わが母の記

私のお気に入り度 ★★★★☆(79点)

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【あらすじ】 作家の伊上洪作(役所広司)は年老いた両親(三國連太郎・樹木希林)を訪ね、世田谷の自宅兼事務所と伊豆の実家とを行き来する生活をしていた。姉・妹(キムラ緑子・南果歩)との三人兄弟だったが、幼少の頃一人だけ「土蔵の叔母さん」に預けられて育った洪作は、自分は母から捨てられたという思いが常にあり、大人になってもことある度に、その事で母親と喧嘩していた。しかし父親が死ぬと、母の物忘れがひどくなり、世田谷の家に引き取る頃は、洪作が誰かさえ分からなくなっていた。


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母子を演じた役所広司&樹木希林の文句のつけようのない演技や、昭和の雰囲気にたっぷり浸ることができたのはよかった。でも何か、こう、薄い透明なベールがかかったような違和感がつきまとった。一般市民の生活レベルを超えた伊上一族のハイソサエティぶりが、庶民の私には遠い別世界の出来事で、どうしても感情移入ができなかったノダ。しょうがないよね、こればっかりは。

でも以下の2つのシーンには、はっと胸を突かれた。自分の息子のことさえ分からなくなってきた八重。そんな八重は、洪作が小学生の頃に初めて書いた詩を暗誦し、この詩を書きつけた紙きれをずっと大事に持っていた。一方彼女は伊豆の御用邸近くの海に行きたくて、家から勝手にさ迷い出る。その知らせを聞いた洪作は、豪華客船の洋行を取りやめ、海岸で母を待った。小さくなった母を背負いながら、ずっと心のしこりになっていた「母から捨てられた」という黒い気持ちが静かに消えていく。背負われた母は、やっと息子が自分のもとに帰ってきてくれたと安心する。子を想う母の心や、母を想う子の心に、ジーン。辛く重い現実も、宮崎あおいちゃんのおかげで、明るくなごやかになります。

製作国:Japan
初公開年:2012年
監督:原田眞人
キャスト:役所広司, 樹木希林, 宮崎あおい, 三國連太郎, 南果歩, キムラ緑子, ミムラ, 菊池亜希子, 三浦貴大 ...


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by amore_spacey | 2012-09-15 00:17 | - Japanese film | Comments(2)
Commented by turezure-italia at 2012-09-16 08:02
こんばんは!

豪華キャストですね、役所広司と樹木希林(これ変換大変ですね。役所工事に危機キリンとなってしまいました)。これは絶対に外さない、いやこのキャストでコケられないって感じです。

豪華客船の洋行っていうのが、ちょっと時代錯誤な感じですかね。

でも、最後に長年の違和感を持ち続けていた主人公が、やっと重荷を解放できたみたいで良かった。大事ですよね、こういうことは、生きていくうえで。親子のこういう問題って些細だけれど、結構ずっと持ち続けるのは重かったりしますもの。
Commented by amore_spacey at 2012-09-17 01:01
☆ turezureさんへ。
主役&準主役の2人が大ベテランな上に、彼らが母&息子を演じたらどうなるのか楽しみだったので、その意味ではとてもよかったのですが…。ポスターのキャプションにある、「世界を感動で包んだ昭和日本の家族の物語」の世界って??こんな安っぽいキャプションをつけなきゃ客を動員できないなんて、悲しすぎる…。こんなありふれたフレーズを使うなんて、観客を舐めてませんかー?っと、重箱の隅を突付いてしまいました(--;)

親子は血の繫がりがある分だけ、他の関係よりも、ある時はややこしくなったり、ある時はさらっと解決したり。長~いお付き合いだから、ほどよい距離の取り方を学びたいものですね♪
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