カテゴリ:- Japanese film( 317 )

海よりもまだ深く

私のお気に入り度 ★★★☆☆ (78点)

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【あらすじ】 15年前に1度だけ文学賞を受賞したことのある良多(阿部寛)は、「小説のための取材」と理由を付けて、町田(池松壮亮)とコンビを組んで探偵事務所で働いている。良多は離婚した元妻の響子(真木よう子)への思いを捨てきれず、響子に新しく恋人(小澤征悦)ができたことにぼうぜんとしていた。良多・響子・息子の真悟(吉澤太陽)は、良多の母・淑子(樹木希林)の家に偶然集まったある日、台風の一夜を4人で過ごすことになる。(作品の詳細はこちら


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是枝監督の作品を観ていると、忘れていた懐かしい気持ちに包まれ、胸が苦しくなる。作中の人々も視聴者も、それぞれ抱えている問題や生き方・育った環境は異なるのに、あるシーンに出てくるアイテムや何気ない会話によって、思い出の扉がパタンと開き、日常生活に紛れ忘れていた過去が、芋づる式に次々と蘇ってくる。
 
台風の夜3人が集まった公園の滑り台のシーンに、小学校の放課後、堤防に行って、自分たちの背より高い葦で秘密基地を作ったことを思い出した。台風で停電した夜、外は大荒れの中、部屋にろうそくを灯し、突然ふって湧いた非日常にわくわくしたものだった。カルピスは、子どもの頃の夏の味だな。こうした強烈な思い出だけでなく、同じようなことの繰り返しで、記憶にも残らないような平凡な日々が、是枝監督やベテラン役者たちの手にかかると、深みや広がりや大切さが増して、かけがえのないものに思えてくる。


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阿部ちゃん演じる良多は、ろくでなしのダメ男っぷりが半端なく、あれじゃ、離婚されても仕方がない。図体がデカくて団地サイズに納まり切らず、その姿が息苦しくも滑稽で笑える。そんな息子に突っ込みを入れつつ、煩いことを言わずそっと見守る母。どんなにダメな子でも、母親にとっては可愛い子なのだ。

阿部ちゃんと樹木希林との掛け合いは、素晴らしかった。『歩いても歩いても』に続く母子役というのもあるが、2人の息がぴったり合い、本当の親子以上に自然で馴染んでいた。こんなダメな父を持った息子はとんだ災難だけど、グレたり捻くれたりせず、それどころか父親より精神的にずっと大人で(そうならざるを得なかったんだけどね)、この年にしてすでに悟りの境地に達している。子どもは大人をよく見てるね。


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頑張っていい息子をやろう、いい父親ぶりをみせようとする良多に、元妻や姉(小林聡美)は手厳しい。そりゃそうです、世の中そんなに甘くないし、舐めてもらっちゃ困る。真っ当な生き方をする彼女たちの前では、デカい図体の良多も返す言葉がなく、縮こまってしまう。しかしダメ男で孤立無援かと思えば、探偵事務所に拾ってもらい、後輩の町田が仕事の域をこえて、手助けしてくれる。阿部ちゃんにくっついている池松が、まるで子犬みたい。助けてくれる人がいるというのは、心強いことだ。何はともあれ、現実をちゃんと見つめて、生きて欲しい。


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「幸せっていうのはね、何かを諦めないと手にできないもんなのよ」と良多の母は言うが、そうかな?幸せは手にするものではなく、ある瞬間にふっと感じるものだと思う。何かを諦めなくても、その人のアンテナさえさびついていなければ、じわっと噛み締めることが出来るはず。ところで冒頭に登場する煮物がとてもおいしそうだった。子どもの頃は、茶色の煮物が大嫌いだったのにね。


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by amore_spacey | 2017-05-01 04:02 | - Japanese film | Comments(0)

シン・ゴジラ (Shin Godzilla)

私のお気に入り度 ★★★☆☆ (62点)

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【あらすじ】 東京湾アクアトンネルが崩落する事故が発生。首相官邸での緊急会議で内閣官房副長官・矢口蘭堂(長谷川博己)が、海中に潜む謎の生物が事故を起こした可能性を指摘する。その後、海上に巨大不明生物が出現。さらには鎌倉に上陸し、街を破壊しながら突進していった。政府の緊急対策本部は自衛隊に対し防衛出動命令を下し、“ゴジラ”と名付けられた巨大不明生物に立ち向かうが…。(作品の詳細はこちら


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この手の映画は観ないのですが、楽しみにしている映画ブログでほぼ満点がついていたのと、ハセヒロが出ているのを知って、それじゃまぁという感じで観たのですが・・・、全くダメでした。映画ブログのレビューがとても面白く、それに釣られてしまった。苦笑

噂どおり、ホントに会議ばかりしてましたね。緊迫した現場と、バカみたいに冷静な会議の、見事な対比。悲しいかな、これってかなり現実に近い状況ですよね。想定外の事態が発生したとき、地獄と化した現地のことなど、官僚たちにとってはテレビの向こう側の出来事でしかない。一刻一秒を争う状況なのに、尤もらしい顔して、結論の出ない無駄な会議ばかり。役者たちの早口も、癇に障る。非常事態なのにお行儀がよろしく、緊迫感が全く伝わってこない。避難訓練だって、もう少し差し迫った雰囲気がある。石原さとみ演じるカヨコに至っては、客寄せパンダ以外の何ものでもなく、思い切り笑わせて頂きました。


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東京を炎の海にした最強の破壊力をもつゴジラが、意外に可愛い顔立ちで、これには拍子抜でした。凍結作戦は成功したものの、あれだけ巨大だと、処理が大変です。不思議の国のアリスのように、食べると身体が小さくなるお菓子を、ゴジラに食べさせたら、後始末だけでも楽だったのに。という冗談はさておき、自衛隊の活躍や日本も武器を!なニュアンス、そしてアメリカ様様な台詞や描き方に、きな臭いプロパガンダが作品に織り込まれているような気が、しないでもありませんでした。いや、考えすぎね。


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何日もシャワーを浴びず同じYシャツで、「服も部屋も少々臭います。」と言われて、脇をクンクンするハセヒロの仕草が、ゴジラのまんまるなお目目と同じくらい可愛らしい。でも他には取り立ててこれといったものがなかったな。彼は善人よりやや悪人っぽい役柄のほうが、見応えあります。


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by amore_spacey | 2017-04-14 01:28 | - Japanese film | Comments(4)

後妻業の女

私のお気に入り度 ★★★☆☆ (68点)

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【あらすじ】 小夜子(大竹しのぶ)と結婚相談所所長の柏木(豊川悦司)は、「老い先短い資産家の老人と結婚し、殺害して資産をそっくり頂戴する」後妻業ビジネスをやっている。小夜子は8番目のターゲットとして、元女子短大教授の中瀬耕造(津川雅彦)を狙い、上手く資産を手にした。が、父の死に疑念を抱く次女・朋美(尾野真千子)は、探偵・本多(永瀬正敏)を雇い、調査に乗り出す。(作品の詳細はこちら


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思っていたのと全く違ってがっかり。小夜子と柏木が手を組んで、犯罪スレスレのところを巧みに切り抜けながら、うまく騙して資産を手に入れていくが、調子にのりすぎて、2人は騙される側になり窮地に追い込まれた。さあ、どうする?豊悦と大竹の軽妙なやりとりが展開される、のような軽いブラックコメディを期待していたから、思い切り肩透かしを食らった。

毒のあるコメディ調の軽快な滑り出しだったのに、中盤以降は歯切れが悪く、どこに向かっているのかよく分からない。「お父さんを放っておいた私たちにも非があるわね」などと、妙にしんみりした台詞を次女の朋美に言わせてみたり(朋美もすっかりイイ人になってるし)、殺人を犯した小夜子と柏木の罪は全くスルーで(コメディ路線で突っ走るならスルーでも構わないけど)、ラストシーンがハッピーエンドの少女漫画よろしく、殺人を犯した小夜子と柏木が仲良く登場して爽やかに終了って・・・ 。何が言いたかったの、この映画?小夜子と柏木の醸し出す黒い空気が、フィナーレでいきなり浄化されているチグハグな部分にも、ついていけない。加えて作品に漂うじっとりとした生々しさに、吐き気を伴う気持ちの悪さが残った。大竹しのぶや豊悦の演技は、凄まじくリアルで説得力があり、今回は彼らのパワーに気圧され、後味も気分も悪くなりました。


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せめて探偵が白黒はっきりつけてくれるかと、心の端っこで期待していたのに、これが金目当てのクズ人間。死んだと思った小夜子が、なぜかあの状況で生き返ったりするし(このあたりからエンディングまで、グダグダ一直線)。若い女と柏木の濡れ場や、鶴瓶のアレのサイズ云々(鶴瓶が超苦手!)の件(くだり)は、見たくなかった。伏線と思われた話も、とっちらかったまま放置で無理矢理終わらせた感が強い。唯一、画面を食い入るようにして観たのは、大竹 vs 尾野の取っ組み合いの喧嘩シーンでした。


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by amore_spacey | 2017-04-06 01:30 | - Japanese film | Comments(2)

バイプレイヤーズ ~もしも6人の名脇役者がシェアハウスで暮らしたら~

私のお気に入り度 ★★★☆☆ (70点)

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【あらすじ】 「中国の動画配信サイトが『七人の侍』のリメイク版を制作する。待遇もギャラも破格な大型プロジェクトなので、主要キャストとして出演して欲しい」と、遠藤憲一・大杉漣・田口トモロヲ・寺島進・松重豊・光石研の6人にオファーがきた。監督は中国映画界の巨匠・張芸謀監督で、役所広司の出演も予定しているという。クランクインするまで、絆を深めるためにシェアハウスで3ヶ月間共同生活を送ることが出演条件だった。当初は戸惑うが、俳優間では絶大な信頼と尊敬を寄せられる役所の名前を出されたこともあり、6人は条件を受け入れ、大杉が所有する館山の別荘で共同生活をスタートさせた。(作品の詳細はこちら


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面白そうな予感がしたんだけど、どこか中途半端で微妙。6人の絡みを楽しみにしていたのに、苦手な大杉漣が仕切っているのを見て、嫌な予感がしたのです。無理矢理ねじ込んだテープ盗難事件(どーでもいい)やそのショボすぎる真相に、テンション急降下。大杉漣ではなくて、國村隼や浅野和之や岩松了だったら、もっと味のあるドラマになっていたかもしれない。


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6人の名脇役をメインに引っ張り出した企画はよかったが、個性派も集団になるとダメなのかな。脚本や演出が手抜きでいい加減だったのは確かです。会話や台詞で笑わせて(勝負して)欲しかったのに、ウミガメ鑑賞会や制服ダンスやフラフープで、安っぽいコントをやらせたり(私が知らない小ネタで、日本ではバカ受けしたのかもしれないけど)、何度も自嘲気味に「おじさん」と言わせて彼らをおちょくるような演出など、寒い小ネタが多すぎて、ノリ切れなかった。変なテンションの中国人の女の子も、必要あった?バイプレトークは面白かった。フリートーク(もしくはバラエティ番組)か、リメイク版『七人の侍』にしたほうが、良かった気がする。


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ボサボサの役所広司(九州弁がしっくり馴染んで、なーんかいいおやじだ)や、ぐうぜん通りがかった平田満(もっと絡んでいって欲しかった)や、相変わらずキャラが濃い竹中直人がいい。滝藤賢一の不倫騒動は妙に生々しくリアル過ぎて、この次どこかのドラマで彼を見かけたら、不倫騒動からちゃんと立ち直れたのかなぁ、なんて本気で心配しそうです。頑張って第8話まで観たけれど、たぶんリタイア。


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by amore_spacey | 2017-03-22 01:37 | - Japanese film | Comments(2)

侠飯 ~おとこめし~

私のお気に入り度 ★★★☆☆ (78点)

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【あらすじ】 就職活動に難航しながらもそれほどやる気も出ない大学4年生の若水良太(柄本時生)は、大学で模擬面接を終えた帰り道、自宅のマンションの前でヤクザの抗争に巻き込まれるが、ヤクザの組長・柳刃竜一(生瀬勝久)に庇われ事なきを得た。柳刃の手下の男・火野(三浦誠己)に「助けてやったのだから、ひとまずお前の部屋でやり過ごさせろ」と脅され、良太のアパートに2人のヤクザが居候することになってしまう。福澤徹三の小説(2014年)・週間ヤングマガジン(2016年)に連載された漫画をドラマ化。(作品の詳細はこちら


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孤独のグルメ深夜食堂のような、B級グルメが登場するドラマが大好き。いや、しかし、例のごとく放映時間が深夜って、視聴者の胃袋をガンガン刺激してくれるじゃないか、この野郎!夜食テロとは、上手く言ったもんだ。ありがちなストーリーだけど、毎回登場するB級グルメや料理上手な柳刃がぼそっと語る人生の格言に釣られて、最終回まで観てしまった。江本時生の顔芸やTKOのボケ&突っ込みも、さらっと笑える。


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すぐに作ってみたいのが、ナポリタン焼きそばミルフィーユ風侠の極旨ハムカツ。でも焼きそばの麺が、イタリアにはないんだァ(泣)


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毎回登場した味噌汁もよかった。かつおぶしをそのまま具として使うなんて、目からウロコ的なワザだった。


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柳刃組の若頭・火野を演じた三浦誠己が、昔の上司にそっくりだよ!火野が唯一知っている奇跡のレシピ、火を使わないジェイルライスやきゅうりとナッツの和え物、これだって立派なB級グルメだな。


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ごはんと味噌汁と沢庵。最終回のシンプルな食卓が、私の空っぽの胃袋を直撃した。日本酒のお茶漬けは、贅沢な食べ方でしょう。 「地球最後の日、何が食べたい?」と言われたら、梅干しごはん(又はおにぎり)に味噌汁と答えます。


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by amore_spacey | 2016-09-29 16:51 | - Japanese film | Comments(2)

Merry Christmas Mr. Lawrence (戦場のメリークリスマス)

私のお気に入り度 ★★★☆☆ (78点)

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【あらすじ】 1942年、ジャワ山中にある600名を収容する日本軍俘虜収容所には、厳格で規律を重んじる所長のヨノイ大尉(坂本龍一)の管理下、武士道の精神に生きるハラ軍曹(ビートたけし)や彼が信頼を寄せる俘虜であり英国軍中佐Lawrence(Tom Conti)がいた。そんなある日反抗的なJack Celliers(David Bowie)が、収容所に送られてくる。しかし過ぎ行く日々の中で、ヨノイは次第にCelliersの言動に心奪われていく。(作品の詳細はこちら


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公開から33年も経っているなんて、信じられない。そんな昔の作品をなんでまた観たかというと、Bowie1人祭りをやりたくて。この作品には、戦闘シーンも女性も登場しない。ハラとLawrenceの奇妙な友情関係、ヨノイとCelliersの淡い同性愛的な関係、この2つを軸に展開していく。

ハラもLawrenceも、生身の人間らしさを感じさせる。終戦後ハラが敗戦国の死刑囚となり、立場が逆転しても、彼らの間には敵味方をこえた人間愛があった。人間同士なんだもん、戦時下で敵味方に分かれていたとはいえ、共感できることがあれば、一緒に笑ったり、そこに友情らしきものが芽生えても不思議はない。いや、それにしても、ビートたけしが地のままで、面白すぎる。ロケ現場で、たけちゃんマンとか「コマネチー!」とか、やってそう(爆)


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Celliersの美しさに魅了されたヨノイは、何かにつけCelliersに寛大になる。そんなヨノイの気持ちを見透かしてなのか?いつもの反抗的な態度の延長上にあったのか?Celliersはヨノイの頬にキスをする、という暴挙に出る。ほんの一瞬のシーンなのに、何だろう、あの衝撃は!当時BLシーンは竹宮恵子の漫画ぐらいしか知らず、大スクリーンにいきなりこんなシーンが出てきて、頭の中はグルグル、心はドキドキ&ざわざわ。軍事裁判でCelliersが服を脱いで背中を見せるシーンも、官能的だったなぁ。


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大島監督は、人間の相容れない感情にも、光を当てている。ヨノイはCelliersの美しさに惹かれながらも、規律を守らない彼に憎悪の念を抱くが、実は自由奔放なCelliersが羨ましかったのかもしれない。軍人という立場上、ハラは武士道を重んじつつ、個人的には欧州の思想や人に惹かれる。自由奔放に見えるCellieresも、学生時代いじめにあった弟を助けなかったことが、心のシコリとなって、ずっと罪の意識に苛まれている。誰もが様々な感情を抱えて生きている。それをなかったことにすれば楽だけど、そう簡単にはできない。だから面倒くさいんだ。


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by amore_spacey | 2016-07-17 01:41 | - Japanese film | Comments(2)

猫侍 シーズン2

バカバカしいけれど好き度 ★★★★★ (100点)

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【あらすじ】 元・加賀藩剣術指南役、斑目久太郎(北村一輝)。かつては“まだら鬼”と呼ばれ、剣豪として名を馳せていたが、一匹の白猫・玉之丞との出会いで人生が変わった。一度は里に残していた妻子の元に戻ったが、武士としてのプライドと家族と玉之丞の為、再び江戸へ。以前暮らしていたほおずき長屋へ玉之丞と共に戻ってくる。新しい大家の菊乃(森カンナ)は、戻ってきた久太郎に、「猫は禁止」と早速釘を刺す。(作品の詳細はこちら


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可愛らしいエプロンが似合う男!
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実写版ねこあつめ(爆)


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猫見屋のお七(高橋かおり)は、久太郎のことが好き。

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隣人の小助(佐野泰臣)のお陰で、久太郎は玉之丞との暮らしを謳歌していたが、大家の菊野(森カンナ)に玉之丞のことがバレてしまった。


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変な脇役たち。


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そこに居るだけで和む玉之丞。


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男勝りの姑タエ(木野花)から、猫との気ままな暮らしを叱責され「離縁」を突きつけられた久太郎は、タエが用意した薩摩藩の参勤交代要員の話を受ける。でもどこまでも玉之丞と一緒だよ。


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by amore_spacey | 2016-07-12 00:54 | - Japanese film | Comments(0)

猫侍 映画版

ナンセンスだけど好き度 ★★★★★ (100点)

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【あらすじ】 江戸時代末期、かつて一流の剣の使い手と恐れられた斑目久太郎(北村一輝)も、今やしがない浪人暮らし。ある日、彼の元に久しぶりに仕事の話が舞い込むが、何とそれは対立する一家の親分がかわいがっている猫を暗殺せよとの命令だった。久太郎はやむを得ず仕事を引き受けるが、踏み込んだ屋敷で彼を待っていたのは愛らしい白猫だった。(作品の詳細はこちら


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TVドラマ版を切り貼りして作った?この映画版も、負けず劣らずナンセンスでばかばかしい。でも玉之丞の可愛らしさったらなくて、この子ばかり見ていた。あ、いえ、大好きな北村一輝とセットで見ていました。これは猫ファンだけでなく、多くの人のハートを鷲づかみにしたことでしょう。


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撮影現場での主役も、当然猫ちゃんたちだったんでしょうね。玉之丞の愛くるしい瞳でじっと見つめられたら、誰でも落ちるわね(*^^*) 玉之丞をこんなに素晴らしい女優にしたアニマルトレーナーの、愛情や忍耐力に頭が下がる。


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ヒッピーな侍の小野寺昭の壊れっぷりに爆笑。彼のワンコも可愛かったな。


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by amore_spacey | 2016-07-04 00:42 | - Japanese film | Comments(0)

リトル・フォレスト 夏・秋 冬・春

私のお気に入り度 ★★★★☆ (80点)

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【あらすじ】 都会で暮らしてみたものの、その生活に馴染めず、生まれ故郷の岩手の小さな集落・小森に帰ってきたいち子(橋本愛)は、田畑を耕し自ら作物を育て、野山で採ってきた季節の食材で日々の食事を作り、自給自足の生活を送っている。友人のユウ太(三浦貴大)もまた、都会から戻ってきていた。子供時代のエピソードや5年前に突然失踪した母・福子(桐島かれん)のことなどを懐かしく思い出しながら、いち子は生きる活力を蓄えていく。五十嵐大介の同名漫画を映画化。(作品の詳細はこちらこちら


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「頭を使いたくない、疲れているときに観るといい」「食べるシーンがたくさん出てくる」と聞いて、観はじめてみると、冒頭からぐっと引き込まれた。自転車を漕ぐいち子、豊かな緑に包まれた山間の村、田植え、グミやあけびのえぴソード、とれたてのトマトにかぶりつくいち子、くるみごはん、自分でさばいた合鴨の料理、手ぬぐいを首に巻いて畑仕事に精を出すいち子、垂れる稲穂、芋類や玉ねぎやあずきの収穫と保存法、わらびやフキノトウ…。


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ああ、こんな風景の中に、私もいたことがある。子どものころ妹と一緒に亡き祖父母について畑や田んぼへ行き、彼らの仕事ぶりを飽きもせず眺めていたものだった。あの時の土のにおいや、採れたてのいちごやトマトやきゅうりのぬくもりを、今この瞬間リアルに思い出すことができる。なんて懐かしいんだろう。こんな映画を観ると、今すぐにでも日本に帰りたくなる。


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季節の移ろいを感じ、四季折々の恵みを自然から頂きながら生きていく。そんないち子の暮らしは、少し昔の日本人なら誰でもやっていた。「生きるために他の生き物を殺生する」という行為も、ごく普通に行われていた。人間は動植物の命を奪って、自分たちの命を繋いでいる現実を、普段はほとんど忘れてしまっているが、この映画を観て再認識した。生きていくには、エネルギーが要るのだ。

低く抑えた橋本愛のひとり言のようなナレーション、採れたての野菜を刻んだりすり鉢でクルミを擂る音、フライパンで炒めたり搔き揚げを揚げる音、出来立てのお菓子や料理を頬張るいち子の口元…が、目にも耳にも心地よかった。ちょっと疲れちゃったときに、また観たくなるなぁ。


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by amore_spacey | 2016-06-16 00:47 | - Japanese film | Comments(0)

柘榴坂の仇討

私のお気に入り度 ★★★☆☆ (75点)

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【あらすじ】 安政7年、彦根藩士・志村金吾(中井貴一)は、主君である大老・井伊直弼(中村吉右衛門)に仕えていたが、登城途中の桜田門外で井伊は暗殺されてしまった。その後あだ討ちの密命を受けた金吾は、敵を捜し続けて13年が経過。明治6年、時代が変わり、時の政府があだ討ちを禁止する中、金吾は最後の敵である佐橋十兵衛(阿部寛)を捜し出した。浅田次郎原作の同名小説を映画化。(作品の詳細はこちら


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阿部ちゃんと中井氏の共演だなんて、願ったり叶ったり。2人の安定した演技は期待通りだったが、両者とも少々抑えすぎで地味だった感が残る。途中のテンポも、緩かったような?阿部ちゃんファンとしては、井伊直弼を暗殺した後、名前を変え逃亡生活に至った経緯を、もっと描いて欲しかった。 ・・・ それはさておき、あの背丈に濃い風貌では、あまりに目立ちすぎて、隠遁生活なんざムリってもんでしょう(笑) 


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それにしても、13年間も探し求めた仇に出会ったのが、何と!仇討禁止令の出たその日だなんて、そりゃ、あんまりじゃありませんか。桜田門外の変の後、日本は江戸から明治に変り、新しい時代を迎えて混乱の真っ只中。しかし時代が変わっても、武士は武士の精神を決して捨ててはならぬと考える志村金吾は、仇を討ったあと、切腹して主君への忠誠を表明するつもりだった。一方の佐橋十兵衛は、暗殺を成功させたにもかかわらず、次々と仲間が処罰されたり切腹したりしていく中で、 結局1人生き残ってしまい、名を変え身を隠して暮らしながら、いつか仇討に来る敵側の武士を待っていた。13年前の呪縛に囚われた2人は、何らかの形で決着をつけなければ、新しい時代に踏み出すことができなかったんだな。

その辺りの両者の葛藤が、ラスト15分に凝縮され、一触即発かと思わせつつ、井伊直弼が残した「死ぬときは死ぬ。それで生かされたのなら、生きろということなのだ」「死ぬ運命が来るときまで、精一杯生きればいいのだ」という言葉の重みを、敵対するはずの2人が雪の中で噛み締める姿に、心動かされる。


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男たちを陰で支える女性たちの存在は大きい。中堅どころの広末涼子ちゃんが、なかなかよかった。慎ましやかな中に凛とした雰囲気を漂わせ、着物がこれまたよく似合う。私も着物を着たくなってきたー。


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この女の子がホントに可愛らしかったなぁ。阿部ちゃんの口の中に金平糖を入れるシーン、それ、私にもやらせてェ。


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ちょんまげを切り落としてザンギリ頭になったとはいえ、寝癖がついたような藤竜也の頭は、情けなくて残念。それに引き換え中村吉衛門は、幾つになってもある種のオーラを放ち、時代劇を引き締めてくれる。さすがは歌舞伎役者の大御所でございますな。



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by amore_spacey | 2016-06-06 00:16 | - Japanese film | Comments(0)