Box 袴田事件 命とは

私のお気に入り度 ★★★★☆(82点)

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【あらすじ】 昭和41年6月30日未明、静岡県清水市で味噌製造会社専務の自宅が放火され、一家4人が殺害された。警察は従業員で元ボクサーの袴田巌(新井浩文)を容疑者として逮捕、連日、過酷な取り調べを行った。そして拘留期限の3日前、自白にこぎつけるが、裁判では犯行を全面的に否認。裁判官の熊本(萩原聖人)は警察の捜査に疑問を抱き始める。乏しい物証の中での、強制の疑いのある自白…。しかし熊本は無罪を確信しながらも、他2名の裁判官の合議に負けてしまう。


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映画の出来具合云々より袴田事件そのものに関心が集中し、心にずっしり来た。とても重かった。自白に重きを置く裁判制度、組織による不正、組織の面子のために白を黒と言わせる圧力や暴力。そんな中でたった一人の人間が、己の使命に目覚め立ち上がった。人間が人間を裁くことの苦悩や問題や難しさが、静かに、力強く問いかけられている。が、それに対する答えが見つからない。だからこの作品(監督の立ち位置)がこの事件を冤罪としていることや、象徴的なラストシーンに希望の光を見い出しつつも、やりきれない気持ちでいっぱいになるのだ。割り切れないことだらけ。現在もまだ続いている袴田事件。袴田氏&熊本裁判官の両人とも健在であり、袴田氏は獄中で今も死刑囚として毎日その恐怖に耐えているという。

萩原聖人くん、ガッツがある。見直した。葉月里緒奈ちゃん、なんであんなに痩せちゃったのォ??

製作国:Japan
初公開年:2010年
監督:高橋伴明
キャスト:萩原聖人, 新井浩文, 葉月里緒奈, 村野武範, 保阪尚希, 大杉漣, 國村隼, 岸部一徳, 石橋凌 ...


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by amore_spacey | 2011-08-21 00:37 | - Japanese film | Comments(2)
Commented by kaioko at 2011-08-21 20:39
この映画、観たい観たいと思いつつ未だ観ていません。
日本では死刑制度や裁判の可視化などについて議論がないまま裁判員制度が導入されて、その是非はともかく、議論がされていないから割り切れないことがそのままになってしまっている気がします。都合の悪いことがそのままにされている、という感じもしますが。だからこういう作品をみると心にずっしりきちゃいますよね。

萩原聖人はいい俳優ですよね~。新井浩文くんも大好きです^^
Commented by amore_spacey at 2011-08-25 00:36
☆ kaiokoさんへ。
今も続行中の事件、しかも被告人や立ち会った裁判官が存命という状況で、監督が自分のスタンスを明らかにして世の中に問いかけたその潔さに惹かれました。ちょっと的は外れていますが、Kim様主演のイタリア映画『悪の天使ヴァッランツァスカ』は、事実をできるだけ忠実に再現したに留まり、「それで???」という感が強かったので、高橋伴明監督に拍手を送りたい気持ちです。萩原聖人くん自身も濡れ衣を着せられた?事件に巻き込まれて、一時芸能界を干されていたんですよね?事件を潜り抜けた彼は、一段と成長していい役者さんになってきた気がします(^^)
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