私のお気に入り度
★★★★☆(80点)
【あらすじ】 現金輸送会社ヴィジラント社に、ひとりの新人警備員がやってくる。男の名はAlexandre Demarre。このところヴィジラント社は武装グループの襲撃を頻繁に受けており、彼は犠牲となった警備員の補充として採用されたのだ。同僚の警備員たちは、軍隊上がりやボクサーくずれ、孤独な高齢者など、それぞれに事情を抱えた者たち。
Alexandreは彼らとうち解けることなく、仕事が終わると会社のそばのホテルの一室にまっすぐ帰ってゆく。その部屋の壁は、襲撃事件の新聞記事や同僚たちの似顔絵で埋め尽くされていた。はたしてAlexandreの目的は何なのか?
ショッキングな冒頭のシーン。そして新人警備員として雇われた謎の中年男Alexandreの、不安定な精神状態や不可解な行動に、「一体こいつは何者なんだ?」「過去に何かあったのか?」と、視聴者の好奇心はそそられる。ストイックで寡黙な彼に痺れました。男の無情の世界だ。彼を取り巻く職場の雰囲気や仕事仲間も丁寧に描かれ、単なるノワールに終わっていないところが、人間臭くていい。AlexandreのM字デコが、『
ユージュアル・サスペクツ』のKevin扮するVerbal Kintにそっくり。
製作国:France
初公開年:2004年
監督:Nicolas Boukhrief
キャスト:Albert Dupontel, Jean Dujardin, François Berléand, Claude Perron, Julien Boisselier, Philippe Laudenbach, Olivier Loustau, Aure Atika ...