カテゴリ:- Italian film( 241 )

È stato il figlio (それは息子だった)

私のお気に入り度 ★★★☆☆(75点)

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【あらすじ】 1970年代。パレルモ郊外に暮らす6人家族のCiraulo家は、一家の大黒柱Nicola(Toni Servillo)が廃船の鉄屑を売ることで、なんとか生計を立てていた。ある日マフィアの抗争中に流れ弾が、愛する娘Serenella(Alessia Zammitt)を襲う。悲嘆にくれる家族は娘の死が金銭的に賠償されることを知り、その申請をする。しかしそれが更なる悲劇の始まりだった。ヴェネチア国際映画祭で撮影賞(Daniele Cipri)を受賞。


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「あれっ、何で字幕がついてるんだろう?」と不思議に思ったが、すぐに納得。コテコテのシチリア訛りと方言なんだもん、イタリア人でも分からない。作品は銀行(郵便局?)で順番待ちの中年男Busu(Alfredo Castro)の語りで進行する、悲喜こもごものブラックコメディ。人間の弱さや浅はかさ、強欲で見栄っ張りで滑稽なところが、余すところなく描かれている。Ciraulo家のドタバタ 悲喜劇を笑いながら、実は自分たちのことも笑っちゃう構図だ。


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Toni Servilloの怪演ぶりは言うまでもないが、 ラストで孫のTancredi(Fabrizio Falco)に向かって、「いいかい、絶対に何も喋るんじゃないよ」と鬼気迫る形相でまくしたてるRosaばあちゃん(Aurora Quattrocchi)も圧巻。最後にちょっとした種あかしが用意されている。

製作 国:Italy
初公開年:2012年
監督:Daniele Ciprì
キャスト:Toni Servillo, Giselda Volodi, Giuseppe Vitale, Alfredo Castro, Aurora Quattrocchi, Mauro Spitaleri, Alessia Zammitti, Fabrizio Falco ...


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by amore_spacey | 2014-05-17 00:54 | - Italian film | Comments(0)

Viaggio segreto

私のお気に入り度 ★★★☆☆(75点)

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【あらすじ】 精神分析医Leo(Alessio Boni)とモデルの妹Ale(Valeria Solarino) は、ローマのマンションの両隣に暮らしている。彼らが幼少の頃に暮らしたSiracusaのヴィッラが、ある日売りに出されることになった。そのヴィッラを現代画家でAleの婚約者であるHarold(Emir Kusturica) が、彼女へのプレゼントとして買おうとしていると知ったLeoは、ヴィッラのあるSiracusaに旅立つ。現地の不動産屋のAnna Olivier(Donatella Finocchiaro) に案内され、Leoは久しぶりにヴィッラを訪問するが、30年前に起きた忌まわしい事件が蘇ってきた。居間で母親(Claudia Gerin) が銃殺されたのを目撃したのだ。あれから2人はトラウマに悩まされ続けているのだった。


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トラウマに悩まされ続ける美しい兄と妹。画面はいつも薄暗い闇の中、バックには物悲しい音楽が流れる。ショックや絶望や悲しみを抱えて生きている2人が、美化されすぎて、ロマンチックにすら見えてくる。「苦しんでる僕たちって、憂いや悲哀があって、素敵だよね」って自己陶酔しているみたい。


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主役の2人や演出がカッコよすぎるので、ほとんど現実味がない。その一方で不動産屋のAnnaを演じるDonatella Finocchiaroと娘の2人が、本当の母娘のように呼吸が合っていた。

製作 国:Italy, France
初公開年:2006年
監督:Roberto Andò
キャスト:Alessio Boni, Donatella Finocchiaro, Valeria Solarino, Claudia Gerini, Marco Baliani, Emir Kusturica, Roberto Herlitzka, Fausto Russo Alesi ...


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by amore_spacey | 2014-05-16 03:30 | - Italian film | Comments(0)

I vinti (敗北者たち)

私のお気に入り度 ★★★☆☆(70点)

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【あらすじ】  フランス・イタリア・イギリスの3国を舞台に、ナンセンスな殺人事件や盗難事件に関わった若者たちの、無関心ぶりを描いたオムニバス映画。Albert Camusの影響を受けたと見られている。


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「ったく、今どきの若いもんは、無気力・無関心・無責任で、一体何を考えているのやら?」という台詞は、1950年代の欧州でもたぶん使われたはず。本作品に登場する若者たちも、国籍こそ違うけれど、気だるくて妙に白けた雰囲気を漂わせている。


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そんな彼らが犯した過ちの動機は、「太陽がまぶしかったから。」と、裁判の最後に述べた『異邦人』の主人公と大差ない。ざけんじゃねぇよ!と怒鳴りたいところだけど、相手は罪の意識どころか罪を犯した実感すらないから、暖簾に腕押しで、時間と労力のムダ。


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PCや携帯世代は、外で遊ばなくなったとか、団体行動が苦手とか、コミュニケーション能力が低いとか、色々言われる。でもそういう物がなかった1950年代にも不気味な若者がいたんだから、時代や国や文化の違いに関係ないということか?ま、今さら驚くことでもないんだけどね。

製作国:France, Italy
初公開年:1953年
監督:Michelangelo Antonioni
キャスト:Franco Interlenghi, Anna Maria Ferrero, Eduardo Ciannelli, Evi Maltagliati, David Farrar, Patrick Barr, Fay Compton, Peter Reynolds ...


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by amore_spacey | 2014-05-10 00:42 | - Italian film | Comments(0)

L'altra donna

私のお気に入り度 ★★★☆☆(62点)

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【あらすじ】 若手の優秀な建築家Simone(Alessio Boni)は、大学で建築学を学ぶ若くて美しい妻Fiammetta(Anita Caprioli)と5歳になるかわいい息子Giulioに囲まれて、幸せに暮らしていた。しかしあるテレビ番組でSimoneのインタビュー映像が流れた日を境に、彼らの生活は徐々に黒い影を帯びていく。夜中に匿名の電話があったり、毎日Simoneに1本のバラが届くようになったり、幸せな家族の映ったカセットビデオが届いたり、自宅前でSimoneが車に轢かれそうなったりした。ビデオを見たSimoneは、10年前の忌まわしい事件を思い出す。何も知らないFiammettaは、Simoneに愛人がいるのではないかと疑うが・・・。


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お昼のメロドラマ的な作品。Alessioが出ているから観ただけ。『嵐が丘』で共演したAlessio Boni&Anita Caprioliが、本作品でも主役を演じている。Alessioが新進気鋭の建築家だなんて、ハマりすぎてあんまり面白くない。でもアル中で壊れたAlessioの姿は、母性本能をくすぐられるなぁ。


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麻生久美子の雰囲気に似たAnitaは、スマートで綺麗なんだけど、演技がヘタすぎる。演技してまーす!ってオーラが出すぎ。もっと自然体でやろうね。彼女は顔の形がきれいだから、長い髪をアップにしたほうがずっと似合う。Filippo Timiの怪演は、この頃始まったのかぁ。

製作国:Italy(Raiuno)
放映日:2002年6月11日
監督:Anna Negri
キャスト:Alessio Boni, Filippo Timi, Anita Caprioli, Sara Franchetti, Sabrina Scuccimarra, Antonia Dell'Atte ...


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by amore_spacey | 2014-05-09 01:45 | - Italian film | Comments(0)

Miele (ミエーレ)

私のお気に入り度 ★★★☆☆(78点)

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【あらすじ】 Irene(Jasmine Trinca)はMieleという偽名で、回復の見込みがなく尊厳死を望む末期の病人に、薬物を提供している。自殺幇助という非合法ビジネスに携わるが、依頼人は末期患者に限定されていた。ある日Carlo(Carlo Cecchi)という厭世的な老人に、薬物を誤って渡してしまい、Ireneの平穏な生活が揺らぎはじめる。Valeria Golinoが監督に挑んだ長編第1作。


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『Piano, solo』(2007年)以来、久しぶりに見るJasmine Trincaが、まるで別人になっていたのには驚いた。ふっくらしていた顔や身体がシャープになり、視線はとても鋭利でスッパリ斬られてしまいそう。ストイックでナイーブな雰囲気が、彼女の美しさを際立たせる。笑った時に見えるビーバーのような前歯が、とてもチャーミング^^

Carloとの出会い、そして誤解から始まった2人の交流。最初はギクシャクして噛み合わないが、心の内を明かすにつれ、深いところへ踏み込んでいく。尊厳死や安楽死は、聞こえのよい言葉に置き換えた立派な殺人である。脳死の定義で物議を醸したように、尊厳死も線引きがひじょうに難しい。尊厳死を選ぶ人やその家族やこれに手を貸す人々の倫理感が問われる。Carlo Cecchi、うまいなぁ。Vinicio Marchioniってば、どーしようもないヤツだ。

製作国:Italy
初公開年:2013年
監督:Valeria Golino
キャスト:Jasmine Trinca, Carlo Cecchi, Libero De Rienzo, Vinicio Marchioni, Iaia Forte, Roberto De Francesc, Valeria Bilello ...


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by amore_spacey | 2014-05-08 01:20 | - Italian film | Comments(0)

La caccia

私のお気に入り度 ★★★☆☆(68点)

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【あらすじ】 小さな宝石店を営んでいるLorenzo(Alessio Boni)には、妻のMartaと可愛いLucaの家族があり、間もなく2番目の子が生まれる予定だった。ある日、店にやってきたMartaとLucaに店番を頼んで、Lorenzoが外回りに出かけたその隙を狙うかのように、強盗が店に押し入り、妻と子どもを殺して逃走した。Lorenzoは一瞬にして大切な家族を失ってしまう。一方、8年前に窃盗罪で刑に服したPietro Sacco(Claudio Amendola)は、車両整備士として新しい人生を歩み始めたばかりだった。現場に残された証拠や目撃証言から、Pietroに疑いがかけられる。しかしPietroは何者かが仕掛けたワナだと察知した。遅々として進まない捜査に苛立ったLorenzoは、自分の手で犯人を探し出し、殺すことに決めた。


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黒縁メガネのAlessioに萌え~!!!銀行員のような、大学教授のような、かしこまった雰囲気のAlessioも素敵。幸せの絶頂から一転して奈落の底に突き落とされた彼の、ノドから血が滲み出るような慟哭もエロい。Alessioなら大袈裟にやってもそこそこサマになるが、ヘタな役者がやると安っぽいメロドラマになっちゃう。


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最近Claudio Amendolaは、薄暗い過去があるけどホントはいい人なの的な役が多い。これって自己陶酔の裏返しでMっぽくない?何かヤダな。

製作国:Italy(Raiuno)
放映日:2005年1月16~17日
監督:Massimo Spano
キャスト:Claudio Amendola, Alessio Boni, Simona Cavallari, Andrea Osvart, Nicola Di Pinto, Loredana Cannata, Ernesto Mahieux, Kaspar Capparoni ...


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by amore_spacey | 2014-05-06 00:28 | - Italian film | Comments(0)

Una piccola impresa meridionale (南部のささやかな商売)

私のお気に入り度 ★★★☆☆(78点)

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【あらすじ】 Maria Stella(Giuliana Lojodice)は悩みのどん底にいた。50歳になる元神父の息子Costantino(Rocco Papaleo)は、女性を好きになるが捨てられて、南部の故郷に戻ってきた。聖職を捨てた息子と同居なんて、恥ずかしくて村人から何と言われるか分からない。そこでCostantinoを村から離れた海際にある、打ち捨てられた灯台に一人暮らしをさせることにした。ところが妻に逃げられて失意の義弟Arturo(Riccardo Scamarcio)や元売春婦Magnolia(Barbora Babulova)、灯台の修理に来た2人の男と娘と、同居人が次々に増え、ついにはマンマのMaria Stellaも灯台で暮らすようになる。やがて、灯台に隣接する建物をホテルに改造するという話がもちあがった。


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赤の他人が共同生活を始めるうちに擬似家族のようになっていく、ちょっと奇妙な人間関係が描かれている。Ferzan Ozpetek監督の『無邪気な妖精たち』に出てくる人間模様や、カトリック教会や保守派が根強い土地で未だにタブー視されている同性愛にスポットを当てたところなどよく似ている。本作品はドタバタ・コメディタッチなので、事態の重みや深刻さをそれほど感じさせないが、当事者にとってみれば人生をかけた問題だ。


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Costantinoは聖職を捨てた。彼の妹は夫Arturoを捨てて愛人と逃げた。その愛人は何と、マンマの家のお手伝いさんだった。そしてお手伝いさんの姉は、元売春婦。灯台の修理・改修に来た2人の左官屋のうち、1人は妻と離婚し小学生の娘(親権を巡って、元妻と争っている真っ只中)とともに、ワゴン車でジプシーのような暮らし(+.+;)


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敬虔なカトリック教徒であるマンマから見れば、どいつもこいつもどひゃひゃーーな人間ばかり。そんな厳格で頭の固いマンマが、みんなと暮らすようになって徐々に丸くなり、よき仲介役になっていく様子は、とても微笑ましい。どの脇役も個性的で愉快痛快!

製作国:Italy
初公開年:2013年
監督:Rocco Papaleo
キャスト:Riccardo Scamarcio, Rocco Papaleo, Barbora Bobulova, Giorgio Colangeli, Giovanni Esposito, Giuliana Lojodice, Claudia Potenza, Sarah Felberbaum ...


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by amore_spacey | 2014-05-05 03:59 | - Italian film | Comments(0)

Sacro GRA (ローマ環状線、めぐりゆく人生たち)

私のお気に入り度 ★★★☆☆(72点)

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【あらすじ】 ローマを囲む高速道路GRA。その環状線に沿って暮らす市井の人々の生活を、独特の観点で捉えたドキュメンタリー。2013年第70回ヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門で、ドキュメンタリーとしては史上初の金獅子賞を受賞。


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この作品にプロの役者は一人も出てこないし、明確なストーリーもない。強いて言えば、登場する人の数だけストーリーがある。彼らの暮らしぶりを、カメラは映し出す、ひたすら映す。私たちの生活のなかにも、小さなドラマが幾つもあるはず。ただ気づかないだけ。或いは時間に押し流されてしまっただけ。


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認知症を発症している母親の面倒を見る救急隊員、車上生活をする同性愛者、奇妙な器具で植物の成長音を採取し、虫除けの音波を探る植物学者、過去の栄光にすがり無理して贅沢な生活を気取る没落貴族など、一般市民でも少々変わった人々が登場する。私のお気に入りは、ダーウィンのような晩年のダヴィンチのような、長い白髭をたくわえたおじさん。勉強中の娘に、窓から見える風景を逐一説明して聞かせる。「ったく、煩いわねェ。アタシ、勉強してんのよ!」と言いたくなるのに、娘は机から顔を上げて、話に乗ってくる。救急隊員と母親のやり取りは、11年前に亡くなった左半身麻痺の舅と夫の家族の会話が蘇ってきて、熱いものが込み上げてきた。

ドキュメンタリーは1時間余りで終わる。撮影カメラはストップしても、彼らの、そして私たちの人生は続く。地味で目立たないが、心に沁みる作品だ。

製作国:Italy, France
初公開年:2013年
監督:Gianfranco Rosi


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by amore_spacey | 2014-05-03 03:46 | - Italian film | Comments(0)

Viva la libertà (自由に乾杯)

私のお気に入り度 ★★★★☆(82点)

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【あらすじ】 野党の党首・Enrico Oliveri(Toni Servillo)は気が滅入っていた。選挙が迫るが支持率は低迷し、このままでは負けるのは確実だからだ。疲労困憊の彼はある日、突然失踪する。実はパリの元恋人Danielle(Valeria Bruni Tedeschi)の許に身を寄せていた。一方、党首がいなくなった野党は大混乱に陥り、腹心の部下Andrea Bottini(Valerio Mastandrea)と妻Anna(Michela Cescon)が知恵を絞った末の解決策は、Oliveriの双子の兄弟Giovanni Ernani(Toni Servillo)だった。しかし作家・哲学者のGiovanniには、重い心の病を患った過去がある。果たしてGiovanniは、この危機を救うことができるか?2013年David di Donatelloで、脚本賞(Roberto Andò)&助演男優賞(Valerio Mastandrea)を受賞。


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とても面白かった。Toni Servilloの双子の兄弟の演じ分けが際立っているのと、イタリアを牛耳る政治家&政治屋、そしてそれに群がるジャーナリストへの痛烈な批判が込められ、胸がスカッとした。「実際にこんなことがあったら、面白そう」と本気で考えてしまう。ああ、また妄想癖がぁぁぁ・・・。ラストシーンに登場したのは、本人なのか?それとも影武者のGiovanni?


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『追憶のローマ』のToniは、かなり鬱陶しかった。役柄に因る処もあるが、彼が200パーセントの力を投入すると、上手すぎて重いノダ。今回の作品のように、6~7割くらいでやってくれたほうが、彼の持ち味が生かされ、彼のよさが引き立ち、私たちも力を抜いて観ることができる。Valerio MastandreaやValeria Bruni Tedeschiも、出過ぎず引き過ぎずの匙加減が絶妙。Valerioは髪の量で、印象が全く違う。自尊心が高くちょっぴり偏屈なToniやValerioは、ジャーナリスト泣かせで知られているが、彼らの役者魂は素晴らしい。

製作国:Italy
初公開年:2013年
監督:Roberto Andò
キャスト:Toni Servillo, Valerio Mastandrea, Valeria Bruni Tedeschi, Michela Cescon, Gianrico Tedeschi ...


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by amore_spacey | 2014-05-02 03:02 | - Italian film | Comments(0)

L'ultima ruota del caro (無用のエルネスト)

私のお気に入り度 ★★★★☆(80点)

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【あらすじ】 1970年代のローマ。室内装飾業者の息子Ernesto Fioretti(Elio Germano)は、とりたてて才能はないが、家族や友だちを大切にする正直者で、生きていくためには、室内装飾・学校給食の調理・引っ越し・ドライバー・エキストラの役者と、あらゆる仕事をする。妻Angela(Alessandra Mastronardi)や無二の親友Giacinto(Ricky Memphis)たちに支えられた、どこにでもいるありふれた男の人生を辿りながら、1960年代後半から始まった鉛の時代~現在に至るイタリアの歴史を振り返る。


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今さら私が声高に言わなくても明らかなことだけど、Ernestoのような無名の庶民が世界中に無数にいて、その国を支えている。長者番付にランクインする人だけが活躍している訳ではないね。長引く不況で、失業者や就職できない若者が増え続けているイタリア。「でも何とかなるさ。諦めないで何かを続けていれば、きっと道は開ける!」というエールを作品からもらった気がする。


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1960年代以降に起きた事件や出来事やファッション&流行などが、当時の映像とともに描かれているのも興味深い。1978年5月9日に起きたAldo Moro元首相誘拐&暗殺事件を始め、反マフィア治安判事たちの虐殺事件や、Silvio Berlusconiが旗揚げしたForza Italia、また西ドイツに勝利し3度目の優勝に輝いた1982年W杯スペイン大会など。当時を知る人々は忌々しくも懐かしく、知らない人はイタリア現代史をざっくり知るよい機会になるだろう。

    
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Elio Germanoが元気なオーラをまき散らしてくれるのが嬉しい。かなりオーバーな演技も、それらしく見えてくるから不思議。彼は髪型や髭だけで、全く別人になるカメレオンな役者だ。デコ広なClint Eastwoodになったり、馬ヅラになったり、Nanni Morettiになったり、暗黒街のヤクザな兄貴になったり。でもやっぱりErnestoのような明るいキャラのElioが一番好き。 

製作国:Italy
初公開年:2013年
監督:Giovanni Veronesi
キャスト:Elio Germano, Alessandra Mastronardi, Massimo Wertmüller, Ricky Memphis, Sergio Rubini, Alessandro Haber ...


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by amore_spacey | 2014-05-01 00:07 | - Italian film | Comments(2)