書いてる人をほとんど見かけませんね。やはり同じ映画でも人によって見方も感じ方も違うので、この記事を見つけてうれしくなりました。URLをクリックすると拙ブログ記事に飛びますので、よろしかったらご高覧下さい。突っ込みどころが似てるように思います。)
映画館を出たらめまいを感じ、いつもの景色が変わって見えました。同年代の女性に勧めたい映画です。

これからもよろしくお願いします。
Commented by amore_spacey at 2010-10-23 00:52
☆ レイネさんへ。
いらっしゃいませ~♪&初コメありがとうございます。
何と言う奇遇なんでしょう。かなり前にオペラに関して検索していたらレイネさんと椿姫さんのブログに辿り着き、お2人とも着物とオペラに熟知されて、素敵な時間を過ごされているなぁと思いながら拝見していたのです。映画のレビューもあったのですね、気づきませんでした(汗) ホント、切り口が似てますねぇ(^^) 庶民レベルから上流階級の暮らしぶり(特に晩餐会の場面に目が釘付け)を垣間見ることができるので、こういった作品が大好きです。私は超現実人間なので、家庭を壊してまで好きな男性に走ったりはしませんが(そんな人に出会ってないし)、映像の中で疑似体験できるのもちょっとした楽しみだったりします(*^^*) こちらこそこれからもよろしくお願いしますね。
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