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必死剣鳥刺し

私のお気に入り度 ★★★★☆(82点)

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【あらすじ】 江戸時代。東北の海坂藩では、藩主・右京太夫(村上淳)の愛妾・連子(関めぐみ)が藩政に口を出し、その暴走を誰も止めることが出来ずにいた。最愛の妻・睦江(戸田菜穂)を病で亡くしたばかりの物頭・兼見三左エ門(豊川悦司)は、独断で連子の刺殺を敢行する。が、彼に下された処分は、閉門という寛大なものだった。しかも1年後には近習頭取として役職に復帰、藩主の傍に仕えることになった。腑に落ちない三左エ門だったが、彼の身の回りを世話する亡き妻の姪・里尾(池脇千鶴)の健気な存在が、心の拠り所となっていく。そんなある日、中老・津田宮部(岸部一徳)からある藩命が下る。


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藤原周平の世界を映像化するとしたら、こんな感じかなぁ。なかなかよかった。血が吹き飛ぶ壮絶な殺陣シーンから、田舎の自然の四季の移り変わりなど、日常生活がとても丁寧に描かれ心が休まる。三左エ門に心を寄せる里尾の、清らかで切ない情感表現が細やか。静かな中に凛とした姿が爽やかだった。叔父と姪っ子がうふふ…は、ああいう流れなので仕方がないかな? 

豊悦は大河ドラマの信長の時とはまた違い、自分を抑えた寡黙な男を演じてもうまい。彼の所作や毅然とした立ち居振る舞いから、武士の美学が伝わる。岸部一徳扮する津田中老ってのが、限りなく黒に近い灰色な男で、油断ならないヤツだ。粘着気質の小狡い人間が岸部氏の得意とする役どころだから、どんでん返しがあるなと思ってはいたが、あそこで鳥刺しが出るとは…(しかし鳥刺しって、、、焼き鳥みたいな^^;)。あれで胸のつかえがいくらか下りたのに、エンドロールの主題歌でぶち壊された気がしました。

製作国:Japan
初公開年:2010年
監督:平山秀幸
原作:藤沢周平
キャスト:豊川悦司, 池脇千鶴, 吉川晃司, 戸田菜穂, 村上淳, 関めぐみ, 小日向文世, 岸部一徳 ...


by amore_spacey | 2011-04-18 04:02 | - Japanese film | Comments(0)
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