Le Chiavi di Casa (家の鍵)

私のお気に入り度 ★★★★☆(88点)

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心の状態がよくないと、この作品を観ることができないだろうなぁと思いつつ、今日になってしまった。CGや特殊効果のある映像を見慣れた目には、ルカ・ビガッツィの撮影が非常に心優しく感じられた。キムがインタビューの中で語るように、ルカは役者の動きをかなり長いスタンスで撮影している。役者の一瞬の心の動きをも取り逃がさないかのように。


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バスを待つ2人。重度の障害を持つ二十歳の娘の母親(シャーロット・ランプリング)と、15年の空白を経て障害のある息子に会うことを決心した父親(キム・ロッシ・スチュワート)の会話。「あの子の身体を優しくマッサージしてやりながら時々思うの。この子が死んでしまえばいいのにって。」彼女の鋭い一言に答えが見つからない。語学力堪能なシャーロットは、この映画でもイタリア語を話している。「そのほうが会話がより自然だわ」と。その役者魂に惚れ直しました、シャーロットさま。


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ノルウェーにいるメール友だちの彼女に会いに行くのに、こんな杖があるんじゃかっこ悪いよ、という息子。「簡単だよ。ほらっ」と言って父親が海に杖を放り投げてしまったあとの2人は大笑い。2人の笑い声がフェリーの上で高らかに響き渡る。


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彼女への手土産にケーキを買ったのはいいが、今日は日曜日で学校に彼女はいない。さて、このケーキをどうしようか?「2人で食べちゃおうよ」と提案する父親に大きく頷く息子。キムの長い指がナイフになってケーキカット。なんて美味しそうに食べるんだろう(^^) キムのあの長い指で、でこピンしてぇ!同じものを一緒に食べる、一緒に生活してみる。そういう地道な積み重ねでしか、心の溝は埋められないだろう。公式サイト

製作年:2004年
製作国:伊・独・仏
配給:01 Distribution
監督:Gianni Amelio
キャスト:Kim Rossi Stuart, Charlotte Rampling, Andrea Rossi, Pierfrancesco Favino ...
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by amore_spacey | 2006-01-25 00:03 | - Italian film | Comments(16)
Commented by s_fiorenzo at 2006-01-27 01:03
観たい…と思ったら、4月から日本でも公開されるんですね。
キム・ロッシくんの映画を日本で観られるのは久しぶりのような気がします。(チェックできてないだけかも?)
そういえば、その後ケガからは回復したのでしょうか…
Commented by nouilles-sautees at 2006-01-27 22:14
シャーロット・ランプリングはフツーにフランス語しゃべってますが、イタリア語はどうだったんでしょう?

雰囲気とかはあまり好きな女優さんじゃないですが、いろいろ挑戦してますね。いま公開中の主演映画は女性の買春をテーマにしたものです。
Commented by たまやん at 2006-01-28 06:42 x
映画観に行く余裕の無い、たまやんです。

障害者って、健常者と違ってピュアな部分をそのまま維持してて、それが世話する人とか関係する人々に影響を与えるんだと思います。

介護とか世話することに「疲れてしまう」と「視野が狭くなり、肯定的に物事を考えられなくなる」から、心にも無いこと言ったり、実際やってしまうんだと読んでて思ってしまいましたょ。
Commented by amore_spacey at 2006-01-28 17:44
■s_fiorenzoさんへ。
そうそう、岩波ホールで上映されることになりましたね、パチパチパチ。
キム出演作が日本では何本公開されているのかな?興味津々!!

タイムリーな質問でございます。
一昨日の新聞には、「12月の事故でマスコミには大げさに書かれてしまったけれど、実は2ヶ所骨折しただけで、療養生活中は充電期間ととらえて、たくさんの本を読むことが出来た。ベルリン映画祭には行きますからね」と元気なコメントが出ていました。ほっと一安心!瀕死の重傷を負って集中治療室に入った、というニュースが12月に流れてそれっきりだったから、とても心配していました。大丈夫のようですョ(^^)
Commented by amore_spacey at 2006-01-28 17:46
■nouilles-sauteesさんへ。
彼女のイタリア語はフランス人が伊語を話す時の独特の癖
「r」がノドの奥にこもったような… が時々あったけれどうまいですね。
彼女のあの視線、あれが私は苦手です。若い頃は綺麗でしたね。
Commented by amore_spacey at 2006-01-28 17:50
■たまやんさんへ。
この映画の監督さんには、「障害というのは目に見えるもの(肉体的)と、目に見えないもの(精神的)がある。今の世の中、精神的な障害を受けている人が多いけれど、そういうものは水面下にあってなかなか気づくことができない。健常者って一体なのだ?」という思いが常にあって、そういったものをテーマにした作品が多いですね。
Commented by マヤ at 2006-01-29 14:15 x
amore_spaceyさんは、イタリア在住なのですね!素敵!
さて、先日はコメントありがとうございました。
キムロッシさんの近況をニュースにてUPしたいと思います。
もちろん、amore_spaceyさんのこちらのアドレスを再度貼ってご紹介させていただきますねー。
また色々おしえてください。
Commented by amore_spacey at 2006-01-29 19:02
■マヤさん、いらっしゃいませ~♪^^
コメント&TBありがとうございました。
私もキムの容態を心配していた一人でした。
事故直後のニュースが1つ入ったきり、何の音沙汰もないので
「生きてるのかしら~?」 不謹慎なことまで考えておりました。殴!!
ベルリン映画祭には『Romanzo Criminale』を引っさげて
キムが参りますよ。
その記事もアップしていますのでよろしければどうぞ。
http://kspacey.exblog.jp/1239366/
Commented by あかん隊 at 2006-01-30 14:18 x
はじめまして。コメントありがとうございました。レスが、遅くなってすみません。楽しみにしている映画です。
Commented by amore_spacey at 2006-01-30 21:58
■あかん隊さん、いらっしゃいませ~♪^^
いよいよ日本公開ですね。
静かな中にも心にぐっと来る言葉や場面があります。
楽しんできてください。
Commented by マダムS at 2006-05-16 19:34 x
やはりこちらにも・・笑
15年間の空白を埋めるには健常者同士でも大変かと・・逆にパオロ君のような人懐こい子で(育ての親が良かったんでしょうね)パパも救われるところ沢山ありましたよね・・いい映画でした。
キム・ロッシ~ 若い頃のアラン・ドロンにも劣らない美しさですね^^
私は以前TV版「赤と黒」でお目にかかっていて、今回「家の鍵」で2回目なんですが、30代後半になって男の色気も出ていい感じに年を重ねているようですよね~ 「薔薇の名前」にも出演とフィルモグラフィーに書いてあったので、慌てて借りてきてみたんですが、発見出来ませんでした~~修道士の一人だと思うのですけど・・汗
Commented by amore_spacey at 2006-05-17 01:19
♡ マダムSさんへ。
仰るとおり、30代後半になってキムはますます男の色気に
磨きがかかってきましたよね。正統派美形ですね、彼!!
この映画の中で一番印象に残っているシーンが、↑の最後の画像。
ケーキを食べることにしたのはいいのだけれど、カットするナイフが
ない。  そこで登場するのが、キムの細くて長いしなやかなひとさし指。

                 美しすぎました~♪^^
Commented by マダムS at 2006-06-09 11:03 x
>長いしなやかなひとさし指。
ですね! ナイフにもなってしまうなんて・・芸術家肌の典型ですわね^^
「薔薇の名前」 どなたかウォーリーを探せ状態で見つけて下さらないかしら・・(まだ言ってる)

Commented by amore_spacey at 2006-06-09 19:10
♡ マダムSさんへ。
あたしってばこの記事でマダムSさんにコメント返ししてますね。
ったく、忘れやすいったら。2重になって本当にゴメンなさいね。

ケーキをカットするシーン、彼の優雅な人差し指が脳裏に焼きついて
おりまする。『薔薇の名前』、チェックしてみますね。
Commented by dim at 2007-05-16 13:20 x
ごぶさたでーす。
トラコメありがとうございました。

父親の不器用さとか戸惑いとか迷いとか負い目とか・・・そんなものが感じられて、なんだか見ていて切なくなってしまいました。

キム様は美しいだけでなく、細やかな演技も素晴らしいのですね~~。
先日見た「愛のめぐりあい」の時よりは年をとりましたけど(当たり前か)、今の方が断然素敵~~~♪
これからがますます楽しみでございます。

こちらからもTBさせていただきました。
Commented by amore_spacey at 2007-05-24 05:02
♡ dimさんへ。
こちらこそご無沙汰しておりま~す!
そうなんです、その不器用さや戸惑いや焦燥感や哀しみが
爆発したときが、またまた切なかったですね。

彼が幼少の頃に両親が離婚して、親の愛情をたっぷりもらえなかった
であろうキム様は、大人になって家族をテーマにした作品に出たり
監督したりすることによって、自分の中に凝り固まっている思いを
浄化(昇華?)させたいのではないでしょうか?

時々何かに憑かれたようなキム様の表情にドキッ★
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