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Happy Family

ネタばれあり?

私のお気に入り度 ★★★★☆(81点)

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【あらすじ】 ミラノに暮らす17歳のFilippo(Gianmaria Biancuzzi)とMarta(Alice Croci)が結婚宣言をしたため、Filippoの両親(Fabrizio Bentivoglio & Margherita Buy)とMartaの両親(Diego Abatantuono & Carla Signoris)を初めとする2家族は、否応なく係わりを持っていく運命に引きずり込まれる。そしてこの物語を書いている作家Ezio(Fabio De Luigi)もひょんなことから、2つの家族と出会うことになる。


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ミラノの運河沿いの家々やチャイナタウンやミラノの典型的な中庭のあるアパートなど、そこに暮らしている人にとって馴染み深い街並みが次々に登場する。Salvatores監督が生まれ育った街だから、愛着もひとしお。そんなミラノに2つの家族が暮らす。1つは華やかでリベラルなブルジョワ一家、もう1つは典型的な中産階級一家。この2つの家族を世代ごと或いは性別に分けて見ると、冷静で賢明な親たちにおかしな性癖があったり、若くて弾けているはずの17歳たちが妙に冷めていたり、ばーちゃんが見事に切れていたりする。問題がないのは、ワンコたちだけ?外側から見えないだけで、私たちはいろんな事情を抱えて暮らしているのだ。

この作品にはちょっとした仕掛けがある。 2つの家族の物語を書いている作家Ezio本人が、ある時は作品のあちら側(物語の中)に行ったり、こちら側(執筆側)に戻って来たりする。物語の世界と実生活が一本の境界線でくっきり分かれているが、徐々に渾然一体となり、さいごはEzioが望んだフィナーレを迎えるというわけ。これは作家冥利につく結末ではありませんか?こんなことは有り得ないけれど、さらっと楽しめるコメディでした。Fabrizio Bentivoglioは、歳を重ねるほど燻し銀のような魅力がにじみ出てきて、おじさま大好きな私は眩暈クラクラします。Filippoのばーちゃん(Corinna Agustoni)のマイペースぶりが痛快(⌒▽⌒)なのであります。

製作国:Italy
初公開年:2010年
監督:Gabriele Salvatores
キャスト:Fabrizio Bentivoglio, Margherita Buy, Valeria Bilello, Fabio De Luigi, Corinna Agustoni, Gianmaria Biancuzzi, Alice Croci, Diego Abatantuono, Carla Signoris ...


by amore_spacey | 2013-01-15 02:45 | - Italian film | Comments(4)
Commented by turezure-italia at 2013-01-15 06:31
こんばんは!

あの人、Fabrizio Bentivoglioっていうんですね。(最近全然イタリア人の俳優覚える気がなくって。)前にやっていた、北伊出身と南伊出身のレストラン合戦のコメディドラマに出ていましたね。

この人、お金持ちの役が多い感じですね。見た目がちょっとブルジョワっぽいし。若いころの写真を見てみたらそれなりに素敵ですが、今の方がいい感じのおじさんになって魅力的かも?!

しかし、この展開、フィレンツェの大家さんの長男が結婚した状況に似ているなあ。。(お嫁さん→フィレンツェで代々医者のお金持ち、マリアたち→南伊出身の超庶民、Bar経営。しかし長男は生まれながらの秀才でLuisを出た) 今までどうしていたんだろうなあ、と不思議になりますよ。

今年はちょっとイタリア映画とか俳優を開拓したいです。amoreさんのレビューも楽しみに、そして過去記事を参考に開拓に励みます★
Commented by amore_spacey at 2013-01-18 01:25
☆ turezureさんへ。
フィレンツェの大家さんご一家が、このドラマを地で行く感じなんですね。turezureさんの回りってドラマになるような人が多くないですか?そうそう、最近のFabrizioは知的&ブルジョワ階級の役が多いですね。小泉元首相のようなライオンヘアーがトレードマークで、若い頃はもっと爆発してたかも(笑) 私もロマンスグレーの今の彼のほうが素敵だなと思います。

ところで北vs南出身のレストラン合戦のTVドラマ、これ全然知りませんでした。TVを全く観ないので(近頃はTGすら観なくなりました、もう選挙を控えた各党のピエロっぷりが阿呆らしくて…)、教えて頂かなければ、Fabrizioの作品を見逃すところでした。wikiでみたらseason2がクランク・インしましたね。それだけ人気があったということなのかな。まぁ、北vs南の対決モノは突っ込みどころ満載で、ネタが尽きませんものね。
Commented by turezure-italia at 2013-01-20 08:06
そうですか?ドラマになりそうですかね。えッほかに誰かドラマになりそうな人っていましたっけ?忘れないうちにそういうエピソードをメモしておいた方がいいかもっていう気になりました。

ナターレのお昼は、お嫁さんファミリーと一緒に食事をするっていうんで、朝からマリアはいそいそとラザーニャの準備なんかをしてましたけれど、一段落ついてから、色々と話していましたよ。長男が結婚した時、お嫁さんのお父さんは「さあ、これから私たちは家族ですよ」といったけれど、お母さんの方はそんなことを1回も言ったことがなかった、とか。このお二人をマリア宅に迎えての昼食会にたまたま私もいたことがあったんですが、確かにお父さんは温かい人柄がにじみ出ている人でしたが、お母さんはねえ…。マリアは多くは語らないけれど、色々と思うところがあったんだろうな、と思わされましたよ。

今の家では自室にテレビがないので、このドラマ見られないんですよ。残念。ちょっと見たかったんですけど。よくある南北対決ものですけど(笑)。
Commented by amore_spacey at 2013-01-21 02:49
☆ turezureさんへ。
turezureさんのアパートの同居人(過去から現在まで)や職場の人や街で出会う人々などなど、ブログを拝見しているだけでも、いっぱいいますよね。塩野女史のガン見とか(爆) 忘れないようにメモして、いつか小説にして下さい。

イタリアにもいろんな夫婦がいたり家庭があったりしますね。知り合いの中にも、息子の付き合いに口出しはしないけれど、本当のことを言うと息子の彼女のことが、ちっとも好きになれないとか、とても仲がよさそうだった御夫婦の奥様が実は同性愛者で、結局離婚したとか。蓋をあけてみるとビックリ!なことが、私のまわりにもたくさんありますョ。
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