リトル・フォレスト 夏・秋 冬・春

私のお気に入り度 ★★★★☆ (80点)

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【あらすじ】 都会で暮らしてみたものの、その生活に馴染めず、生まれ故郷の岩手の小さな集落・小森に帰ってきたいち子(橋本愛)は、田畑を耕し自ら作物を育て、野山で採ってきた季節の食材で日々の食事を作り、自給自足の生活を送っている。友人のユウ太(三浦貴大)もまた、都会から戻ってきていた。子供時代のエピソードや5年前に突然失踪した母・福子(桐島かれん)のことなどを懐かしく思い出しながら、いち子は生きる活力を蓄えていく。五十嵐大介の同名漫画を映画化。(作品の詳細はこちらこちら


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「頭を使いたくない、疲れているときに観るといい」「食べるシーンがたくさん出てくる」と聞いて、観はじめてみると、冒頭からぐっと引き込まれた。自転車を漕ぐいち子、豊かな緑に包まれた山間の村、田植え、グミやあけびのえぴソード、とれたてのトマトにかぶりつくいち子、くるみごはん、自分でさばいた合鴨の料理、手ぬぐいを首に巻いて畑仕事に精を出すいち子、垂れる稲穂、芋類や玉ねぎやあずきの収穫と保存法、わらびやフキノトウ…。


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ああ、こんな風景の中に、私もいたことがある。子どものころ妹と一緒に亡き祖父母について畑や田んぼへ行き、彼らの仕事ぶりを飽きもせず眺めていたものだった。あの時の土のにおいや、採れたてのいちごやトマトやきゅうりのぬくもりを、今この瞬間リアルに思い出すことができる。なんて懐かしいんだろう。こんな映画を観ると、今すぐにでも日本に帰りたくなる。


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季節の移ろいを感じ、四季折々の恵みを自然から頂きながら生きていく。そんないち子の暮らしは、少し昔の日本人なら誰でもやっていた。「生きるために他の生き物を殺生する」という行為も、ごく普通に行われていた。人間は動植物の命を奪って、自分たちの命を繋いでいる現実を、普段はほとんど忘れてしまっているが、この映画を観て再認識した。生きていくには、エネルギーが要るのだ。

低く抑えた橋本愛のひとり言のようなナレーション、採れたての野菜を刻んだりすり鉢でクルミを擂る音、フライパンで炒めたり搔き揚げを揚げる音、出来立てのお菓子や料理を頬張るいち子の口元…が、目にも耳にも心地よかった。ちょっと疲れちゃったときに、また観たくなるなぁ。


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by amore_spacey | 2016-06-16 00:47 | - Japanese film | Comments(0)
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