Posti in piedi in paradiso (天国は満席)

私のお気に入り度 ★★★☆☆(78点)

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【あらすじ】 元音楽プロデューサーが落ちぶれてレコード店を経営するUlisse (Carlo Verdone)、上司の妻との不倫が原因で仕事も家庭も棒に振った元映画評論家で今は芸能リポーターのFulvio (Pierfrancesco Favino)、女遊びとギャンブルで身を滅ぼした不動産会社・営業職のDomenico (Marco Giallini)は、みんな離婚によって経済的に厳しい状況に陥り、住まいにも事欠く始末。ひょんなことがきっかけで知り合った3人は、アパートで共同生活を始めることになった。しかしそのアパートの下は地下鉄が通り、室内では携帯電話の電波が受信できない。最大電力量の設定が低いため、たびたびブレーカーが落ちる。しかも3人3様の生活スタイルがあり、次々にトラブルが発生するのだった。


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3人の略歴だけ読むと、いい歳した男がこれでいいのか?人生舐めんじゃねーよ!と思っちゃうんだけど、この3人を演じる役者たちが個性的で、根はとてもいいヤツなのだ。でも中年以降の人間って、妙な見栄や意地が出てきて、どうしても素直になれない。だから色々と面倒なことが起きるのだ。離婚によって明日の暮らしどころか、今夜のおかずにも事欠くような暮らしになる状況は、『綱渡り』で身につまされた。が、本作品はCarlo Verdone監督ならではのアイロニーを織りまぜながら、明るく笑い飛ばして乗り切ろうというスタンスで描かれている。笑いながらもふっと立ち止まって内省したり、真面目に考えたりしつつ、目の端っこで現実を見ている。


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3人に絡む女性陣も、一筋縄ではいかないイタリア女たちばかり。中でも女医Gloria(Micaela Ramazzotti)は、「気違い(医者=Gloriaのこと)が気違い(患者)を診てんだから、あきれて物が言えねぇや」と、精神的に問題のある夫が太鼓判押すくらい、情緒が不安定でおっちょこちょいで、見ていてドキドキ・ハラハラ。ああいう役をやらせるとMicaela Ramazzottiは、本当に上手い。涙でぐちゃぐちゃになったパンダ目がキュートで超可愛い。守ってあげたくなっちゃう。悩みがあったら、私が聞いてあげるから。


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昔は硬派だったPierfrancesco Favinoが、どんどん2枚目半化している。これが悪くないんだなァ。ひょっとしたら硬派は演技で、素のキャラはお笑い系なのか?常に腹が減っている彼は、取材先の立食パーティーで食べ物をポケットにねじ込んだり、Gloriaが主催する彼女の誕生日会の夕食に押しかけて、人目もはばからずガツガツ食い倒したり。人間の見栄や尊厳なんて、ちっぽけなもので、空腹には太刀打ちできない。Ulisseの17歳になる娘Agneseが妊娠していることを父に告白するあたりから、ホームドラマ風に展開していくが、Ulisseの父性愛溢れるシーンにしんみり。

製作国:Italy
初公開年:2012年
監督:Carlo Verdone
キャスト:Carlo Verdone, Pierfrancesco Favino, Marco Giallini, Micaela Ramazzotti, Diane Fleri, Nicoletta Romanoff, Nadir Caselli, Valentina D'Agostino, Maria Luisa De Crescenzo, Pippo Delbono ...


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by amore_spacey | 2013-06-27 02:11 | - Italian film | Comments(0)
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