2017年 09月 25日 ( 1 )

無防備都市 (Roma città aperta)

私のお気に入り度 ★★★★☆ (81点)

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【あらすじ】 第二次大戦末期のローマ。レジスタンスの指導者Giorgio Manfredi(Marcello Pagliero)はドイツ・ゲシュタポの追跡を逃れ、同志Francesco(Francesco Grandjacquet)の家に逃げこんだ。彼は資金調達のためローマに来たが、警戒が厳しいため、Pietro神父(Aldo Fabrizi)に連絡を頼む。
 FrancescoとPina(Anna Magnani)の結婚式の日、レジスタンスの同志たちはナチに襲われた。Giorgioは何とか逃げのびたが、Francescoらは捕えられ、彼を乗せたトラックを追ったPinaは、路上で巡視兵に射殺される。捕えられた同志たちは途中で仲間たちに救出され、GorgioとFrancescoはGiorgioの恋人Marina(Maria Michi)のアパートに逃げこんだが…。(作品の詳細はこちら )


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無条件降伏したにもかかわらず、ローマはナチスドイツに乗っ取られた状況が続いた。そのローマを取り返すため、多くのパルチザンたちは奮闘するが、金と欲望に目がくらんだ同胞の女に密告され捕まり、凄惨な拷問を受け処刑される者も出てくる。処刑命令を下すのは、ゲシュタポの隊長Bergmann少佐(Harry Feist)。彼とIngrid(Giovanna Galletti)は、悪魔のようなカップルだ。しかもIngridは麻薬を餌に、Giorgioの恋人Marinaに近づいて、彼女に密告させる卑劣な人間である。

しかしこうした地獄の使者から、どれほど惨い拷問を受けようが、Giorgioは一言も口を割らないまま死んでいき、神父は祈りを捧げながら銃殺された。救いのない絶望的な展開だが、命を懸けて正義や信念を貫く人間を目の当たりにした時、究極の状況に置かれた時の、人としてのあり方を深く考えさせられる。軟弱な私は、簡単に口を割って寝返ったに違いない。


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ドイツ軍のトラックで連行されて行く夫を追うAnna Magnaniが、後ろからドイツ兵に撃たれ、もんどり打って倒れるシーンは、ポスターにも使われ、戦争の勝者と敗者の姿を強烈に印象づけている。ナチの目が光るローマでは、常に死と隣り合わせの生活があり、人々は不安や緊張の中で生きているのだ。やるせないシーンが続く中、神父が2つの像の向きを変えるお茶目なシーンに、ふっと頬が緩んだ。神父の銃殺刑を見ていた少年たちは、一体どんな気持ちで刑場から立ち去って行ったのだろう。


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by amore_spacey | 2017-09-25 01:24 | - Italian film | Comments(0)