Jeune & jolie (17歳)  

私のお気に入り度 ★★★☆☆ (78点)

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【あらすじ】 パリの名門高校に通うIsabelle(Marine Vacth)は、バカンス先で知り合ったドイツ人の青年と初体験をすませ、数日後に17歳の誕生日を迎えた。パリに戻ったIsabelleは、出会い系サイト通じてさまざまな男性と密会を重ねるようになる。そんなある日ホテルのベッドでその最中に、初老の男Georges(Johan Leysen)が心臓発作で腹上死。気が動転して怖くなったIsabelleは、彼をそのままにしてホテルから逃げる。


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主役のMarine Vacthはまだ22歳(撮影当時)なのに、あの官能的で妖しい魅力は何なんだ?時折見せる大人の女性の色香と今にも壊れてしまいそうな繊細な少女の風貌や、艶かしさの中で静かに蠢く未完成な肉体。ぷるんとしたさくらんぼのような唇に、しなやかな肢体。Yves Saint LaurentやChloéブランドに起用されるはずだ。彼女の脱ぎっぷりがこれまたいい。


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かなりの頻度で濡れ場が登場するにもかかわらず、猥雑にも上品にもなり過ぎない。むしろ満たされないIsabelleの心情が浮き彫りにされて痛々しい。髭を生やした男とロビーで会って片言交わした後、ホテルの部屋に移動するまでのほんの2~3分のシーン。あれはかなりエロい。狭いエレベーターの中で、無言で向き合う2人。これから見知らぬ相手とうふふが始まる、あの居心地の悪さや背徳感といったらない。


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なのに当のIsabelleときたら始終無表情で冷めている。事務仕事のように、淡々とコトをこなしていく。「そんな体位もやって頂けるんですかぁ?すげェ(オヤジ目線)な場面でも、彼女は無機質なマシンに徹する。17歳の高校生に戻っても寡黙で喜怒哀楽がなく、内省的で陰鬱な表情をしている。「あなたの目は、ビー玉??」 彼女の弟Alex (Laurent Delbecque)は、とても分かりやすい。いかにもあの年代の男の子らしくて、微笑ましかった。


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少女でも大人でもない17歳のIsabelleが、なぜ売春を繰り返すのか。「お金が欲しいわけじゃない」「自分の価値を知りたいわけでもない」「快楽でもない」と彼女は言う。そして「会う約束をするのが好き」「声を聞いてどんな人なのか想像するのが好き」とカウンセラーに答えている。父性愛に飢えていたのかもしれない。浮気する母親を見て、モラルなんかクソ食らえ!になったのかも。あるいは背徳の世界に溺れて、何かを忘れたかったのかもしれない。色々と推測できるが、『メリッサ・P ~青い蕾~』のMelissaやこの作品のIsabelleの気持ちは、たぶん誰にも(本人にも?)分からない。

作品の詳細はこちら


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by amore_spacey | 2014-11-16 00:57 | - Other film | Comments(2)
Commented by 松たけ子 at 2014-11-16 21:13 x
amoreさん、こんばんは!
オゾン監督の作品、最近すっかりご無沙汰状態です。この作品も前から気になってたので、amoreさんのレビュウ拝読してますます観たくなってきました。
官能という言葉にそそられます。フランス映画に似合う言葉ですよね~。香水みたいなイメージ。最近では、官能的な映画も俳優もめっきりお目にかかれなくなってるので、こういう映画は貴重ですね。日本のオコチャマ&ジジババ向けの映画やドラマ、いい年して学芸会レベルの演技な自称男優女優のタレントには、絶対期待できない官能に酔ってみたい冬の夜です。
ロマン・デュリスとラファエル・ペウソナ共演のオゾン監督の最新作が楽しみ!イタリアでは公開は決定してるのでしょうか?もしご覧になったら、ご感想拝聴させてくださいね~!
Commented by amore_spacey at 2014-11-19 01:54
☆ 松たけ子さんへ。
そうそう、フランス映画にはアンニュイとか官能的とかコケットなんて言葉が似合いますね。この作品の主人公は17歳の女の子なのですが、ものすごく冷めていて、笑うシーンがほとんど(全く)ありません。これをクールと言ったらいいのか、殺伐としていると言ったらいいのか?ラストにシャーロット・ランプリングがちらっと出てきますが、さすが大御所、ビシッと決めますね。オゾン監督の最新作にデュリスが出てるんですかー。情報ありがとうございます、メモメモ。
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