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凶悪

私のお気に入り度 ★★★☆☆(70点)

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【あらすじ】 ある日、雑誌『明朝24』の編集部に一通の手紙が届いた。それは獄中の死刑囚(ピエール瀧)から届いた、まだ白日のもとにさらされていない殺人事件についての告発だった。彼は判決を受けた事件とはまた別に3件の殺人事件に関与しており、その事件の首謀者は“先生”と呼ばれる人物(リリー・フランキー)であること、“先生”はまだ捕まっていないことを訴える死刑囚。闇に隠れている凶悪事件の告発に慄いた『明朝24』の記者・藤井(山田孝之)は、彼の証言の裏付けを取るうちに事件にのめり込んでいく。死刑囚の告発が未解決事件の真犯人逮捕につながった、衝撃のベストセラー・ノンフィクションを映画化。


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リリー・フランキーの演技が半端なく素晴らしいと聞いて観たんだけど、う~ん、どうなんでしょう。それぞれの持ち場にいる役者の演技は高く評価できる。でも死体をどう始末するか、どう始末したか、の部分ばかりが強調されていたので、視覚的なグロさはあったが、サイコ・サスペンスの要素が弱く、詰めの甘さが気になった。

闇は、凶悪事件を起こした彼らの中だけにあるのではない。己の家族の現実から逃げるように須藤の復讐心に加速的に同調していく藤井の中に、そしてそこに映し出される自分自身の中に。社会のそこらじゅうに浮遊している闇。そんないくつもの闇が、人間の営みの中に織り込まれて描かれていく。


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山田孝之が苦手。未だに『電車男』の印象を引きずっている。そんな彼は、要介護の母が居るのに家庭を顧みない雑誌記者を演じていた。が、平凡な善良さと下卑た好奇心を持ち合わせた不条理な人間の多面性を、もう少し深く突っ込んで表現して欲しかった。彼ならできると思う。池脇千鶴ちゃんは、いつもながら山椒の実のような、ピリッとした隠し味を秘めていますね。

製作国:Japan
放映日:2013年
監督:白石和彌
キャスト:山田孝之, ピエール瀧, リリー・フランキー, 池脇千鶴, 白川和子, 吉村実子, 米村亮太朗, 松岡依都美 ...


by amore_spacey | 2014-04-28 02:07 | - Japanese film | Comments(0)
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