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ラッシュ/プライドと友情 (Rush)

私のお気に入り度 ★★★★☆ (80点)

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【あらすじ】 性格もレーススタイルも相反するF1レーサー、Niki Lauda(Daniel Brühl)とJames Hunt(Chris Hemsworth)が、激しい首位争いを繰り広げていた1976年。ランキング1位だったLaudaは、ドイツ大会の大事故で、大火傷を負いながらも、事故後6週間でレースに復帰し、日本の富士スピードウェイでシリーズ最後のレースに臨む。(作品の詳細はこちら


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Ayrton SennaやAlain Prost以降のF1しか知らないけれど、それでも十分に楽しめた。後半はアドレナリン上昇マックスで、コックピットやレーサーが座る低い位置からとらえた、スピード感があり、臨場感あふれる映像は圧巻だった。まるで自分がハンドルを握って、マシンを走らせているかのようだ。鳥肌が立つようなF1マシンのエンジン音や、Hans ZimmerのBGMが、更に雰囲気を盛り上げ、めちゃくちゃかっこいい。レース終了後は、緊張が解けて私もぐったりでした。


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しかし何と言っても、キャスティングの素晴らしさに唸った。主役の2人を演じるDanielとChrisが、本人たちに良く似ているだけでなく、キャラの演じ分けがお見事というほかはない。Chirs演じるHuntのチャラ男っぷりには、笑いました。「おれが首位をとってやる」という単純なライバル意識が、レースを重ねるうちに、互いを高めあう最高のパートナーとなり、成熟した大人の友情が生まれる。その過程をクールな視点で描き、主役の2人が絶妙の呼吸で演じた。


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『グッバイ、レーニン!』で初めてDanielを観て以来、時おりふっと気になる役者だ。見るからに生真面目ではにかみ屋、思慮深くて真っ直ぐで一途なんだけど、不器用な性格が時に災いすることもある。そんな彼を見ていると、思わず母性本能が刺激される。薄い唇をきっと結んだ表情が、特に好き。安定した演技は、実力派として今後も大いに期待できそうです。そんな彼がLauda役に抜擢されたのは、宿命でしょう。残念なのは、邦題のサブタイトル。プライドと友情って...?あまりにも雑な処理に、泣けてきます。


by amore_spacey | 2017-04-19 00:23 | - Other film | Comments(6)
Commented by 松たけ子 at 2017-04-19 23:00 x
amoreさん、こんばんは!
ちょっと懐かしい映画!F1といえば、アイルトンセナぐらいしか知らない私。ゴクミの内縁の夫もF1レーサーでしたっけ?
マイティソーことクリヘムのチャラ男キャラ、可愛かったですね!肉体美ご披露もお約束。
ダニエル好き!この映画、歯が気になって(笑)。国際俳優として、今後も活躍が期待されますね。
確かに邦題が…ジェーン・オースティンかよ?ですよね~
Commented by canned_cat at 2017-04-20 15:00
こんにちは^^
丁度、わたしもこの映画を数日前に観たところなんです。偶然!
わたしはF1にもオートレーシングにも微塵も興味がないもので、お話に興奮する事は出来ませんでしたが……それでも臨場感は素晴らしかったですね。仰る通り、キャスティングも良かったと思います。ニキの飾らない率直な物言いが好きでした。
で、どうしてF1に興味ないのに本作を観たのかというと、それは勿論ダニエル・ブリュール目当て。彼、大好きなんですわたし。演技は上手いし、わんこのようなお顔がいつ見てもチャーミング。最近だと『イングロリアス・バスターズ』を観ましたが、ダニエルに殺し合いは似合わないなと実感して終わりました。
個人的には、彼の出演作では『青い棘』『ラヴェンダーの咲く庭で』『ベルリン、僕らの革命』『サルバドールの朝』あたりがお薦めです(*´∀`)
Commented by amore_spacey at 2017-04-26 01:47
☆ 松たけ子さんへ。
渡伊して2ヶ月あまり経った頃、F1イモラ大会でAyrton Sennaの最期を観ました。信じられなかった!Jean Alesiはずっとフランス人だと思っていましたが、両親はシチリア人でコテコテのイタリア人でした。

Chris Hemsworthはいつも陽気で屈託がなくていいですね。自然体というか、素のままでやっているというか。良くも悪くも、どんな役柄も、Chrisがいる!という印象があります。私もDanielの歯が気になって仕方がなかったのですが、当時のNiki Laudaがまさしくげっ歯類のような顔で…(爆) ホント、サブタイトルだけ見ると、純文学って感じで、どういうセンスをしてるんだか?苦笑
Commented by amore_spacey at 2017-04-26 02:02
☆ canned_catさんへ。
わわーっ、偶然ですね。このあと続けて『イングロリアス・バスターズ』も再見しました。友達と話していて、Michael Fassbenderが出ていたというのに、私は全く思い出せなくて、その確認のためでした。そうそう、Danielが人を殺すという設定からして、全く現実味がなく、この作品でも妙に中途半端&ピエロのような役回りで、非常に残念でした。

このブログを始めたばかりの頃に知り合ったベルリン在住の方が、まだドイツ国内でしか名前を知られていなかった時代のDanielに、偶然スーパーで会ったエピソードを教えて下さいました。彼は真っ赤なスポーツカーに乗って、スマートに立ち去ったそうです。いえ、チャラ男って感じではなく、清々しい好青年だったと聞き、「何かどこか気になる役者」に昇格しました。彼の素朴で一生懸命な姿が、大変好きです。お薦め作品をたくさん、ありがとうございます。見つかったら、Daniel1人祭りをひっそり開催する予定です(*^^*)
Commented by ケフコタカハシ at 2017-05-06 23:18 x
こんにちは。
私も先日この作品レンタルして観ました。
モータースポーツというのも、スポーツの一つなんだなぁと改めて実感。
真剣に戦うスポーツ選手ほどドラマティックな物はありませんものね。
太く短く生きたハントと細く長く生きるラウダ、見事な対比です。
どこまでが実話なのかはわかりませんが、細かい部分の演出がとても気が利いていたと思います。
印象的な台詞が沢山出てきたので、いっぱいメモってしまいましたわ。
Commented by amore_spacey at 2017-05-12 01:57
☆ ケフコタカハシさんへ。
あ、ご覧になったんですね。実はF1やMotoGPを見始めたばかりの遥か昔、「サーキットをえんえんと回るだけの、こんなスポーツのどこが面白いの?」と思っていました(無知ッ) 2人の対比が見事で、またそれを演じた2人の役者もそれぞれに素晴らしく、最後まで楽しめました。
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