Adams Æbler/Adam's Apple (アダムのりんご)

ネタばれあり。

私のお気に入り度 ★★★★☆ (82点)

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【あらすじ】 善良で信心深いIvan司祭(Mads Mikkelsen)は、田舎の小さな教会で犯罪者の更生プログラムに携わっている。そこにはアラブ系のKhalid(Ali Kazim)や盗癖のある太っちょGunnar(Nicolas Bro)がいた。このプログラムに新しく加わることになったネオナチのリーダーAdam(Ulrich Thomsen)は、Ivanから更生期間中の目標を決めように言われ、 「アップルパイを焼くこと」と冗談のような人を舐めた目標を設定する。しかし思いがけない苦難が待ち受けていた。(作品の詳細はこちら


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『ハンニバル シーズン3』が始まり、私の中でMads熱が再燃してきました。彼の出演作品を観なけりゃ忘れてしまう、そんな程度のファンなのか?と言われれば、返す言葉もございません(汗)が、Mads一人祭りを細々と続けていきたいなと思っています。

さてこの作品はブラックユーモアが満載で、現実離れした漫画のようなシーンあり、流血 シーンあり、アブナイ人たちが大集合して、いったいこの話はどこへ進んでいくのだろう?と思わせるが、雲間から光がさすような小さな希望を暗示させるエンディングに安堵した。一番救われたのはIvanだな。


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何よりもAdamとIvanの掛け合いや2人の対照的な表情が、漫才のようでおかしくて仕方がない。「暴力が正義だ!」が信条のネオナチと、 どこか浮世離れした善良なる神の使い。そんな2人だから、うまく噛み合うはずがない。 狼狽するIvanが見たくてAdamはわざと色々仕掛けるのに、さらりとIvanにかわされるばかりか、逆に懇々と説教までされてしまう。「何なんだ、コイツは?」「頭イカレてるんじゃねぇのか?」

このAdamの予感は的中。聖人のようなIvanこそが、誰よりも更生(=カウンセリングや心のサポート)を必要としている人だったのだ。不幸な生い立ちに加え、結婚後もなお続く苦難。こんな状況の中で生きていくには、過去の出来事を「なかったことにする」以外に手立てがなかった。あまりにも辛すぎて消化しきれず、どうしても受け入れることができないのだ。


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Ivanの生い立ちや不幸を聞いたAdamは、スキンヘッドに腕には刺青、いつも苦虫を噛み潰したようなとっつきにくい顔つきだが、情にもろい下町気質なのか、弱い者を見ると放っておけない無法者の魂が 「コイツを助けてやらにゃいかん!」とささやいたのか? 「てやんでぇ、バカ野郎!」と毒づきながらも、AdamはIvanに手を差し伸べる。しかしネオナチの乱暴者だから、デリカシーなんてまるでない。ボコボコに殴りまくりの荒療治に出た。このあたりからAdamの善良な心がどんどん引き出され、表情や言動に丸みが出てくる。Adam、手荒いけどいいヤツだ。スキンヘッドが、よく似合うな。


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Madsもいい。無条件に可愛い。あんなに背が高くて体格がいいのに、小さな子どもみたい。眉毛のないMads、ハーフパンツのMads、白のエリザベスカラーをつけたMads(天正少年使節団とかザビエルが頭に浮かぶ)、鼻の曲がったMads、 クッキーを(人の分まで奪って)コーヒーに浸して食べるMads、お気に入りの歌を口ずさむMads、痛いところを指摘されると目が泳いでしまうMads、包帯ぐるぐる巻きの顔でアップルパイを食べるMads。どれも愛おしく守ってあげたくなるMadsだった。HannibalからIvanまで、ホントに芸域が広い役者だ。『フレッシュ・デリ』などで Madsとよく共演するNikolaj Lie Kaas、今回は残念で情けない役回りだったけど、こんなMikolajも好き。


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by amore_spacey | 2015-06-14 18:18 | - Other film | Comments(0)
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