紙の月

私のお気に入り度 ★★★☆☆ (78点)

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【あらすじ】 バブルがはじけて間もない1994年。銀行の契約社員として働く平凡な主婦・梅澤梨花(宮沢りえ)は、綿密な仕事への取り組みや周囲への気配りが好意的に評価され、上司(近藤芳正)や顧客から信頼されるようになる。一方自分に関心のない夫(田辺誠一)との関係にむなしさを抱く中、年下の大学生・光太(池松壮亮)と出会い不倫関係に陥っていった。彼と逢瀬を重ねていくうちに金銭感覚が麻痺してしまった梨花は、ふと顧客の預金に手をつけしまう。(作品の詳細はこちら


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TVドラマ版『紙の月』を先に観ていたので、ストーリーについていけたが、いきなり映画版を観た人は、梅澤梨花がどうしてあんな行動に走ったのか、端折りすぎて分かり難かったのでは?

前評判では、「全裸になった宮沢りえの濡れ場が凄い!大胆すぎる!」などと騒がれたらしいが、蓋を開けてみると、薄暗がりで子どもたちがお医者さんごっこをやっているだけで、エロくも何ともなかった。『スブッラ』の濡れ場とは雲泥の差。前評判、盛り過ぎですぞ。でも40歳を過ぎた宮沢りえちゃんには、良い意味で歳相応の枯れた雰囲気が漂い、転げ落ちるように疾走していく姿は、痛々しいが、なかなかあっぱれだ!と思わせた。色仕掛けで迫る梨花を、石橋蓮司がたしなめるシーンに、あれっ?石橋さんてば、真っ当なトコもあるんだ。ちょっと見直した。


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ベテラン銀行員でお局さま的な隅より子を演じた小林聡美が、素晴らしくよかった。たぶんより子は作品の中で、唯一まともな人間だった。なのに、何だろう、彼女が出てくるたびにイライラ。うざいと思ってしまう。梨花の横領を嗅ぎつけると、無表情な顔で、真正面からジワジワと追い詰めて行く。時代遅れなマッシュルームカットに、ぼってりした丸い顔、登場するたびに、発酵中のパン生地みたく、どんどんデカくなる顔。これに憎しみさえ抱いてしまった。が、一点の曇りもない優等生的な彼女が、「実はアタシも少し羨ましかった!」ふっと本音を漏らしたときには、ぐっときたなぁ。張り詰めていた空気が、あの一言で緩んだ。


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より子が指摘するまでもなく、悪事に手を染めた梨花は法的に裁かれる人。それなのになぜか梨花をかばいたくなり、「ああ、横領がバレなければいいのに」「横領がバレても、何とか丸く収まればいいのに」「国際手配されても、逃げ切って欲しい」と、不道徳なコトを思ってしまう。人の気持ちは、法や道徳といった観念で白黒はっきり決着つけられるほど、単純なものではないのだ。ところで、銀行の制服なんですが・・・あのセンスの悪さには参りましたわ。


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by amore_spacey | 2015-10-26 01:04 | - Japanese film | Comments(2)
Commented by 松たけ子 at 2015-10-26 20:25 x
こんばんは!
宮沢りえ、いい年して脱ぎ惜しみしてんじゃねーよ!JAROに通告ものな誇大広告でしよね~。イギリスやフランスの女優だったら、フツーに脱いでますよね。まあ、別にりえさんの裸、すごく見たいわけじゃないからいいんですけどね♪
壮亮~!私も壮亮と豪遊したい~!可愛いけど悪い壮亮が素敵でした。ラストのカメラ目線の壮亮にドキ☆
石橋さんがいい味だしてましたね。
私は小心で保守的なので、絶対ヒロインみたいになれないです。安心、だけどちょっと悲しいです…
Commented by amore_spacey at 2015-10-27 01:28
☆ 松たけ子さんへ。
誇大広告に踊らされた一人です。ええ、すっごく見たい訳ではないんだけど、そこまで言われたら、期待しますよね。全裸って、どこが?肩しか見えなかったけど。壮亮くん、割とフツーだったので、肩透かし食らいました。『MOZU』があまりにも強烈だったから。私は豪遊でなくていいから(小市民+小心者)、佐藤健と一緒にドライブとかピクニックとか。「歳下だと思って、舐めンじゃねェ」って健くんに、バッサリ斬られる覚悟で行ってきまーす!(←ホントに行くつもりでいる)
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