Nuit et brouillard (夜と霧)

あらたなる衝撃度 ★★★★☆ (90点)

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【あらすじ】 廃墟となったポーランドやドイツ各地の強制収容所の現在の様子に、当時のモノクロフィルムを重ねながら、第二次大戦中ナチスが行った数々の残虐行為を炙り出していくドキュメンタリー映画。(作品の詳細はこちら


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国際ホロコースト記念日(1月27日)が近づいてきた。夜になると、死の収容所Auschwitz-Birkenauは霧に包まれる。大量虐殺の標的となった欧州のユダヤ人や同性愛者たちは、霧が深まった真夜中に忽然と姿を消し、消息を絶った。彼らは強制労働収容所に送り込まれたのである。

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大多数はガス室で殺されたが、銃殺刑や絞首刑にされたり、栄養失調・病気・過酷な強制労働・表向きは医学研究のためとされた人体実験で殺された人々もいた。隣町にあるFossoli収容所やオーストリア北部にあるMauthausen収容所には、当時の爪あとが生々しく残っている。これらを目の当たりにした瞬間、鋭い衝撃に襲われ、その場から動くことができなかった。

この映画は声高にナチスの犯罪を糾弾してはいない。脚本やナレーションは、静かで詩的ですらある。当時の貴重なフィルムや記録写真が、淡々と映し出される。きっちり蓋をして隠したはずの記憶を、1つ1つ丹念に白日の下に暴き出していく。あらためてナチスの残虐行為に戦慄・驚愕するとともに、私情を抑え努めて客観的であろうとするAlain Resnais監督の手法に唸った。


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by amore_spacey | 2016-01-15 03:31 | - Other film | Comments(0)
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