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Morte a Venezia (ヴェニスに死す)

私のMahlerお気に入り度 ★★★★☆(90点)

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1911年のヴェニスのリド島。生暖かいシロッコ(季節風)が吹き、ねっとりと蒸し暑い夏。静養のため一人この島を訪れたドイツ有数の作曲家・指揮者Gustav von Aschenbach(Dirk Bogarde)は、同じホテルに宿泊するポーランド人一家の美しい少年Tadzio(Björn Andresen)を一目見るなり心を奪われた。純粋な美の具現と思えるような美少年。一方ヴェネチアはコレラが蔓延する退廃的で薄汚れた街になろうとしていた。美しい水の街、老いた孤独な音楽家、汚れのない美少年、優雅な貴婦人たち、古き良き時代のサロン…。GustavとTadzioは?



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この作品を初めて観たのはいつだっただろう?Tadzio少年を演じたBjörn Andresenの評判が高く、当時の美少年雑誌には必ず彼がベスト3に入っていた。美青年Alain Delonに夢中だった私も、Björnの陶磁器のような華奢な美しさに目がくらくらしたものだった。今改めて作品を観直すと、Björnの寂しげな美しさに、母性本能をちょっぴり刺激されるくらいのものだけれど、Gustavおぢさまの魂が完全にTadzioの虜になってしまったのが分かる。原作者Thomas Mannが男色家だったことから、この作品も同性愛ものとして捉えられることが多いけれど、わたし的には美しいものへの憧れは、同性にも異性にも生じる全くノーマルな感情だと思う。許容範囲とか限度というものはあるけれど。

私が子どもの頃は今ほど世界各地の情報が簡単に入手できなかったから、映像から伝わる水に囲まれたヴェネチアやリド島の異国情緒豊かな街並みに心底感動した。よくよく見ればコレラが蔓延してかび臭く薄汚い路地裏なのに、それさえも私の心を捉えたのだ。白い消毒液をバケツでまくシーンに至っては、「あらまぁ、イタリアって国は牛乳が余ると、街に捨てるのねぇ」なんてお気楽なことを思っていた(>_<;) アホッ★



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官能的なMahlerのメロディーで始まるオープニングにて、私の心はVisconti監督の美の罠(魔力)にかかり金縛りにあう。何よりも心打たれたのは、高雅で少々物悲しくノスタルジックなMahlerの交響曲5番第4楽章Adagiettoをバックに描かれた、優雅で偽善的な20世紀初頭の社交界(それは慇懃無礼なホテルの総支配人に集約される)や、その階級に属する家族の姿であった。ゆったりとした雅やかな物腰。レディーファースト。手入れの行き届いた調度品。古き良き時代というのは、あの頃のことを指すのだろう。長いドレスをまとい大きな帽子を被っても、汗ひとつ流さず(実際には流れているのだろうけれど、そんな気配すら見せない)、涼しげな顔でビーチのデッキに腰掛ける。なのに私ときたら、蒸し暑い日には首にタオルを巻き、Tシャツと短パン姿で団扇を仰いでいる(滝汗) 一家の教育係が絶えず気を配り、きちんと躾がなされた子どもたちは、礼儀正しく言いつけを忠実に守る。まるで絵に描いたような、神に望まれたような一家ではありませんか?(写真はSilvana Manganoに演技指導中の監督)



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Tadzio少年を中心とした完璧なまでの美を前にして、美少年に魂を奪われた恍惚と苦悩、そして次第に老いの孤独や不吉な死の予感に追い詰められてゆくGustavを、Dirk Bogardeは見事に演じた。神経質で几帳面で癇癪もちな彼はいつも、そわそわ、きょろきょろ、うわの空。心ここにあらず。少年への気持ちに気付いていながら、それを自分の中でうまく消化できない。しかし美とは何であるかを常に意識せざるをえなかった芸術家としての性癖が、この街を静かに葬り去ろうとするコレラ(それは美の対極にあるもの)の出現によって、少しずつ歪み狂い始めるのである。美少年の後ろ姿を眺めつつ、奇妙な若返りの化粧を施したままコレラに罹って死んでいくGustavを、醜悪で哀れと思うか?幸せな最期と思うか?それは観る人次第。



Björn Andresenは1971年の8月9日から9日間、映画と念願だったレコードのキャンペーンで日本に来日してるんですね~。しかも明治チョコレートのCMにも出演したんですってね、きゃーきゃー。美少年だった彼はいったいどんな大人になったのでしょう?現在の彼を見たい?見たいでしょ?
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あ、これがが現在のボクです。。。
1954年生まれだから今年55歳。

製作国:Italy
初公開年:1971年
監督:Luchino Visconti
原作:Thomas Mann
キャスト:Dirk Bogarde, Romolo Valli, Mark Burns, Nora Ricci, Marisa Berenson, Carole André, Björn Andrésen, Silvana Mangano ...


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by amore_spacey | 2009-08-29 17:16 | - Italian film | Comments(2)

Diario di uno scandalo (あるスキャンダルの覚え書き)

私のお気に入り度 ★★★★☆(88点)

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ロンドン郊外の中等学校で歴史を教える孤独な初老の女教師Barbara Covett(Judi Dench)と、赴任してきたばかりの家庭を持つ美人教師Sheba Hart(Cate Blanchett)が育んでいた友情が、ある出来事により徐々に崩壊していく。



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Barbaraは社会から孤立している初老の独身女性。唯一の楽しみであり心の支えとなっているのは、心惹かれる女性を見つけると、そっと近づいては友情を築き、その一部始終を日記に書き留めることと飼っている一匹の猫。メイクや髪型で女は変わると言うが、Judi Dench様の守備範囲は広すぎてカメレオンですな。あんな嫌な女になるなんて、ちょっぴりショック。表情の豹変振りも凄いっ、てか、怖いよ。徐々に歯車が外れていく様子が手にとるように分かりますからね。人間って些細なことで、よくも悪くもなれるもんだけど、ありゃー、怖い。

家事も育児も仕事も完璧な上に超美人なSheba。ところがね、ちょっと掘り下げると色んなことが出てくるわけよ。旦那Richard Hart(Bill Nighy)はじーさんと見間違えるくらい歳とってるし、2人の子どもの1人はダウン症。とてもクールで悩みなんかありませんことよ、に見える彼女の精神状態は、いつもギリギリの崖っぷちのところで、なんとか踏み留まっているのだ。そんなところへ15歳の青いツバメAndrew Simpson(Steven Connolly)が迷い込めば、飢えた熟女の身体はウソつけず雄叫び上げるってわけでございますな(あ、生々しい)。それが悲劇の始まり、始まり。くーーーっ、Cate Blanchettは相変わらず美しい!!!Nicole Kidomanがほんのりピンク色を帯びた陶磁器だとすれば、Cate Blanchettは青味がかった陶磁器でしょうか?彼女もメイクと演技で、聖女も悪女もできちゃう女優ですね。この作品はベテラン女優2人の独壇場といったところでしょうか?『ラブ・アクチュアリー』でぶっ飛んだキャラを演じた(あれはもしかして、地?^^)Bill Nighyが、夫役で脇をしっかり固めている。彼がいるとなぜか安心できるね。でも彼っていつも何かしら動いてるような気がする。じっとできない体質なのかしら?



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Andrew Simpson、ううぅぅぅぅ、キモイーーー。あんなそばかすだらけの男子生徒がいいのか?若けりゃいいってもんじゃないだろ?選べよ!それほどShebaの心は危うくなっていたンですかね。まともだったらあんなガキの言いなりにはならんでしょ?若き日のAlain DelonやKim様(彼は今のほうがもっといい)だったら、私のほうから襲っちゃうのだわぁ。

製作国:USA
初公開年:2006年
監督:Richard Eyre
キャスト:Judi Dench, Cate Blanchett, Tom Georgeson, Andrew Simpson, Bill Nighy, Juno Temple ...


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by amore_spacey | 2009-08-28 00:00 | - Other film | Comments(0)

Maledetto il giorno che t'ho incontrato

私のお気に入り度 ★★★★☆(90点)

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Bernardo Arbusti(Carlo Verdone)は鬱気味のロック音楽評論家でJimi Hendrixをこよなく愛している。Camilla Landolfi(Margherita Buy)は精神不安定な駆け出し舞台女優。2人は同じ精神分析医のところで偶然出会ったことが縁で顔見知りになり、同じ船に乗った物同士としての友情を育んでいく。大喧嘩して別れた何年かのち、2人はロンドンでパッタリ再会。この2人の行方はどうなる?



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15年前イタリアに来たばかりの頃に初めて見た時には、機関銃のごとく話す2人の会話がよく分からなかったが、見直してみると彼らの滑稽さが伝わりより面白かった。陽気で楽天的なイタリア人、というイメージが強いけれど、こういう人たちが私のまわりにもいるんです。健康そのものなのに病院のはしごをする人、家庭の救急箱に薬と言う薬をずらりと揃えている人、閉所恐怖症、高所恐怖症…。そんな人たちをほんの少々デフォルメしたのがこの作品ですね。

成熟した大人の女に見えるMargherita Buyが切れると、怖~い!!!喋り始めると止まらないし。誰か彼女を黙らせてくれー。しっちゃかめっちゃかな中に、ふっとローマの夜のシーン、いいですなぁ。あんな素敵なところでデートしたら、ブチャイクな男(自分のことは棚に…)と一緒にいても、それなりに楽しめちゃいそう?!当時はまだまだCarlo Verdoneの頭髪もふっさふさ(^^)

製作国:Italy
初公開年:1992年
監督:Carlo Verdone
キャスト:Carlo Verdone, Margherita Buy, Elisabetta Pozzi, Giancarlo Dettori, Stefania Casini, Erika Blanc, Andrea Renzi ...


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by amore_spacey | 2009-08-27 17:23 | - Italian film | Comments(0)

Fringe (フリンジ)

私のお気に入り度 ★★★★☆(84点)

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国土安全保障省の監督の下、マサチューセッツ州ボストンを拠点に、FBIのFringeチームの活躍を描く。世界中で発生する説明不能なおぞましい一連の事件「パターン」の捜査の為、チームはfringe science(非主流科学)と呼ぶ型破りな手法を用いる。「ありえねーだろう?」ってな事件が毎回起きるので突っ込みどころ満載だが、いかにも本当らしく思わせてしまうあたりが凄い。



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オープニングの音楽がいい。コミカルなのに悪い予感をさせる。捜査にあたる3人の主人公それぞれのキャラクターが、これまた素晴らしい。さらさらした長いブロンドの髪をなびかせながら、颯爽と歩く女性FBI捜査官Olivia Dunham(Anna Torv=Cate Blanchettに似てる)、かつては非主流科学(fringe science)分野の政府研究者であったが、実験中の死亡事故が原因で精神病棟に17年間入院させられていた、コミカルなキャラクターのDr. Walter Bishop(John Noble)、そして彼の息子でIQ190の国家安全保障省外部顧問であるPeter Bishop(Joshua Jackson=Ewan McGregorに似てる)。脇役も個性的な役者揃いで、観ていて楽しい。

製作国:Canada, U.S.A.
公開年:2008 - 2009 (season1 & 2)
プロデューサー:J.J. Abrams, Alex Kurtzman, Roberto Orci
キャスト:Anna Torv, Mark Valley, Joshua Jackson, John Noble, Lance Reddick, Blair Brown, Kirk Acevedo ...


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by amore_spacey | 2009-08-26 00:34 | - TV series | Comments(2)

真田広之が?

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真田氏が米人気TVシリーズ『「LOST』のseason6に、Mr. Miyagiという役柄で出演することになったそうです。season1~2は面白かったけれど、その後ストーリー引き伸ばし作戦が失敗したのか?何がなんだか訳が分からず、私の脳味噌では追っつかなくなってしまった。



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でも真田氏が物語の鍵を握る重要なキャラクターで登場するというので、この最終シーズンは観てみようかなぁ。詳細はこちら


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by amore_spacey | 2009-08-25 01:20 | - TV series | Comments(0)

Manuale d'amore 2 (モニカ・ベルッチのイタリア的、恋愛マニュアル)

私のお気に入り度 ★★★★☆(80点)

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あるラジオ番組を接点に関わる4組のカップルの4つのエピソード。



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第1章 Eros
交通事故で下半身麻痺したNicola(Riccardo Scamarcio)は、リハビリ担当の妖艶な理学療法士Lucia(Monica Bellucci)に淡い恋心を抱く。こんなセクスィーな理学療法士がいたら、男ならこぞってリハビリ受けたいところでしょう。Monica姐さんてば、映画のタイトルに名がついちゃうくらい日本では有名なんですかねぇ?姐さん、しゅごい。

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このエピソードはね、この↑のシーンのためだけにある、といっても過言ではありません。これが勝手に一人歩きしたために、人によってはこの作品がMonica姐主演のエロティックなラブストーリーと勘違いして、、、実際見たらえらく拍子抜けってなパターンだったかも? 彼女と絡み合うRiccardo Scamarcioの股間を、バッチリとらえるカメラアングルにも苦笑しますた。予告や映画雑誌でこのシーンを見過ぎていたから、実際見ても何の感動もないんですよね。「アタシ、一週間後に結婚するの」と言って、こんなことしちゃう女ってどうよ?自意識過剰なタダのガキだったRiccardoがやや大人になって登場しました。いい役者になりそうね。歌手&DJのFiorelloが何気にドクターで登場シテタ。



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第2章 La maternita'
Franco(Fabio Volo)とManuela(Barbora Bobulova)は不妊治療のためバルセロナに飛ぶ。こんな会話をしている&していた、と身に覚えのある夫婦は多いのではないでしょうか?切実だから、台詞や仕草の一つ一つが生々しく、少し離れてながめてみると、かなり滑稽な2人なんです。特にManuelaの歯止めのきかないヒステリーシーンは見ものだったなぁ。不妊治療という深刻な問題を、重すぎず軽すぎずとらえたのがよかった。



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第3章 Il matrimonio
Filippo(Antonio Albanese)とFosco(Sergio Rubini)はゲイ。2人の関係は周知であるようなないような、当事者も結婚をどうしようか迷っている、そんな曖昧な2人である。それをFoscoの姉の結婚式の披露宴の場で、姉によってすっぱ抜かれたために、2人は渦中の人となるのである。FilippoとFoscoの親父さんとの会話は、シニカルでよいわぁ。親父さん、負けてないからね。



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第4章 Amore estrem
有名レストランのウェイターErnesto(Carlo Verdone)は、厨房で働く若いスペイン人の女の子Cecilia(Elsa Pataky)に恋する。若い子に手を出すのはCarlo Verdoneの得意とする?ところ。色々仕出かしてくれるけれど、いつになく歯切れが悪いのは、その手のことには枯れてきちゃったのか?笑 相変わらず目の動きが台詞以上に語っています。ディスコのシーンで、Leonardo Pieraccioniがちらりと登場していたそうですが、見逃していました。見直さなくちゃ。



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冒頭のラジオ番組のDJをするFulvio(Claudio Bisio)が、Lucia(Monica Bellucci)の旦那という設定ですが、、、この2人、全然似合わん。Fulvioが喋っているのは、よく聞いているRadio105のスタジオで、馴染みのDJもちらちら見え隠れしてました。 う~ん、私は『イタリア的、恋愛マニュアル』のほうが断然いいのだわぁ。

製作国:Italy
初公開年:2002年
監督:Giovanni Veronesi
キャスト:Carlo Verdone, Monica Bellucci, Riccardo Scamarcio, Fabio Volo, Sergio Rubini, Antonio Albanese, Claudio Bisio, Barbora Bobulova, Elsa Pataky, Fiorello, Leonardo Pieraccioni ...


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by amore_spacey | 2009-08-22 00:38 | - Italian film | Comments(4)

Il Mostro (Mr.モンスター)

私のお気に入り度 ★★★★☆(93点)

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Loris(Roberto Benigni)は、セクシーな女性にドキドキしたり、アパートの管理費を払い渋ったり、スーパーで万引きをしたりするが、どこにでもいるごく普通の一般市民である。その彼がちょっとした誤解に次ぐ誤解から、連続殺人の容疑者となってしまい、警察は証拠をつかむため囮調査としてJessica警官(Nicoletta Braschi)をLorisと同居させることにするが、果たしてLorisの嫌疑は晴れるのか? 一体真犯人は…?フィレンツェで起きた怪物事件を題材にしたコメディ。



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この作品でもRobertoのテンションは高~い。Pinocchio (ピノッキオ)では、騒がしくて五月蝿い喋りや、ハイテンションで覆い被さるように押し付けがましく迫ってくる、あの大袈裟な演技に耐えられなかったし、彼に漂う独特のオーラがどうにも我慢ならなかった。いい歳した夫婦が、スクリーンの中でベタベタするんじゃなーい!と画面に向って吠えまくっていたけれど、Il MostroはRobertoのハマり役、彼以外には考えられない。やる事なす事誤解されて、変態扱いされるのだ。あんな男が道端で妙なことをしていたら、ちょっと不気味でそ?ひょっとしたら彼こそが真犯人だったのではないか? この作品はいい、もう、滅茶苦茶いいね。下ネタ満載のLorisや警察やアパートの管理人や住民の攻防戦も見もの。RobertoとNicolettaが手を取り合ってアヒル歩きしていくラストシーンは、ChaplinのModern Timesを意識しているのでしょう。でもあんな姿勢で長距離歩いたら、膝がガクガクになりそー。

製作国:Italy
初公開年:1994年
監督:Roberto Benigni
キャスト:Roberto Benigni, Nicoletta Braschi, Michel Blanc, Dominique Lavanant, Laurent Spielvogel, Ivano Marescotti, Franco Mescolini ...


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by amore_spacey | 2009-08-06 01:19 | - Italian film | Comments(0)

Notturno bus (あのバスを止めろ)

私のお気に入り度 ★★★★☆(84点)

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マイクロチップと200万ユーロの大金を巡るシークレット・サービスの争奪戦に、ひょんなことから深夜バスの運転手と嘘つき泥棒女が巻き込まれる。マイクロチップ&大金と2人のゆくえはどうなる?Giampiero Rigosiの小説を映画化。



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電話の呼び出し音が虚しく鳴り響くオープニング。どす黒い血が床に広がっていく。事件のにおいがするぞ。ノワール仕立てだが、クスッと笑える台詞や、時には物憂げな時には軽快なジャズ・ブルースの音楽にのって、話はコミカルに進んでいく。夜行バスの運転手Franz(Valerio Mastandrea)はポーカー・ゲームに負け続け借金を抱えた少々陰鬱な男。もちろん彼女もいない冴えないヤツなのだ。そんな彼のバスに飛び乗った裸足の女Leila(Giovanna Mezzogiorno)が彼のアパートに転がり込むことで、生活が一変する。ところがこのミステリアスな美女ときたら、大嘘つきの上、盗みを働いてはパスポート偽造&販売にも手を染めているという、とんでもないタマだったのだ。こんな役柄を演じるGiovanna Mezzogiornoは、いつもより生き生きして見える。あばずれ女のほうが気楽に役に入ることができるのかしら?ズラが妙に似合っていたし。ウソをついてダメなら、涙を見せて男の心を落とす。そんな見え透いた女の常套手段も使っちゃうノダ。

飄々とした風貌でノラリクラリとかわすValerio Mastandrea、いやぁ、いいなぁ(^^) 彼らしさ100%★ 気が弱くてノーとは言えないから、災難を抱え込んで、知らないうちに渦中の人になっている。Tittiという名前はやけに可愛らしいのに、図体がでかくて力持ち(脳味噌なし)の男に、Franzはポーカーで負けて借金があるから頭が上がらない。支払い期限は1週間以内、という最後通牒をTittiからつきつけられたばかりなのだ。ああ、金が要る!

走る、走る。追っかける、逃げる。走る、走る。まぁ、みんな、よく走ったもんだ。Giovannaは素足で走ったもんね。ミクロチップと大金を追っかける2人組の1人Garofanoを演じたFrancesco Pannofino。あら、この声をどこかで聞いたことがある、と思ったら、何と!Kevi様の吹き替えを担当している方だったんですねぇ。本人はかなりむさ苦しい容貌でございます。滝汗 それからMateraを演じたEnnio Fantastichini、彼はいつも脇役ながらいい味出してるんだな。渋い大人、素敵なオジサマです(*^^*) 

製作国:Italy
初公開年:2007年
音楽:Gabriele Coen, Mario Rivera
監督:Davide Marengo
キャスト:Giovanna Mezzogiorno, Valerio Mastandrea, Ennio Fantastichini, Anna Romantowska, Roberto Citran, Francesco Pannofino, Mario Rivera, Antonio Catania ...


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by amore_spacey | 2009-08-05 16:03 | - Italian film | Comments(0)

Manuale d'amore (イタリア的、恋愛マニュアル)

私のお気に入り度 ★★★★☆(85点)

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ベストセラーになるCD付き「恋愛マニュアル」をLivia(Anita Caprioli)がレコーディングする第1章~小児科医Goffredo(Carlo Verdone)がそのDVDを手にする第4章からなる。世代の違う4組のカップルの恋愛模様をオムニバス・リレー形式で描くラブコメ。


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第1章 L'innamoramento(めぐり逢って)
さえない青年Tommaso(Silvio Muccino)は偶然出会ったGiulia(Jasmine Trinca)に恋をする。どんなに冷たくあしらわれても、めげないTommasoに根負けしたGiuliaは、デートの誘いを受け入れる。Tommasoはなんとかデートを成功させようと意気込む。Tommasoの猛烈アタック攻撃は一歩間違えばストーカー行為になりかねないけれど、彼の純粋な気持ちが頑なで誤解していたGiuliaの心を徐々に融かしていくのですね。↑このシーンは『ローマの休日』にダブりますね。

Jasmine Trincaちゃん、可愛い~♪ La Meglio Gioventu (輝ける青春)Piano, soloで翳のある女性を演じているので、何やら不幸で暗いイメージが付きまとうが、今回は元気溌剌な観光通訳で、等身大の彼女をみることができた。この作品のSilvio Muccinoは可もなく不可もないが、Gabriele兄と一緒にインタビューを受ける時、何だってあんなにカッコつけてるの?「オレさ、イケてるよね。」 ファンの視線を充分に意識した安っぽくて小ざかしい上目遣いはやめれ。自意識過剰!Riccardo Scamarcioのように素直な男の子のほうが好感もてるなぁ(って、彼のことをあんなに嫌っていたのに…苦笑)。



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第2章 La crisi(すれ違って)
倦怠期を迎えているMarco(Sergio Rubini)とBarbara(Margherita Buy)夫妻。子供を作って危機を乗り越えようとせがむBarbaraだが、Marcoは断固として首を縦に振らない。ある日友人のバースデーパーティーに招かれたBarbaraは、泥酔し迎えにきたMarcoと共に、朝まで公園で過ごすことにする。坊主憎けりゃ袈裟まで憎い、じゃないが、気持ちが冷めるとどうなるか?箸の上げ下げまで気になる&吐き気がする。「この人、いつからこんなに汚いご飯の食べ方をするようになったんだろう」 夫は夫で常にイライラ。何をやってもかみ合わない倦怠期の夫婦。それでも泥酔したBarbaraを公園のベンチで介抱しながら、妻への淡い慈しみの気持ちがMarcoの中に湧きあがってくる。実生活で結婚&離婚を経ているこの2人だからこそ尚、双方の言い分に現実味があり譲歩できないものがあるのだ。



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第3章 Il tradimento(よそ見して)
婦人警官のOrnella(Luciana Littizzetto)は、夫がありながら同じアパートに住む人気キャスターを誘惑する。自分がそんなことをしながら、夫Gabriele(Dino Abbrescia)には浮気の心配はないと確信しているOrnella。ところが偶然にもGabrieleの浮気現場を目撃してしまったOrnellaは、うさ晴らしに交通違反のチェックで冷酷無情&情け容赦のない取り締まりをする「名物コワモテ婦人警官」になる。何だかんだ言いながら結局Ornellaは、夫Gabrieleと元のさやに納まる。

浮気現場を目撃したあとのLuciana Littizzettoの切れ方が、メッチャいいわぁ。Laura MoranteやGiovanna Mezzogiornoに演じさせたら、もっとヒステリックで凄みがあっただろうなぁ。想像するだけでコ・ワ・イ!



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第4章 L'abbandono(棄てられて)
妻に捨てられた小児科医Goffredo(Carlo Verdone)は、書店で「恋愛マニュアル」を手に取って、実践しようと試みる。理由も解からず妻に去られアタフタする中年男は、髪が薄くて出腹のメタボなオジサンだが、一途で真面目ゆえに、空回り&裏目に出るのが哀れでもあり可愛く可笑しくもある。このエピソードはCarlo Verdoneの独壇場であります!!! 彼の目や眉の動きは、年々磨きがかかって秀逸(爆) 別れのあとには新たな出会いあり。天は私たちを決して見捨てたりはしない。あとはその1歩をあなたが踏み出すかどうかだけ。

私のまわりにもこんなカップルがいる。いきなり妻から離婚を切り出され問い詰めたら、同僚の教師と恋に落ちていた。仕事が終わって家に帰ると、寝室で妻と若い男がいた。「僕は結婚には向かない」といって妻&娘を残し、大学教授~ガソリンスタンドの女まで女性遍歴を続ける男…。しかしごく少数を除いて、どの人も新しい伴侶を見つけ新しい人生の扉を開いている。

ところで…、日本語のタイトルの頭に「イタリア的」ってつけたのはなぜ?何かあざといんだな、こういう手は。

製作国:Italy
初公開年:2005年
監督:Giovanni Veronesi
キャスト:Carlo Verdone, Luciana Littizzetto, Silvio Muccino, Sergio Rubini, Margherita Buy, Jasmine Trinca, Rodolfo Corsato, Anita Caprioli ...


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by amore_spacey | 2009-08-04 18:07 | - Italian film | Comments(0)

Amarcord (フェッリーニのアマルコルド)

私のお気に入り度 ★★★★☆(80点)

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春一番が吹き荒れた日の夜、北イタリアの小さな港街では街中の人々が広場に集い、うず高く積み上げられたガラクタの上に冬の女神の人形をかかげて火をつけ、訪れる春を祝って歌い踊り、騒ぎ明かしていた。15歳を迎えるTitta少年(Bruno Zanin)も父(Armando Brancia)や母(Pupella Maggio)やおじいちゃん(Giuseppe Ianigro)や弟たちと一緒に祭に加わった。Amarcord とはリミニ地方のロマーニャ方言で a m'arcord = io mi ricordo(私は覚えている)という言葉が訛ったものである。1930年代を舞台にしたFederico Fellini自身にとって生涯忘れ得ぬ一年間の物語。


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食事のシーンに必ず登場するSangiovese(赤ワイン)、イタリアの豪華定期船レックス号、ムッソリーニのファシズム旋風、欲情するおじいちゃん、巨乳に挟まれて窒息するTitta少年…など、象徴的なシーンが次々に登場する。誰もが一度は通過するさまざまな人生の別れを体験しながら、Titta少年はやがて来る激動の青春期への旅立ちを、漠然とした意識の底にではあるが確実な手応えとして感じていた。お母さん役のPupella Maggioは、ニュー・シネマ・パラダイスでもお母さんを演じていた。1999年12月8日逝去。遅ればせながら合掌。

製作国:Italy
初公開年:1973年
監督:Federico Fellini
音楽:Nino Rota
キャスト:Pupella Maggio, Armando Brancia, Magali Noël, Ciccio Ingrassia, Nando Orfei ...


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by amore_spacey | 2009-08-04 00:11 | - Italian film | Comments(0)