A Second Chance (真夜中のゆりかご)

ネタばれあり!

私のお気に入り度 ★★★☆☆ (74点)

e0059574_17385799.jpg
【あらすじ】 刑事のAndreas(Nikolaj Coster-Waldau)は、湖畔の家で妻Anna(Maria Bonnevie)や生まれたての息子とともに幸せな毎日を送っていた。そんなある日、通報を受けて同僚のSimon(Ulrich Thomsen)とともに現場にかけつけた一室で、薬物依存に陥った男女Tristan(Nikolaj Lie Kaas)とSanne(May Andersen)と育児放棄された赤子の衝撃的な姿を目にする。夫婦交代で息子をあやし愛に満ちた日々を送るAndreasだったが、ある朝思いがけない悲劇に見舞われ、彼の中の倫理観が揺らいでいく。(作品の詳細はこちら


e0059574_17391384.jpg
繰り返し出てくる寒々としたデンマークの湖畔の景色は、母性や育児放棄や虐待、貧困やドラッグやアルコール依存、家庭内暴力や離婚…と、リアルで深刻な社会問題を演出するのに、ぴったり。寂しげな湖や曇り空の薄暗さが重苦しく迫り、観ているだけで鬱々としてくる。余計なラストシーンで、弱冠安っぽくなってしまったのは残念だけど。

作品に登場するどの人も、何らかの問題を抱えて生きている。平静を装って暮らしているが、何かの拍子に些細なことが引き金となり、あっと言う間に心のバランスを崩し、その後の人生が全く違うものになってしまう。人間や人生ってものは、儚く脆いものだ。死んだわが子と育児放棄された赤子を取り替えたAndreas。妻のために犯した罪を隠し通さねばならないと思いつつ、ジャンキーTristanを尋問しながら、真相が発覚するのをどこかで期待している。保身と良心の呵責、両局面の抱き合わせ。ぎりぎりのところで行き来するAndreasの姿が、切実で痛々しい。


e0059574_17394170.jpg
ドラッグに家庭内暴力に育児放棄で自己中心。Tristan(Nikolaj Lie Kaas)ってば、最低なヤツ、人間のクズだ。『しあわせな孤独』でNikolaj Lie Kaasを初めて観て、「おっ、イケメンじゃん!」 好印象の出会いだったのに、その後は情けない役回りばかり。時にはイケてる役もお願いします。Simon演じたUlrich Thomsenが、いいのだ。好きだなぁ。あんなおじさんと、寂れた居酒屋で飲んでみたい。


e0059574_17402519.jpg
ところで夜泣きする赤ちゃんをあやすのに、何も外に連れ出さなくなって、家の中で出来ることがいくらでもあるでしょう。どうして外なの?不可解です、誰か教えてェ。


[PR]
by amore_spacey | 2015-10-25 17:51 | - Other film | Comments(2)
Commented by canned_cat at 2015-10-27 00:07
既にお察しかと思いますが、私もこの作品、気になっていたところです。
基本的に北欧の作品って、映画にしろドラマにしろ小説にしろ、社会問題を扱ったものが多いですよね。その分ヘヴィな内容である事も多くて、観るのにちょっと体力や勇気が要ったり……。レヴューを拝見した限りでは、残念ですが私は当分の間、これを観られるようなコンディションにはなさそうです(^^;)。
ニコライ・リー・カース、そういえば『Men & Chicken』でも兄弟の中で一番弱々しいキャラクターでした。『THE KILLING』はご覧になりましたか? シーズン3のみの登場ですが、あのドラマでは結構男前な役でしたよ~。
Commented by amore_spacey at 2015-10-27 01:39
☆ canned_catさんへ。
これを観たあと、きっと貴女もご覧になっているはず!と根拠のない確信を持って、実はそちらのブログにお邪魔したのですが、レビューが見つからず、うなだれて帰ってきた次第です。ええ、とてもよく分かります、この作品は心身のコンディションが良いときにご覧になって下さいね。ブラックなジョークはなく、ひたすらへヴィなのですが、お勧めです。そしてラストシーンについても、ご意見をぜひ伺いたいなと楽しみにしています!

『THE KILLING』未見です。男前なニコライ・リー・カースなんですね。うわぁ、楽しみ。これから探して観てみます。情報ありがとうございました。
名前
URL
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

<< 紙の月 孤独のグルメ シーズン5 第1話 >>