Le cose che restano (ジョルダーニ家の人々)

私のお気に入り度 ★★★★☆(82点)

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【あらすじ】 21世紀初頭。ローマで暮らす中産階級のGiordani家。その三男Lorenzo(Alessandro Sperduti)の突然の死をきっかけに、Giordani家の各々が秘めていた様々な問題が浮き彫りになる。入院・大学卒業・転勤のため、大家族から両親や姉弟が一人ずつ去っていき、それぞれが新たな出会いに導かれていく。現代を生きる一組の家族が離別と再生の中でぶつかる、夫婦や家族のありかた・家族愛や恋愛・ジェンダー・不法移民などの問題を通して、今日的な家族とは何なのか?決して変わることのないものとは何なのか?が描かれる。


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家族をテーマにしたイタリア映画の見どころは、人物描写が素晴らしい、押し付けがましいところが少ない、人が生きていくことは大変なことだが、そこに小さな勇気や希望を与えてくれる。この作品もその例に漏れず、大所帯のGiordani家の次男Nino(Lorenzo Balducci)を軸に、家族を丁寧に描き出している。観ている私たちは、ある時はその一人一人に自分を投影しながら、またある時はこの家族と日々の浮き沈みを共有しながら、「この先どうなるんだろう?」という好奇心を抑えずにはいられない。観ている者を作品の中にぐいっと引き込む力がある。そして観終わったあと、自分もほんの少しだけ成長したような気持ちになる。Ninoと人妻の恋は、お昼のメロドラマ風で甘ったるくて、残念だったな。

『大陸』にも登場する不法移民問題について、この作品はより具体的で分かりやすく描いていた。法律(建前)とモラル(本音)の間で、自力では遺憾ともしがたい怒りやジレンマが生じる。そんな中で自分の公的な身分を忘れ、一歩間違えば命を落しかねないCataldo刑事(Francesco Scianna)の、無鉄砲とも思えるような正義感と一途な思いが、やがて淡い愛情に変わっていく過程は、美談と言えばそれまでだが、私たちの気持ちをそっと潤してくれる。こんな人がいるんだと思うと、人間や世の中が、今までとは違って見えてくる。


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食事をしたりバールでお喋りしたり、というイタリアならではのごくありふれた風景は少なかったが、肩に手をそっと乗せたり、手を取り合ったり、ぎゅっと抱擁して喜びや悲しみを分かち合う姿は、繰り返し登場した。言葉より抱擁のほうが雄弁、ということもあるのだ。私もこうして何度も支えてもらってきた。人間関係には面倒な部分もあるが、捨てたもんじゃない。人生だって捨てたもんじゃないなと思える。

製作国:Italy
放送日:2010年12月13日~12月29日
監督:Gianluca Maria Tavarelli
脚本:Sandro Petraglia, Stefano Rulli
キャスト:Claudio Santamaria, Lorenzo Balducci, Paola Cortellesi, Daniela Giordano, Ennio Fantastichini, Valentina D'Agostino, Thierry Neuvic, Enrico Roccaforte, Vincenzo Amato, Antonia Liskova, Francesco Scianna, Farida Rahouadj, Leïla Bekhti ...


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by amore_spacey | 2012-10-22 03:48 | - Italian film | Comments(0)
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