休暇

私のお気に入り度 ★★★☆☆(78点)

e0059574_025137.jpg
【あらすじ】 刑務官の平井(小林薫)は、職場で当たり障りのない付き合いを続け、40歳を越えた今も独身だった。ある日姉の紹介でシングルマザーの美香(大塚寧々)と見合いをする。仲人に乗せられ会ったその場で、二人の結婚は決まったような雰囲気になる。平井はこの結婚にささやかな希望を持っていた。処刑の際、下に落ちて来た体を支える役をやれば、1週間の休暇が取れる。美香を新婚旅行に連れて行きたい平井は、「支え役」を自ら志願するのだった。


e0059574_0251476.jpg
受刑者の足下の床が抜けて、体が落下し、絞首になる瞬間、その床下位置で受刑者が暴れないように支え押さえる「支え役」。人の死に手を貸すような役割。支え役は、受刑者の断末魔の苦しみを、死の瞬間を、その生々しい感触を、一生忘れない。この衝撃的なシーンに、死刑制度や命の重みや死について、私たちは一歩立ち止まって考える。また執行に携わった刑務官たち、特に死の上に立つことでささやかな幸せが得られる平井という男について、任務とはいえ割り切れないものを抱える人々の気持ちに寄り添う。そして何とも苦い思いに苛まれるのだ。


e0059574_0252619.jpg
登場するどの人も多くを語らない。受刑者・金田(西島秀俊)が一体どんな罪を犯したのか?見合い相手の美香の前夫や前の結婚生活がどうだったのか?全く触れない。刑執行までの刑務所での日々と、見合いから新婚旅行までのプライベートな日々、この2つの時間軸が交互に綴られていく。淡々と進んでいく。こんなにも静かなのに、静かだからこそ、ぐっと胸に迫ってくる。心の奥底に眠っているものが揺さぶられる。何ともやるせない複雑な気持ちになる。その上にある平井のささやかな幸せ。

製作国:Japan
初公開年:2007年
監督:門井肇
キャスト:小林薫, 西島秀俊, 大塚寧々, 大杉漣, 柏原収史, 菅田俊 ...


[PR]
by amore_spacey | 2011-09-22 00:26 | - Japanese film | Comments(4)
Commented by sandonomeshi at 2011-09-22 09:22
私も観ました、これ。そう、ほんとに淡々と進むんですよね。で、刑務所という非日常な「職場」なのに、なんだか身近に感じてしまったような記憶があります。(受刑歴はありません。念のため)
でも逆に、そうして極普通の人が「職務」として「殺人」を遂行してるという現実があるということを思い知らされた映画でした。
Commented by hiro at 2011-09-23 23:07 x
う~ん、これは面白そうですね。エミリアさんの評価は78ですか。
私自身はこの手の映画は好きなので90行くかも(笑)
是非見ようと思います!
Commented by amore_spacey at 2011-09-24 01:16
☆ sandonomeshiさんへ。
実はコレ、『休暇』のタイトルに、の~んびり和む作品だと思い込んで観始めたんです。こ、こんなに重い作品だなんて…。気持ちを切り替えるのが大変でしたっ(汗) 刑務所を舞台にした作品は多いけれど、これを観て、刑執行前後の様子や支え役という仕事があることを、初めて知りました。何ともやるせない気持ち、それはきっと時間が解決してくれるのでは?と自分の経験から思いました。
Commented by amore_spacey at 2011-09-24 01:18
☆ hiroさんへ。
↑の方のところで書いたように、最初に大きな勘違いがあったため、気持ちがうまく乗り切らず、点数が低くなりました。もう一度観なおしたら、違ってくるかもしれません。観れば観るほど、色んな思いが募るでしょう。お勧めです!
名前
URL
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

<< Hanna (ハンナ) Brucio nel vent... >>