2017年 09月 13日 ( 1 )

サルバドールの朝 (Salvador)

私のお気に入り度 ★★★★☆ (81点)

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【あらすじ】 1970年代初頭、フランコ政権末期のスペインで、自由解放運動のグループに所属する25歳のSalvador(Daniel Brühl)は、不慮の発砲により若い警部を死なせてしまう。彼は正当な裁判を受けられないまま死刑を宣告され、彼の家族や仲間、担当の弁護士Arau(Tristán Ulloa)や彼の同僚たちは何とか処刑を防ごうと手を尽くすが…。(作品の詳細はこちら


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近代~現代スペインにあんな過酷な歴史があったなんて、この映画で初めて知りました。30年以上も軍事独裁政権が牛耳っていた?軍隊や秘密警察が、ついこの間まで普通に市民生活を脅かしていた?うわぁ、想像がつきません。

激動する歴史に翻弄される役を演じると、Daniel Brühlはじわじわと、しかし圧倒的な説得力で迫ってきます。チャラい役は似合わない。と言っても、主人公のSalvadorは革命の闘士になって、この国を変えてやる!ほどの意気込みはなく、当時の若者の間ではカッコイイことだった政治を熱く語ることで、少しだけ目立ち、人から一目を置かれたかった。


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Jesús刑務官(Leonardo Sbaraglia)が言うように、独裁打倒!を掲げつつも、お坊ちゃんの遊びでしかなかったのかもしれない。だからJesúsはSalvadorに、嫌悪感を抱いたのだ。そのJesúsは、父に宛てて書いたSalvadorの手紙の中に、肉親への愛や慈しみを感じ、共感を寄せ次第に友情を抱いていく。Salvadorの処刑を目の当たりにして、自分こそ権力の犬であったことを恥じ、「Francoは人殺しだ!」と思わず叫ぶ。


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絶望的な状況を熟知しつつも、Arau弁護士は最後まで信念を曲げず突き進み、Salvadorの隣で支え続ける。Salvadorと家族(特に姉妹とのやりとり)の愛情や友人たちとの友情…など、人間の良心に心を動かされ、この国にも救いや希望があるのを見ました。Daniel Brühlの1人祭りはとりあえず、これで終わります。


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by amore_spacey | 2017-09-13 00:05 | - Other film | Comments(0)