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Wild Target (ワイルド・ターゲット)

私のお気に入り度 ★★★★☆(80点)

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【あらすじ】 一流の殺し屋Victor Maynard(Bill Nighy)は引退前に最後の仕事をするが、殺しの現場を配達少年のTony(Rupert Grint)に見られてしまう。正体がばれることを恐れたMaynardはTonyを殺そうとするが可哀想になり、彼を自分の弟子にして後継者として育てようと考える。やる気のないTonyは殺しの要領をちっとも得ない。そんな中Hector Dixon(Martin Freeman)から女詐欺師のRose(Emily Blunt)暗殺の仕事が舞い込む。案の定2人は暗殺に失敗。怒ったHectorは新たに殺し屋Ferguson(Rupert Everett)を雇い、Victor・Tony・Roseの3人を始末しようと企てる。



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『ラブ・アクチュアリー』の3枚目キャラから『あるスキャンダルの覚え書き』のシリアス静寂キャラまで、Bill Nighyが持つキャラの奥行きには唸る。あれだけスリム&地味な顔立ちで、一歩間違えば全く印象に残らない人になってしまうのに、抜群の目の動きや軽やかなフットワークでぐいぐい惹きつける。



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一流の殺し屋なのにフランス語を勉強したりママ(Eileen Atkins)には全く頭が上がらないというありがちな設定も、Bill NighyとEileen Atkinsだったから、見せ場がたくさんあった(^^) ママの目ぢからは凄い。さすが舞台女優だわぁ。さらっと楽しめる作品です。

製作国:UK & France
初公開年:2010年
監督:Jonathan Lynn
キャスト:Bill Nighy, Emily Blunt, Rupert Grint, Rupert Everett, Eileen Atkins, Martin Freeman ...


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by amore_spacey | 2010-11-29 01:18 | - Other film | Comments(0)

I saw the devil (悪魔を見た)

ネタばれあり。 

あそこまで残酷にするこたぁねぇ度 ★★★★★(100点)
私のお気に入り度 ★★★★☆(82点)

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【あらすじ】 婚約者を残忍な方法で殺害された国家情報院警護要員のSoo-hyun(Byung-hun Lee)は、悪魔のように残忍な連続殺人魔Kyung-chul(Min-sik Choi)に復讐を果たし、婚約者が味わったであろう苦しみを殺人犯に与えるべく、自らも冷酷な道を突き進んでいく。



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観終わったあとしばらくの間立ち上がれなかった。後味が悪い。残酷だ。意味のない残虐なシーンが多すぎる!これに比べりゃ『チェイサー』なんて屁でもない。ビョン吉が出ていたから早送りしなかったけれど、そうでなけりゃ最後まで観なかったかも。徐々に腹が立ってきた。ホラー映画でもなければ、特殊メイクの完成度を披露した作品でもないはず。あれは人間への冒涜ではないか?人間が持つ深い闇を描写したというより、Kim監督の狂気の世界を観た気がする。



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…という長い前置きはさておき、ビョン吉 vs ミン介の競演は圧巻だった。うしろ姿がまるで高校生のようにはかなげなビョン吉が、贅肉で膨らんだミン介に挑む姿は、やりきれなくて切なく哀しい。「復讐しても彼女は戻ってこない。」 そんなことは他人に言われなくたって、ビョン吉自身がよく分かっている。それどころか自分がもっと辛くなるに決まっていることさえ分かっていた。もはや自分では止めることができないところまで来てしまったのだ。携帯を通して低い声で彼女のために口ずさむ冒頭のシーン。そして復讐を果たしたあと絶望と虚しさに苦悩し涙するラストのビョン吉。彼ほど涙の似合う男はいない(*^^*) これは『瞳の奥の秘密』とは違った復讐劇である。Ricardoは犯人に地獄を味わわせるが、ビョン吉は犯人の家族に重い十字架を背負わせるのだ。ラストの10分をお見逃しなく!

『シュリ』『ハッピーエンド』で圧倒的な存在感を見せたミン介だが、イメージダウンになり兼ねないこんな役をよく引き受けたもんだ。その役者魂に感服。今度はカンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した『オールドボーイ』を観なくちゃ。
  
製作国:South Korea
初公開年:2010年
監督:Ji-woon Kim
キャスト:Byung-hun Lee, Min-sik Choi ...


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by amore_spacey | 2010-11-27 00:54 | - Asian film | Comments(2)

The secret reunion (義兄弟)

私のお気に入り度 ★★★★☆(88点)

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【あらすじ】 ソウル市内で起きた、北朝鮮工作員との銃撃事件で犯人を取り逃がした責任を問われ、国家情報員NISのLee Han-kyu(Kang-ho Song)は免職を余儀なくされた。それから6年、逃げた妻や外国人妻を捜す探偵まがいの家業で食いつないでいた彼は、工事現場で韓国に潜入していた工作員のSong Ji-won(Dong-won Kang)に偶然出くわす。Ji-wonはこの6年間、偽名を使って潜伏生活を送っていたのだった。



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『シュリ』『JSA』やTVドラマ『IRIS』のように韓国南北分断という厳しい現実を見つめつつ、軽快なユーモアを散りばめ、絶妙な強弱のバランスで描かれた秀作である。それぞれの立場から家族を思う気持ちを軸に、ベトナムからの花嫁など韓国が抱える社会問題にも触れ、人が人を信じつながっていく過程が無理なく描かれていた。

男にとって仲のよい年上の男のことを「兄ちゃん(ヒョン)」と呼ぶらしい。血は繋がってないが本当の兄弟のように互いを思いやる関係である。この作品では敵対する立場&互いを監視し利用しようとする2人の男が、ひょんなことから始まった同居生活の中で、互いが抱える私的な問題をそれとなく知る。それをなし崩しにしてでも自分の任務を果たすのか?一人の人間に立ち戻って手を差し伸べるのか?それが「義兄弟」への分かれ道なのだろう。Kang-ho SongとDong-won Kangの共演&競演は見応えあり!

製作国:South Korea
初公開年:2010年
監督:Hun Jang
キャスト:Kang-ho Song , Dong-won Kang, Yun-seo Choi, Kyeong-min Go, Seung-do Han, Su-ho Ha, Gook-hwan Jeon ...


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by amore_spacey | 2010-11-23 00:51 | - Asian film | Comments(4)

El secreto de sus ojos (瞳の奥の秘密)

ネタばれあり。

私のお気に入り度 ★★★★☆(90点)

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【あらすじ】 ブエノスアイレスの連邦刑事裁判所を退職したBenjamín(Ricardo Darín)は、残された時間で25年前に起きた忘れ難い事件をテーマに小説を書くことを決心し、かつての上司で今は判事補のIrene(Soledad Villamil)を訪ねる。それは1974年に起きた、銀行員の夫Ricardo(Pablo Rago)と新婚生活を満喫していたLiliana(Carla Quevedo)が自宅で暴行殺害された事件だった。当時渋々担当を引き受けたBenjamínが捜査を始めてまもなく、テラスを修理していた2人の職人が逮捕されるが、その後不可解な経緯を辿った。25年経ったいま事件の真相を暴いていくと同時に、もう一つの真実が明らかになっていく。第82回アカデミー賞外国映画賞を受賞。



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過去と現在を巧みに交差させ、祖国の軌跡を浮き彫りにしながら一人の人間の罪と罰や、大人の男と女の情愛を絡ませた構成や、随所に置かれた伏線がうますぎる!軍事政権下にあるアルゼンチンの不穏な政情、そして衝撃的な秘密が暴かれるラストにぐぐぐっと引き込まれた。かつて上司で高嶺の花だったIreneに心を寄せながら、地位や身分にとらわれて「愛している」と言えない恋愛に不器用で繊細なBenjamínが、この事件の真相を解いていく中で、2つの解答を得るのである。1つは真犯人、もう1つは自分が向き合うべき真実(=Ireneへの愛)。



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殺人事件が起きた1974年はペロンの時代。アルゼンチンは政治的に混乱し経済も悪化した時期で、1976年に勃発したクーデターにより軍事政権が誕生、国民を弾圧して3万人が犠牲になった「汚い戦争」が始まる。不穏で腐敗した政治情勢であったがゆえに、メチャクチャな裁判によって犯人Isidoro(Javier Godino)は釈放されただけでなく、大統領のSPに抜擢される。エレベータのシーンには、恐怖と憎悪が凝縮★



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一方妻を惨殺されたにもかかわらず、銀行員Ricardoのやけにクールで淡々とした態度が気になった。過ぎたことはきっぱり忘れて生きている姿に、コイツが犯人なんじゃないか?と疑った。それがあのラストシーンなんだから、たまげた~!Benjamínに向ってRicardoは、「殺しただけでは気は晴れない。殺すことなんて、永遠の安息を与えるだけじゃないか!やつには終身刑で、じっと地獄を味わい続けてほしい。」と静かに言う。25年間犯人に向けられたRicardoの憎悪を支えたものって何だろう?常軌を逸脱した彼が持つある種の強さに、Benjamínの中で眠っていた何かが目覚めたことは確かである。

製作国:Argentine
初公開年:2009年
監督:Juan José Campanella
キャスト:Ricardo Darín, Soledad Villamil, Carla Quevedo, Pablo Rago, Javier Godino, Bárbara Palladino ...


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by amore_spacey | 2010-11-06 00:39 | - Other film | Comments(6)

海は見ていた

私のお気に入り度 ★★★☆☆(74点)

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【あらすじ】 江戸・深川の岡場所にある"葦の家“の若い娼婦・お新(遠野凪子)は、女将さん(野川由美子)や姐御肌の菊乃(清水美砂)らから「客に惚れてはいけない」と遊女の哀しい掟を教えられていたものの、刃傷沙汰を起こし勘当された身でありながら彼女の元に通い詰める房之助(吉岡秀隆)に想いを寄せるようになっていた。だがある日勘当を解かれた報告にやって来た房之助は、別の女性との婚礼をお新に告げる。彼はただ勘当の身の辛さを忘れる為だけに、お新の元に通っていたのだった。



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イタ語吹き替えで観たので、どうもしっくりこなかった。そのせいか?感動半減。登場人物や場面設定が舞台劇のような仕立てだったので、1人1人のキャラクターが明確で分かりやすかった。素直だが世間知らずな房乃助(吉岡秀隆)は、お新をどれほど傷つけたのか全く気付いていない。菊乃にしつこく纏わりつく銀二(奥田瑛二)は、絵に描いたようなヒモ男。そして葦の家の常連であるご隠居(石橋蓮司)は、遊女たちの心の拠り所。女将さんや4人の遊女たちも、各々のキャラを演じ分けてメリハリがあった。

満点の星空の下、水没した屋根の上で菊乃が言う台詞、「これでホントの一人ぼっちでござんす。」のラストシーンは、少々現実離れしていたが、彼女の潔さと幾ばくかの憂いを感じさせ、余韻のあるフィナーレだった。清水美砂はお色気むんむんというよりむしろ可愛い(というか地味?な)印象を与えるのに、科(しな)を作るとドキッとするほど色っぽい。日本のJeon Do-yeonだわぁ。残念だったのは、音楽がやけに浮いていたことか。洋画の邦題に愛・恋・天使という言葉がよく登場するなーと思っていたが、イタ版タイトルにもamore!世界中のみんなが「愛」に弱いのね。

製作国:Japan
初公開年:2002年
監督:熊井啓
原作:山本周五郎
脚本:黒澤明
キャスト:遠野凪子, 清水美砂, つみきみほ, 河合美智子, 永瀬正敏, 吉岡秀隆, 野川由美子, 石橋蓮司, 奥田瑛二 ...


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by amore_spacey | 2010-11-04 01:02 | - Japanese film | Comments(0)

ビョン吉おめでとう!

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優れたTVドラマを表彰する東京ドラマアウォードの授賞式が10月25日東京都内で行われ、今年新設された賞で国境を超えて活躍したアジアの俳優に贈る「ベスト・アクター・イン・アジア」に、韓国ドラマ『IRIS』に主演したビョン吉が選ばれました。やったね! こちら↑↑↑はビョン吉と芦田愛菜。愛菜ちゃん、アンタは邪魔よっっ。



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助演男優賞には『龍馬伝』で岩崎弥太郎を演じる香川照之氏。↑↑↑うははーーっ、ちょっと怖い笑顔ですね(^^) 2人ともおめでとう。


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by amore_spacey | 2010-11-02 00:59 | My talk | Comments(2)