Flickering Lights (ブレイカウェイ)

ネタばれあり!!!

私のお気に入り度 ★★★★☆ (82点)

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【あらすじ】 ギャングのリーダーTorkild(Søren Pilmark)は40歳の誕生日を迎えた。しかし彼女には振られ、せっかくの誕生パーティーでも、ボスに因縁をつけられる。何をやってもうまくいかない人生をやり直すため、Torkildはボスの大金を略奪しようと画策。腐れ縁のPeter(Ulrich Thomsen)とArne(Mads Mikkelsen)とStefan(Nikolaj Lie Kaas)を巻き込んで、計画を実行したTorkildたちは、銃撃戦で負傷しながらも、何とか逃亡先へ車を走らせた。しかし国境寸前まで来て、車が故障してしまう。なすすべもないまま、4人は廃墟となったレストランに身を隠すことになった。(作品の詳細はこちら


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そこらじゅうに銃弾が散乱し、流血事件が起きるにもかかわらず、オープニングからは予想もつかない結末が、静かに私たちを待っている。見終わったあとの余韻が、なかなかいい。これ、監督の愛情ですね。1回きりの人生、どこかで報われなくちゃ。現実はなかなかこう上手くはいかないけれど、せめて映画の中で夢を見させてくれてありがとう。

デンマーク作品ならではの、全体を包むブラックでシュールな空気、でも嵐を潜り抜けたトンネルの向こうに雪解けの春が待っている、そんな流れが、ドラッグのように病みつきになりつつある。そんなデンマーク映画と、切れると恐ろしい子になっちゃう不気味な髪型のMadsにハマった。私も危ない子になりつつある。


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ならず者の4人は心の交流の少ない家庭に育ったためか、大人になった今でも、心の中に癒されない子どもを抱えて生きている。精神的に危なくてどこか挙動不審の彼らは、互いの傷を舐めあうような共依存で大人になった。だから仲間のやり方や行動が気に入らなくても、文句を言いながらも濡れ落ち葉のようにくっついているし、足手まといになると分かっていても見捨てることができない。あー、イライラ!そんなどうしようも ない奴らなんだけど、どこか憎めない。彼らに比べると、Stefanの彼女は、あの中では一番マトモにみえたのに・・・(絶句) もう少し空気読めよ!卵なんてどうでもいいよ。


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どこをどうすると、「レストランを開業しよう」てなことになるのか?そこは深く追求しないけれど、人生の転機は案外こんなものかもしれない。ふっと頭をよぎった冗談のようなことが運気を変え、人生を好転させてくれるって、意外にあるものだ。とにかく、どのキャラも強烈!狩人のおっちゃんのラストシーンは、 本人はもちろんだけど、私もスカーッとした(笑)


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by amore_spacey | 2015-08-03 00:14 | - Other film | Comments(2)
Commented by canned_cat at 2015-08-06 21:15
こんにちは~^^
作品自体もそうですが、わたし、このマッツがかなりお気に入りです。あの若干気味の悪い髪型も笑い方も、妙にツボにはまっちゃいました。
仰る通り、この監督の作品はキャラクターへの大きな愛を感じますよね。いつも必ずハッピーエンドにしてくれる(否、基本的には)のも、彼らへの愛の表れでしょう。それに大抵はあり得ない設定のお話ばかりで、際どいブラックユーモアもばしばし効かせまくっているというのに、最終的には良質な人間ドラマになっているところも凄い。
"狩人のおっちゃんのラストシーン"は、背後に流れる音楽まで最高でしたね(笑)。
Commented by amore_spacey at 2015-08-13 03:58
☆ canned_catさんへ。
コメント返しが遅くなってゴメンなさい。この記事にコメント下さるかなぁ?なんて思っていたら・・・嬉しいです。私もこのMads大好きです。キャラと言い髪型といい、『フレッシュ・デリ』の次に好き。諸手を挙げて大騒ぎするハッピーエンドと違って、この作品は嬉しい気持ちがじわーーーっと心に沁み渡って、しみじみ喜びを味わう。地味だけどどっしりとして、「ああ、本当によかったな」と共感できるラストでした。作品に占めるブラック・ユーモアと人間ドラマの匙加減が、絶妙なんでしょうね。背後の音楽?うーん、何だったか思い出せないので、もう一度観なおしてみます!
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