GONIN

私のお気に入り度 ★★★★☆ (80点)

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【あらすじ】 借金まみれのディスコ・バーズのオーナー・万代(佐藤浩市)、男性相手のコールボーイ・三屋(本木雅弘)、元刑事・氷頭(根津甚八)、リストラされたサラリーマン・荻原(竹中直人)、パンチドランカーの元ボクサー・ジミー(椎名桔平)。社会から弾き出された5人は大胆にも暴力団事務所の大金を強奪する計画を企て、辛くも成功する。しかし万代たちの仕業と突き止めた暴力団は、2人組のヒットマン・京谷(ビートたけし)と柴田(木村一八)を雇って報復に出る。GONIN vs 暴力団、最後に生き残るのはどちらか。(作品の詳細はこちら


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キャストが豪華過ぎて、舞い上がってしまいました。しかも20年前だから、みなさん、若くて元気。栗山千明ちゃんなんて、小学生だもん。何と言っても久しぶりにみた根津甚八に、目がくぎづけでした。子どもの頃NHK大河ドラマ『黄金の日日』で石川五右衛門を演じた彼に、心が妙にざわついたのを思い出す。彼が放つ男のエロスを感じたのね。ニヒルで義理堅く野生的な男っぷりが買われて、その後は任侠モノによく出ていたっけ。コワモテの下に隠れた悲しみや孤独、飢えた視線やざらついた声からにじみ出る、曰く言い難い男の色気が、たまらんです。歳とともに角が取れて人間味のある役者になり、本当にうれしい再会だった。妻の前で照れくさそうに笑う彼に、全身とろけました。寡黙な雰囲気が似合い、男の色気に溢れて、いっときも目が離せなかった。ところが彼の近況を知り、ビックリ仰天です。えっ、人身事故?俳優業を引退?車椅子?何それ、エーーッ!!!の連発。『GONIN サーガ』もぜひ観たい。もちろん根津さん目当てデス。


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と、久々に根津甚八を見た興奮で熱くなってしまったが、若い佐藤浩市の存在も忘れてはいませんよ。万代(佐藤浩市)のナルシストぶりが、この作品には場違いで何気におかしい。『ザ・マジックアワー』のように、時代遅れなキザぶりやいくぶん大袈裟な演技は、舞台劇そのまま。万代の家での佐藤と本木の絡みも、かなり粘っこいのに、茶目っ気のある品の良いエロさに包まれ、これがバイオレンス・アクション作品であることを一瞬忘れてしまう。


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このシーン↑↑は秀逸でした。硬派な役者で、女性とのキスシーンすらない佐藤浩市が?と、意表をつかれた。ものすごくエロい。ブチューッ!じゃないのね。横から遠慮がちに近づいて、触れるか触れないかの接吻…。身もだえしました。


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最後は大御所・ビートたけし。ピストルでバーン、バーン!役だったから、彼が登場すると嫌な気持ちになったもんだ。バイク事故直後のロケだったそうで、だから眼帯をしていたんですね。シナリオに眼帯はなかったはずだが、あの小さなアイテムによって、京谷の表情がますます読めなくなり、不気味なキャラクターがより鮮明になった気がする。

もしこの作品を20年前に観ていたら、あれこれ突っ込み入れながら酷評していたかもしれないが、当時は邦画に全く興味がなかったし、関心があったとしてもバイオレンス映画は苦手だったので、この作品はスルーしたと思う。中年になった今この作品を観ることができて、本当に良かった。雨・夜・闇・弾丸・ナイフ・血しぶきの中に、監督の人間への愛を感じる。生々しく生きている人間を、ありのままとらえようとする姿勢に、ちょっぴり胸が熱くなった。それにしても…だ、竹中直人や椎名桔平のクレイジーっぷりには、不気味さを通りこして笑えた。


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by amore_spacey | 2015-10-12 00:23 | - Japanese film | Comments(0)
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