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Scrivimi una Canzone (ラブソングができるまで)

私のお気に入り度 ★★★☆☆(78点)

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すっかり人気のなくなった80年代のポップスター、アレックス・フレッチャー(ヒュー・グラント)のところに、人気絶頂のアイドルからデュエット曲の作曲と収録のオファーが舞い込む。カムバックの絶好のチャンスを得るアレックスだったが、もう何年も作曲をしていなかったうえに、作詞の経験は一度もなかった。しかし数日以内にヒット曲は作らなければならない。そんな彼の前に現れたのが、ソフィ・フィッシャー(ドリュー・バリモア)だった。(公式サイトより)
 

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ヘヴィーな作品が続いたので、久し振りに笑えるラブコメを観た。オープニングに登場する80年代風のミュージックビデオ↑↑↑がいい。あの頃からプロモーションビデオにお金をかけるようになりましたね。デュラン・デュランやカルチャー・クラブやU2やワム!…、80年代には大量のポップススターが誕生。それをリアルタイムで見て来たので、腰ふりや首に巻いた長いスカーフや当時のヘアスタイル…。嗚呼、懐かし~い。


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こんな作品にはまり役のヒュー・グラント。そつなく演じていたけれど、個人的には『ブリジット・ジョーンズの日記』の彼が一番好き。あれが等身大の彼ではないかな?と思ったりします。苦手なドリュー・バリモアもこの作品では好感度が高く、歌もうまいのにびっくり。ニコール・キッドマンもそうだけれど、歌って演ずることのできる役者さんって多いですね。ヒュー・グラントもいい声で上手いよ♪

気になったのが人気アイドルのコーラ・コーマン(=Haley Bennett )。頭が小さくて手足が長いスタイル抜群の今どきの女の子なのに、妙に悟りの入った異様な落ち着き方にインパクトがありました~(゜レ゜) 

製作国:USA
製作年:2007年
監督:Marc Lawrence
キャスト:Hugh Grant, Drew Barrymore, Brad Garrett, Aasif Mandvi, Haley Bennett ...
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by amore_spacey | 2007-02-26 04:59 | - Other film | Comments(8)

Pane e tulipani (ヴェニスで恋して) 

私のお気に入り度 ★★★★☆(95点)

ネタばれあり。

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家族旅行の帰り道、サービスエリアで長距離バスに置いてきぼりを食った主婦Rosalba(Licia Maglietta)は、ヒッチハイクをしながら南イタリアの自宅に帰ろうと試みるが、ふっと気持ちが変わり、昔から憧れていたヴェネチアに立ち寄ってみることにする。平凡な主婦が旅行者としてではなく、ヴェネチアに暮らす一員となり、この街の様々な人や事件を通して自分を見つめ直していく。


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この作品にはリアルト橋もカーニヴァルもサンマルコ広場もフェニーチェ劇場も出てこない。ヴェネチアの名もない路地裏が舞台となっている。こんなにほのぼのとした気持ちになり最後まで楽しめたのは、他でもないRosalbaの笑顔と根っからの楽観主義と人懐こさと眠っていた好奇心、そして彼女が持つ温かい人柄によるものが大きい。彼女を取り巻く一癖も二癖もある人々が、これまた作品の魅力を倍増させているのだ。


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たまたま夕食をとったレストランのウェイターFernando(Bruno Ganz)に頼み込んで、彼のアパートに泊めてもらう。2人はあくまでも1つ屋根の隣人関係であるかのように淡々と描かれているが、Fernandoの優しさや人恋しさがRosalbaへの愛情に変わりつつある様子を見ていると、私たちの心の奥底に眠っている優しい気持ちがそっと起こされていくようで心地良い。

ふたりを結ぶ「パンと花と置手紙」は、どんな美しい景色にも優る素敵なシチュエーションである。最後に彼女がテーブルの上に残していったチューリップ。Rosalbaが去ってしまい落ち込むFernandoは、すっかり枯れ果て落ちたチューリップの花びらをガラスの皿に集めて頬杖をついている。最後の1枚が散りゆくのを見届けると、迷いがふっきれ新しい世界へ踏み出す。


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日常を離れて美味しいものを食べ知らない街を歩き綺麗な景色や絵を見ることで、自分を取り戻すことの出来る人もいれば、人との関わり合いの中で、自分の中に眠っていたものだけでなく、他の人々の中に埋もれていた純粋なものをも呼び覚ます、そんな人もいる。Rosalbaは後者であろう。

その彼女もまた夫と2人の息子の待ついつもの日常に戻っていくのだけれど、ヴェネチアで得た心の財産を糧に、新しい一歩を踏み出していく。『ペイ・フォワード』に出てきた幸福の鼠算とはやや違うけれど、Rosalbaは知らないうちに関わった人に幸せを分け与えている。幸せのオーラをそこはかとなく漂わせているような女性って素敵ですね。

製作国:Italy
製作年:2000年
監督:Silvio Soldini
撮影:Luca Bigazzi
キャスト:Licia Maglietta, Bruno Ganz, Giuseppe Battiston, Antonio Catania, Marina Massironi, Felice Andreasi ...
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by amore_spacey | 2007-02-22 23:58 | - Italian film | Comments(2)

La Meglio Gioventu (輝ける青春)

私のお気に入り度 ★★★★☆(92点)

ネタばれあり。

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1960年から2003年までのイタリアが歩んできた歴史を織り交ぜながら、ローマに暮らす中流家庭Carati一家の年代記を描いたドラマ。

1年前からDVDが手元にありながら、6時間あまりの超大作に怖じ気ついて、なかなか観る決心がつかなかった。予備知識なくこの日曜日にふっと手にとって観始めたら… 映画の世界にぐいぐい引きずり込まれた。何でもっと早く観なかったんだ~!と自分に怒る☆ この作品は切っても切れないくらい仲の良い1歳違いのNicolaとMatteo兄弟、そして精神病院で不当な扱いを受けていたGiorgiaという少女のトリアングルに焦点を当てて描かれている。 登場人物が丁寧に綴られどの役者にも好感が持てたが、ここで取り上げたいのはNicolaとMatteoとその母Adrianaの3人である。


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人との出会いをとても大切にし、常に前向きな姿勢で人生をとらるNicolaは、時に躓きながらも色々な経験や知識が血となり肉となり、着実に自分の夢を実現していく。と書くと完璧主義者に見えるが、心の内は揺れ動き、自分の判断が本当に間違っていなかったのか、検証し悩み苦しむ姿がもう一方にある。とりわけMatteoのことになると冷静さを失うほどの弟思いで、Matteoの自死の呪縛から脱出することができないでいる。

Nicolaと反対にMatteoは、繊細すぎる感性をもつゆえに、色々な経験がさらに彼を追い詰めてしまう。白か黒か?彼には2つの世界しか存在しない。灰色の部分を認めることのできないMatteoは、自ら生き難い道を歩み、最後には自死を選ぶ。


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そして彼らの母親Adriana。小学校の教員をしながら4人の子をしっかり育て上げる良妻賢母。控えめで激しい言動をとらない彼女が唯一感情を爆発させるのは、自死した息子Matteoのアパートを訪れ、膨大な本の山を目の当たりにし、その何冊かを形見として持ち運ぶ途中、感極まってその本を投げつけながら泣き崩れるシーン。「こんなもの(=本)がいったい何の役に立つと言うの?」 Matteoを育てる中で、とても繊細なこの子がちゃんと世の中に出て、自立できるのだろうか?といった不安が、的中してしまったのだ。教師としてまた母親として至らなかった自分を責める。Adriana Astiの押さえた演技、ちょっとした目や唇の動きや手の仕草…には特筆すべきものがありました。彼女の持つ独特の雰囲気がいいですね。素晴らしいです。

Adrianaは気負いなく仕事も家庭も淡々とやりこなす。Anna MagnaniやSofia Lorenが演じたような従来のイタリア映画に見られる、立派な体格にエプロンをして、何かと言えば絶叫して泣き伏してしまうマンマとは対極にある。こんな女性はそうそういませんね。

Carati一家に関わりのある人々や友人など、脇を支える役者陣がこれまた素晴らしい。家族愛・兄弟愛・男女の複雑な愛情・友情…が、イタリアの近代史に重ねながら見事に描き出されています。ぜひぜひご覧下さい。表題はフリウリ州の詩人Pasiliniのエッセイのタイトルから、またイタリア山岳部隊Alpiniの古い歌のタイトルから得ている。

製作国:Italy
製作年:2003年
監督:Marco Tullio Giordana
脚本:Sandro Petraglia, Stefano Rulli
キャスト:Luigi Lo Cascio, Alessio Boni, Adriana Asti, Jasmine Trinca, Riccardo Scamarcio, Fabrizio Gifuni, Maya Sansa, Lidia Vitale, Valentina Carnelutti ...

年表…
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by amore_spacey | 2007-02-13 02:18 | - Italian film | Comments(12)

Diamanti di Sangue (Blood Diamond)

私のお気に入り度 ★★★★☆(80点)

ネタばれあり…かも。

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内戦やテロの資金のため、シエラレオネ共和国からダイヤが密輸される。ロンドンのダイヤモンド企業の人間として現地で密売する男が、あるダイヤの紛争に巻き込まれたメンデ族の漁師との攻防&交流を通して、最後には自分の利益よりその家族の命を選ぶ。Blood Diamondは別名Conflict Diamond。貧困と暴力と多くの子供や人の命を犠牲にして得られるダイヤモンド。
1961年 シエラレオネ共和国の独立
1991年 内戦に突入
1999年 国連軍の派遣
2000年 停戦合意
2002年 武装解除が完了し、11年に亘った内戦が終息


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『Legends of the Fall』 『ラスト・サムライ』 そしてこの作品。エドワード監督の戦闘シーンはどれもアドレナリン度120%★ 内戦シーンはスケールが大きく、ダイナミックで臨場感・躍動感に溢れる。サントラがこれまた聞き応えがあっていい♪ のだけれど、洗練されたメロディーが映像を美化する?きらいが無きにしも非ず。



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国際問題など社会的素材を扱った場合には、監督の社会的責任と映画生命のありかたの難しさがあるだろう。とりわけこの種の映画は社会的反響が大きいので、どんな描き方をしても批判や反論は生じる。監督や役者を通した別のイメージが生まれるから。ダイヤモンド業界及びそこに携わる者たちに良心を問いかけよう!この国が辿った流血の歴史を暴こう!という意図が監督には当然あっただろうが、真実を深く追究するより、ここで見た鮮烈な人間のドラマに焦点を絞ったと思われる。しかし…、ラストはいかにも陳腐で残念だったーー。メンデ族の漁師を引き出して拍手喝采!!は、ちょいと短絡的すぎるんじゃないか?と思ったりするノダ。

* * *
でね…
今回はイビキ爺さんがいたんです(  ̄っ ̄) 高イビキかいて爆睡してますたっ!!!

製作国:U.S.A.
製作年:2006年
監督:Edward Zwick
音楽:James Newton Howard
キャスト:Leonardo DiCaprio, Djimon Hounsou, Jennifer Connelly, Arnold Vosloo...
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by amore_spacey | 2007-02-04 05:56 | - Other film | Comments(2)