Habemus Papam (ローマ法王の休日)

ネタばれあり。

私のお気に入り度 ★★★☆☆(78点)

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【あらすじ】 ローマ法王死去。この一大事を受け、新法王選出のため各国の枢機卿たちがヴァチカンに集まる。彼らはみな心の中で、必死に祈りを捧げていた。「神様、一生のお願いです。どうか私が選ばれませんように」。そして新法王に選ばれてしまったのが、ダークホースのMelville(Michel Piccoli)。彼は大観衆を前に演説をしなければならないが、あまりの緊張からローマの街に逃げ出してしまった。


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一般市民には閉ざされたヴァチカンの世界が、ここで覗き見できる。それだけでも、私たちの好奇心のツボを刺激してくれる。しかもヴァチカンは新法王選出という大イヴェントの真っ只中。ところがどっこい、経験も見識もあるはずの枢機卿たちが、子どものように小さく青くなって、「選ばれませんように」と祈っているではないか。そんな姿が滑稽で可笑しくもある一方、彼らの人間臭い姿に親近感を抱いた。バルコニーの奥で、「演説なんて出来ない!」と絶叫する新法王のMelvilleって、私たちと全く変わりないよね。


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Nanni Morettiらしい皮肉を随所に盛り込みつつ、話はコメディタッチで淡々と進んでいく。新法王のカウンセラーとして呼ばれた精神科医(Nanni Moretti)は、ヴァチカンに無期限で留まることになるかも?と言われて、初めは及び腰だったのに、いつの間にか枢機卿たちを仕切って、喋り倒している(苦笑) 一方3日間ローマ市内をさまよったMelvilleは、人々との出会いによって悟る。「自分は人を導く立場ではなく、導かれる立場にある。だから新法王の座を辞退する。」と。そしてそれを民衆の前で宣言。このフィナーレはそれなりに納得できる。が、それまでコメディタッチで展開していたから、いきなりTVの電源切られたような唐突な幕引きに、「へっっ?( ゜д゜)」 結末を知った上でもう一度見直してみると、案外奥が深いのかも。

製作国:Italy
公開年:2011年
監督:Nanni Moretti
キャスト:Michel Piccoli, Jerzy Stuhr, Renato Scarpa, Franco Graziosi, Camillo Milli, Roberto Nobile, Ulrich von Dobschütz, Nanni Moretti, Margherita Buy ...


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by amore_spacey | 2012-06-07 00:33 | - Italian film | Comments(2)
Commented by turezure-italia at 2012-06-08 05:51
まだMichel Piccoliは御存命どころか元気に俳優をまだやっているんですね~。ドヌーヴの「昼顔」の頃から、キャリアの長い彼。この人が亡くなったら、映画界も淋しくなるから、長生きしてほしい…!そしてこの映画でのピコリ様、逃げちゃう法王なんて、似合ってる!

なんて映画の内容と関係ないところで熱くなってしまいました。

地震、不気味につづいていますね。どうなるのかと心配ですよね。こちらでも「よりによってエミリア・ロマーニャが…。パルミッジャーノが…」と話しています。

イタリアに住んでいると、意外と映画に疎くなったりして。今おすすめの映画ありますか?
Commented by amore_spacey at 2012-06-09 01:07
☆ turezureさんへ。
ドヌーブと共演した方なんですね。彼については全く知らないので…。ええ、大観衆を前に逃げちゃうんですよ。途中まではかなりコメディ・タッチで来ていたので、ラストも何かおかしなことが起きるのかな?と変に期待しただけに、肩透かしを食らったような感じです。

今の時期のイタリアは、もうヴァカンス・モード全開だから、ロードショーにかかる作品って、、、どうなんでしょう?わたしがものすごーく観たいのは、阿部ちゃん主演の『テルマエ・ロマエ』です!
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