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評決のとき (A time to kill)

私のお気に入り度 ★★★★☆(85点)

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【あらすじ】 ミシシッピー州の田舎町。黒人労働者Carl Lee Hailey(Samuel L. Jackson)の10歳の娘が暴行&レイプされた。怒った娘の父は犯人の白人青年2人を射殺。逮捕されたCarl Leeは知り合いの若手白人弁護士Jake Brigance (Matthew McConaughey)に弁護の依頼をした。
 裁判は始まったが、裁判長や陪審員はすべて白人で、白人有利の状態だった。相手のベテラン検事Rufus Buckley(Kevin Spacey)も優秀で、勝ち目はほとんどなかった。裁判所の外では白人至上主義者の団体KKKが活動再開し、Jakeの周囲では次々事件が起きた。彼の父が殺され、彼の助手を務める有能な法学生Ellen Roark(Sandra Bullock)も襲われてしまう。


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この作品には、奴隷制に根ざす黒人差別・KKK団・レイプ・報復殺害・人が人を裁く・正義・陪審員制度と、一朝一夕には解決できない難問題が、もりだくさん詰め込まれています。黒人労働者Carl Leeに対する判決が下ることで1つの結果は出るが、それでも何だかスッキリしない。それは人が人を裁くに際し、法の力や理論武装だけでは片付けられない人間の感情が絡み、白黒つけるのが難しいからだ。ものさしできっちり測ることができない、その辺りにもやもやが残る。また世の中には、長い時間培われて出来上がった仕組みというものがあって、それを尊重しなければいけない、という暗黙のルールがある。


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それにしても超豪華キャストです。しかも主役級の役者が適材適所に配置され、キャスティングもお見事。MatthewもKevinも他のキャストもみんな若い。おのれの損得勘定を抜きにして、正義に徹するMatthewが潔く健気でいい。メガネも似合う。彼が法廷で語りかけた台詞は、青臭いと言ってしまえばそれまでだが、しかし心にじわじわ沁みる重みがあった。このシーン(←音が出ます!)は圧巻。本当に重い題材だった。チャラいラブコメ役者の印象が強かったMatthewを、あらためて見直す作品でした。

製作国:U.S.A.
初公開年:1996年
監督:Joel Schumacher
原作:John Grisham
キャスト:Matthew McConaughey, Samuel L. Jackson, Sandra Bullock, Kevin Spacey, Ashley Judd, Donald Sutherland, Chris Cooper
, Oliver Platt, Kiefer Sutherland ...


by amore_spacey | 2013-10-26 04:20 | Kevin Spacey | Comments(2)
Commented by 松たけ子 at 2013-10-27 22:48 x
amoreさん、こんばんは!
懐かしい映画!マコ甘えてばかりでゴメンね~♪この頃のマコは、フレッシュなイケメンでしたよねえ。だんだん二枚目路線から脱線して、チャラいロマコメ男→自虐的おバカキャラ→キモい怪人、な進化?を遂げてるマコちゃん。日本公開も決定した「ダラス・バイアーズクラブ」で遂にオスカー!という噂もありますね。楽しみ♪
Commented by amore_spacey at 2013-10-28 03:34
☆ 松たけ子さんへ。
随分昔の(と言ってもついこの間って気がしなくもないんですが)作品を引っ張り出してきたのは、『キラー・ジョー』を観て以来、気骨のあるマコの怪演になぜか黒い魅力を感じてしまって、彼の若かりし頃の作品を見直してみたいな、と思ったからなんです。ホント、彼の進化の勢いは、誰にも止められませんね。苦笑
『マジック・マイク』も観てみたいです。

ところでオスカーの呼び声の高い『ダラス…』ですが、マコと渡りあうのが某バンドのヴォーカリスト&役者のジャレット・レト。たしかHIV患者を演じているはずなんですが、その彼にもオスカー助演男優賞?の噂が早くも流れていて、彼の大ファンの娘が狂喜乱舞してマス。この作品でマコはさらなる進化を遂げた?色んな意味で楽しみ^^
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