I girasoli (ひまわり)

私のお気に入り度 ★★★★☆(82点)

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【あらすじ】 洋裁で生計を立てるGiovanna(Sophia Loren)とアフリカ出兵を控えた電気技師Antonio(Marcello Mastroianni)は、ナポリの美しい海岸で出逢い恋におちた。12日間の結婚休暇を目当てに結婚式を挙げた2人は、幸せな新婚の日々を過ごすが、 休暇は瞬く間に過ぎる。精神疾患による除隊を目論んだが、あえなく露見し、懲罰のためAntonioは酷寒のソ連戦線へ送られた。前線では、厳寒の中でイタリア兵が次々と倒れていく中で、Antonioも生死をさまよったが、ソ連娘Mascia(Lyudmila Savelyeva)に助けられる。7年が過ぎ、 Antonioの母(Anna Carena)と淋しく暮らすGiovannaのもとへ、夫の行方不明という通知が届た。


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確か日曜洋画劇場で、両親と一緒に観た。◎十年も前のことだ。地平線の果てまで続く広大なひまわり畑をバックに繰り広げられる悲恋物語よりも、Henry Manciniの美しく物悲しいメロディーに感動して泣いた気がする。今回も同じように心を揺り動かされたが、人生って思うようにはいかない経験を積み重ねてくると、理想や理屈や努力だけではどうにもならない現実や、元には戻すことができない辛さを乗り越えることは、過去を手放して新しい人生を踏み出す第一歩なのだ、という1つの結論にたどり着く。夫を探しに行ったソ連で、Giovannaは悟った。身を切られるように辛く悲しいけれど、幸せだったかつての日々は思い出に過ぎない、ということを。


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それまでのGiovannaも行動力のあるたくましい人間だったが、泣くだけ泣いたあと、吹っ切れたように淡々と自分の人生を歩み始める。初めてこの作品を観たとき、そんな彼女に、「えっ、彼に対するあなたの思いってそんなちっぽけなもんだったの?」 しかし彼女は、あっさりと過去を封印した訳じゃない。それどころか、いつも心のどこかにAntonioがいたはずなのだ。でも人は前に進まなくてはならない。新しい一歩を踏み出した時の彼女には、誰にも止められない勢いがあった。不死鳥のように蘇り、再び輝き始めたGiovannaの精神力に感動した。


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感動といえば、Marcello Mastroianniが大きなフライパンに、卵をぽんぽん割り入れて作った、特大サイズのオムレツが実においしそうだった。大柄豊胸でちょっとガサツな女にしか見えなかったSophia Lorenなんだけど、乱れた髪を直す仕草や、「そんな近くでじっと見つめないで。年取っちゃったんだから」という台詞、そしてミラノ中央駅で見送る彼女の目からあふれる涙が、切なく胸を掻きむしられた。どーでもいいんだけど、Sophia Lorenって地黒だったんだな、ってなことも思ったり(汗) 彼女に比べてMasciaを演じたLyudmila Savelyevaは、なんて可憐で美しいんだろう。


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因みに再婚したGiovannaの赤ちゃんは、Sophia LorenとPaolo Conti夫婦の実の子Carlo Ponti Jr.で、現在指揮者として活躍している。7 月7日の七夕は、Vittorio De Sicaの誕生日なので、今月はDe Sica強化月間にしました。その第一弾がこの作品であります。

製作国:Italy, France, Soviet Union
初公開年:1970年
監督:Vittorio De Sica
製作:Carlo Ponti
音楽:Henry Mancini
キャスト:Sophia Loren, Marcello Mastroianni, Lyudmila Savelyeva, Galina Andreeva, Anna Carena, Germano Longo ...


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by amore_spacey | 2014-07-06 02:06 | - Italian film | Comments(6)
Commented by まんみ at 2014-07-06 03:53 x
De Sica強化月間楽しみです。
私は、Unberto D.とIl giardino dei Finzi Continiが好きです。
Luchino Viscontiの La Terra Tremaも、いつか紹介してください。
Commented by xthneh5d at 2014-07-06 06:28
amoreさん、こんにちは。
あはは、私もこれまた見たいなーと思っていたところです。
原田美枝子のせいですね。
むかーしむかーしにリバイバルで見たこの映画、あの頃には分からなかったことが今ならわかるのでしょうね。
優柔不断なマストロヤンニとサバサバしている男気のあるソフィア・ローレンにまた会いたくなりました。
Commented by amore_spacey at 2014-07-07 04:41
☆ まんみさんへ。
いらっしゃいませ~♪&初コメありがとうございます。Finzi Contini、すごくいいですよね。ViscontiのLa terra tremaは大昔見たような気がするのですが、思い出せません。また再見してレビューにアップします。
Commented by amore_spacey at 2014-07-07 04:45
☆ xthneh5dさんへ。
あ、アレ、観てます?そーなんです、原田美枝子のせいで、『ひまわり』がまた観たくなっちゃったんですよぉ。子どもの頃初めてみたときには、やたら音楽に反応して感動の涙を流していました。MastroianniとLorenは共演が多く、当時の典型的なイタ男(優柔不断)とイタ女(主導権握ってる)って感じですね。
Commented by petapeta_adeliae at 2014-07-08 17:04
つい最近見ました。
初めて見たのはたぶん小学生だったと思う。
ジョバンナがロシアまで探しに行くシーンに「もう止めたら」って
心の中でブツブツ。でも駅で見つけたのに列車に飛び乗って
帰ってしまったときのジョバンナの気持ちが小学生だった
自分には分かりませんでした。
子どもの頃と大人になってからの
感じ方って違いますが、ただ無情で脱力感が残った
映画って他になかったかも。
Commented by amore_spacey at 2014-07-09 03:23
☆ ソーニャさんへ。
私も小学生のときに初めて観ました。ロシアまで行って、しかもあんなに苦労して夫をさがした末に、やっと会えたというのに、一言も交わさないで列車に飛び乗るシーンは、私も分かりませんでした。「うそっ」「冗談でしょ?」「あなたの苦労は何だったの?」と、色んな言葉が頭の中を飛び交いました。
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