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バベットの晩餐会 (Babette's Feast)

私のお気に入り度 ★★★★☆(82点)

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【あらすじ】 19世紀後半。デンマークの辺境の小さな漁村に、厳格なプロテスタント牧師の美しい娘Martine(Birgitte Federspiel)とFilippa(Bodil Kjer)が住んでいた。やがてMartineに若い士官Lorens(Jarl Kulle)が、Filippaにオペラ歌手Achille Papin(Jean-Philippe Lafont)がそれぞれ求愛するが、二人は父の仕事を生涯手伝ってゆく決心をし、父が亡くなった後も未婚のまま献身的に仕事を続けていた。そんなある嵐の夜2人のもとに、Papinの紹介状を持ったBabette(Stéphane Audran)という女性が訪ねてきた。1988年度アカデミー外国語映画受賞作。


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トーンを抑えた静かな映像を観ているうちに、、、眠っていました(Ф_Ф;) 気づいたら晩餐当日のシーン。質素でありながら必要なものが揃った厨房。真っ白なテーブルクロスにアイロンをあてる。無駄のない動きで、手際よく次々と素晴らしい料理を生み出すBabette女史。料理を食卓に出す少年。厨房で豪華な晩餐に酔いしれる老人。そして大仕事が終わったあと、氷の入った水で顔をざぶざぶ洗う女史。彼女の凛とした姿は、潔く美しかった。


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宗教に縛られた村人たちの心を解き放ったのは、嘗て味わったことのない贅沢な晩餐に違いないが、ご馳走を通して彼らの心に届けられた、Babette女史の自己犠牲による見返りを期待しない深い愛情を忘れる訳にはいかない。まるでこの晩餐の席にいるような至福の時間が、画面から満ち溢れていました。そしてあの作品がダブった。

製作国:Denmark
初公開年:1988年
監督:Gabriel Axel
キャスト:Stéphane Audran, Bodil Kjer, Birgitte Federspiel, Jarl Kulle, Jean-Philippe Lafont, Bibi Andersson, Guillaume Gallienne ...


by amore_spacey | 2011-03-18 01:07 | - Other film | Comments(2)
Commented by Chaky at 2011-03-18 04:49 x
ちょっと可笑しくて、ちょっと切なくて、静かで暖かな感情を心に残してくれるこの映画(そして原作も)、大好きです。
思いがけず、懐かしい『赤い薔薇ソースの伝説』へ飛ぶと、今まで知らなかった原題とその意味にまで巡り合えるとは!
日本の地震で心が痛んでいたときゆえ、映画の話題でほっと一息、じんわり気持ちがほぐれました。
Commented by amore_spacey at 2011-03-20 01:39
☆ Chakyさんへ。
うたた寝して前半を見逃したままレビューを書いてしまいましたが、それくらい後半にのめりこんでしまった作品でした。ええ、晩餐のシーン(=食べる)が始まるぞーって、私の本能が目覚めたのでしょう。苦笑 私たちの心の中にある色んな感情が静かに引き起こされますね。BGMがちょっと耳障りでしたけど。。 原題の意味を知ると、『赤い…』がより具体的で「ああ、そうだったのか」と膝を打ちますね。
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