Sciuscia' (靴みがき)

私のお気に入り度 ★★★★☆(80点)

e0059574_18203227.jpg
第二次大戦直後、ローマの街頭で靴みがきをしている少年PasqualeとGiuseppeは、いつかお金をためて馬の持ち主になることを夢みていた。ある日二人はGiuseppeの兄に頼まれて闇商売の片棒をかつぎ、その報酬と貯金をあわせて念願の馬を手に入れる。しかしその喜びもつかの間、二人は逮捕されて少年刑務所送りになってしまう。『Umberto D』『自転車泥棒』と並んでこれもずーんときますな。モノクロだから尚更重い。



e0059574_18205042.jpg
Sciuscia'とは米語のshoe shineをナポリ訛り風に読んだもので、この作品ではローマの高級ブティック街Via Venetoの街頭で靴みがきをしていた子どもたちのことをさす。Pasqualeを演じたFranco Interlenghiが当時を振り返る。「オーディションには街頭で靴みがきをしていた子どもたちが何百人も集まった。私は6時間も待ったあとDe Sica監督の前に出たんだが、次!と順番を飛ばされ、悔しくてまたオーディション待ちの最後列に並び直したよ。その根性が買われたのかどうか知らないが、監督の目にとまり主演の少年の1人を演ずる幸運に恵まれたんだ。」懐かしそうに語る。

社会の底辺に生きる子供たちを描くことで、戦争後の悲惨な状況や、子供たちを利用する大人たちの身勝手さなど、敗戦国イタリアの生々しい現実を映し出している。ネオレアリズモの代表作と呼ばれ、アカデミー特別賞まで受賞した名作ではあるが、あまりにも悲惨な結末を迎えるため、当時イタリア国内では非常に評判が悪かった。前妻との間に生まれた長女Emi De Sicaは、「暗い戦後の混乱期に市民は、アメリカ映画のようなあっけらかんと明るいハッピーエンドの作品を求めていたのに、父があんな作品を次々と作るものだから、知人からは金を返せってよく言われたものなのよ」と苦笑する。アメリカでは高い評価を得たが、それは戦勝国が敗戦国の姿を眺めた映画だったからか?皮肉なものだ。 
 
毎週土曜日の夜11時過ぎに始まるLa valigia dei sogni、この番組は映画が終わったあと作品のロケ地を訪ね、出演者や監督にインタビューする。50~60年前の街と現在の対比(殆ど変わってませんねぇ、現在の映像をモノクロにすれば戦後のイタリアの街に早変わり!)が面白く、役者の生の声を聞くこともできるので楽しみにしている。

製作国:Italy
初公開年:1946年
監督:Vittorio De Sica
脚本:Cesare Zavattini, Adolfo Franci, Cesare Giulio Viola, Sergio Amidei
キャスト:Franco Interlenghi, Rinaldo Smordoni, Annielo Mele, Bruno Ortenzi, Emilio Cigoli ...
[PR]
by amore_spacey | 2009-01-11 18:22 | - Italian film | Comments(2)
Commented by ymomen at 2009-01-15 03:00
こういう映画、観たいです。
検索します!

”Prison Break”
やっとシーズン2を観終えました。
逃げ惑ってますねえ。
はあ、はあっ・・・・。
わたしも追っかけられている気分です。
きょう”Prison Break”のお話の投稿をして、エミリアさんに文中リンクさせていただきました。
ご了承ください。
Commented by amore_spacey at 2009-01-16 23:03
☆ もめんさまへ。
Vittorio De Sicaのネオレアリズモ、あれが敗戦後のイタリアの現実だったのですね。Viscontiの初期の作品もなかなか味わい深くて好きなんです。こちらのブログにもエントリーした『ロッコとその兄弟たち』には、大好きなAlain Delonが出ているのですよ。 翳のある寂しげな美しさにクラクラです。 http://kspacey.exblog.jp/3244779/

"Prison Break" のseason 2は最高でしょ?ドキドキハラハラで、4seasonの中で一番出来がよく好きなんです。このあともやっぱり追われ続けるのですが、途中からちょっぴり形勢逆転な場面が出てきますよ。乞う御期待?!クリスマス休暇前に一旦終わったseason 4、第17話が何と4月17日からだそうです。どんだけ待たせるんですか?そしてどうやらseason 4をもって終了のようでございまする...(泣)
リンクありがとうございました(^^)
名前
URL
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

<< Black Rain あの空をおぼえている >>