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The Piano (ピアノ・レッスン)

私のお気に入り度 ★★★★☆(85点)

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【あらすじ】 Ada McGrath(Holly Hunter)は入植者のAlisdair Stewart(Sam Neill)に嫁ぐため、娘Flora McGrath(Anna Paquin)と一台のピアノとともにスコットランドからニュージーランドへ旅立った。口がきけない彼女にとって、ピアノはいわば分身だった。だが迎えにきたStewartはピアノは重すぎると言って、浜辺に置き去りにする。そのピアノをStewartの友人でマオリ族に同化しているGeorge Baines(Harvey Keitel)は、自分の土地と交換して買い取った。そしてBainesはAdaが自分にピアノのレッスンをしてくれれば、あのピアノを返してもよいと提案する。1993年度カンヌ映画祭でPalma d'oro賞&最優秀主演女優賞(Holly Hunter)を、1993年度アカデミー賞の主演女優賞(Holly Hunter)・助演女優賞(Anna Paquin)・脚本賞を受賞。


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Michael Nymanの ♪ The Sacrifice ♪(音が出ます!)は、何度聞いても胸がいっぱいになる。そしてStuart Dryburghの繊細な映像。一言も台詞を発することなく、視線や人肌に触れる手の仕草や手話やピアノの音色に託して、秘められた感情を言葉よりも饒舌に表現したHolly Hunterは、素晴らしかった。色白でほっそりした彼女の内に秘められた、強靭な意志や官能的な欲求や恋心。それに気づくBaines。愛情表現に不器用な夫。そして母親が父親以外の男性に心を奪われていることに、何となく嫌悪感を持っている娘。色んな心情が入り乱れる。そんな中で繰り返し流れる ♪ The Sacrifice ♪は、哀しくてやるせない。

製作国:France, Australia, New Zealand
初公開年:1993年
監督:Jane Campion
キャスト:Holly Hunter, Harvey Keitel, Sam Neill, Anna Paquin, Kerry Walker, Ian Mune, Cliff Curtis ...


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by amore_spacey | 2011-04-30 01:08 | - Other film | Comments(2)

秋刀魚の味

昭和時代ばんざい度 ★★★★☆(90点)

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【あらすじ】 長男の幸一&秋子夫婦(佐田啓二&岡田茉莉子)は共稼ぎながら団地に住んで無事に暮しているし、家には長女の路子(岩下志麻)と次男の和夫(三上真一郎)がいて、今のところ平山周平(笠智衆)にはこれという不平も不満もない。細君と死別して以来、今が一番幸せな時だといえるかもしれない。わけても中学時代から仲のよかった河合(中村伸郎)や堀江(北 竜二)と時折呑む酒の味は、文字どおりに天の美禄だった。その席でも24になる路子を嫁にやれと急がされるが、平山としてはまだ手放す気になれなかった。


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長女の路子が嫁ぐまでの平山家の日々を描いた作品で、劇的な展開はない代わりに、昭和30年代の一般家庭やサラリーマンの平凡な日常を垣間見ることができた。役者、特に女性陣の台詞の棒読みが気にはなったけど。恩師のひょうたん先生は、濃いキャラでした(^^) 

私が知っている笠智衆はお爺さんなので、若い頃の彼が男前なのにビックリ。でも優しい口調はそのまま。今じゃ極道の女房然とした貫禄のある岩下志麻が、まぁ、可憐なこと♪ 岡田茉莉子も岸田今日子も若い。杉村春子はあまり変わってませんが。そうそう、佐田啓二って、中井貴恵や中井貴一のパパなんですね。で、、、タイトルの『秋刀魚の味』って???

製作国:Japan
初公開年:1962年
監督:小津安二郎
キャスト:笠智衆, 岩下志麻, 三上真一郎, 東野英治郎, 佐田啓二, 岡田茉莉子, 岸田今日子, 杉村春子 ...


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by amore_spacey | 2011-04-28 00:47 | - Japanese film | Comments(0)

ハッピー・フライト

私のお気に入り度 ★★★☆☆(70点)

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【あらすじ】 機長昇格への最終訓練である、乗客を乗せた実機での操縦に臨む鈴木副操縦士(田辺誠一)。その試験教官として同乗する威圧感バリバリの原田機長(時任三郎)。初の国際線フライトに戦々恐々の新人CA斉藤悦子(綾瀬はるか)。CA泣かせの鬼チーフパーサー・山崎麗子(寺島しのぶ)。乗客のクレーム対応に追われる日々に限界を感じるグランドスタッフ・木村菜摘(田畑智子)。離陸時刻が迫り必死にメンテナンス中の若手整備士(田中哲司)。窓際族のベテランオペレーション・ディレクター・高橋昌治(岸部一徳)。ディスパッチャー、管制官、バードパトロール…。1回のフライトに携わるまさに多種多様なスタッフ達。そんな彼ら使命はただ一つ!飛行機を安全に離着陸させること。その日のフライトも定刻に離陸、そのままホノルルまで安全運航のはずだったが…。


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これってANAのプロモーションビデオ?な映画。とくに盛り上がりがある訳ではないけれど、そこそこ楽しめた。クレーマーに対して冷静に下手に、しかし言うべきことを手短に伝える、きりっとした寺島しのぶがかっこよかった。今更だけど、あんなにでかい物体が空を飛ぶなんてねぇ。機体の下から見上げると、ホント、飛行機ってデカいよ。時任三郎のパイロットのユニフォーム姿に、くらくら~♪(*^^*) エンド・クレジットに小日向文世や竹中直人の名前はあるけど、出番はほんの一瞬で見逃すとこだったョ( ̄~ ̄;) タイトルがあまりにも安易じゃね?(苦笑) ま、いいんだけど。

製作国:Japan
初公開年:2008年
監督:矢口史靖
キャスト:田辺誠一, 時任三郎, 綾瀬はるか, 吹石一恵, 寺島しのぶ, 笹野高史, 田中哲司, 岸部一徳, 小日向文世, 竹中直人 ...


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by amore_spacey | 2011-04-26 00:52 | - Japanese film | Comments(2)

犯人に告ぐ

私のお気に入り度 ★★★★☆(80点)

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【あらすじ】 大晦日。神奈川県警の警視・巻島(豊川悦司)は、少年誘拐事件の捜査現場を仕切っていたが、一瞬の判断ミスで犯人を取り逃がす。翌日少年は無残な遺体となって発見され、巻島は足柄署へ左遷となる。6年後、世間は川崎で起きた連続児童殺害事件に騒然となっていた。捜査が難航する中、足柄で実績を挙げていた巻島に白羽の矢が向けられる。県警本部の特別捜査官に返り咲いた巻島は、TV番組に出演し犯人を挑発するという、大胆な行動に出る…。


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豊悦が主役ということで観た。突っ込みどころ満載だけど、最後の最後まで豊悦カラーで決めてくれたのが嬉しい。あっけない幕切れだったけどね。捜査官がTV番組で犯人に呼びかけるなんてありえないし、「犯人に告ぐ」「今夜は、震えて眠れ」って…何ですか、それ?( ̄∇ ̄;) 豊悦の台詞だから許せるけど(って何だよ、それ?) 新発見→ 豊悦って見る角度によって、めちゃくちゃ男前だったり武田鉄矢になったり、落差が激しいな。 こそこそして人の足ばかり引っ張る小澤征悦のようなヤツって、どこの世界にもいるよなぁ、ったく。

製作国:Japan
初公開年:2010年
監督:瀧本智行
原作:雫井脩介
キャスト:豊川悦司, 小澤征悦, 片岡礼子, 笹野高史, 井川遥, 根岸季衣, 石橋凌, 石橋蓮司, 松田美由紀 ...


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by amore_spacey | 2011-04-23 00:53 | - Japanese film | Comments(0)

Maurice (モーリス)

私のお気に入り度 ★★★☆☆(78点)

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【あらすじ】 1909年、ケンブリッジ大学。キングス・カレッジの寮生Maurice Hall(James Wilby)は、同期生で優等生のRisley(Mark Tandy)と討論を交わすために訪れたトリニティ・カレッジで、討論のメンバーであるClive Durham(Hugh Grant)に出会った。知性に満ちギリシャの古典的理想主義と同性愛の信奉者である彼は、夏のある日Mauriceに愛を告白した。


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これはまさしく竹宮恵子の『風と木の詩』の世界だった。印象派の絵のような映像の中で、英国の名門ケンブリッジに通う若くて美しい青年たちの同性愛が描かれる。ただし時代は1910年。当時同性愛は犯罪とみなされ、捕まれば投獄された。そんな社会的背景の中で、Mauriceは同性を愛する気持ちに真正面から向き合うがために葛藤し続ける。Cliveは名誉と出世を選び普通に結婚生活も営み同性愛に蓋をして生きていく。自分からMauriceに告白しておきながら、要領よくさっさと結婚して安全なところに身を落ち着かせたCliveは狡いかも知れないが、心の底で引きずり続けるものがあったに違いない。苦悩し続ける彼らが、もし現在のゲイパレードを見たら、どう思うのだろう?

製作国:UK
初公開年:1987年
監督:James Ivory
原作:E.M Foster
キャスト:James Wilby, Hugh Grant, Rupert Graves, Denholm Elliott, Simon Callow, Ben Kingsley, Helena Michell ...


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by amore_spacey | 2011-04-21 00:32 | - Other film | Comments(0)

オカンの嫁入り

私のお気に入り度 ★★★★☆(80点)

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【あらすじ】 陽子(大竹しのぶ)と娘の月子(宮崎あおい)は、ずっと母一人子一人で仲良く支え合って暮らしてきた。ある晩酔っ払った陽子が、若い金髪の男・研二(桐谷健太)を連れて帰ってくる。そして「お母さん、この人と結婚することにしたから」と、彼との結婚を宣言。突然の出来事に戸惑う月子は、とっさに部屋を飛び出してしまう。母に裏切られたという思いから、月子は陽子にも研二にも心を閉ざす。


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「宮崎あおいのどこがいいんだろう?」ずっと思っていたけれど、月子を演じたあおいちゃんはよかったな。そして無邪気で子どもみたいなのに、娘のことをちゃんと見守っている陽子。白無垢姿で娘の前に三つ指をついて、きちんとお礼をいう陽子。しんみりした雰囲気になると、やたらカラ元気を出す陽子。大竹しのぶってつくづく「普通に」上手い!気負わずぽわ~んとしたところが好き。

この作品全体に流れる雰囲気がいい。大阪の下町。大屋の母屋と地続きになっている離れの借家。自分とこで作ったお惣菜を持ってくる大屋のサクちゃん(絵沢萠子))、医師の村上(國村隼)、金髪の研二。真っ黒な犬のハチ。そして何度も出てくる台所や卓袱台の食事のシーン。そう言えばサクちゃんて食べてばかり(爆) 人生山あり谷ありだけど、最初の一歩を踏み出す勇気があれば何とかなるよね。

製作国:Japan
初公開年:2010年
監督:呉美保
原作:咲乃月音
キャスト:宮崎あおい, 大竹しのぶ, 桐谷健太, 絵沢萠子, 國村隼 ...


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by amore_spacey | 2011-04-20 00:13 | - Japanese film | Comments(0)

必死剣鳥刺し

私のお気に入り度 ★★★★☆(82点)

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【あらすじ】 江戸時代。東北の海坂藩では、藩主・右京太夫(村上淳)の愛妾・連子(関めぐみ)が藩政に口を出し、その暴走を誰も止めることが出来ずにいた。最愛の妻・睦江(戸田菜穂)を病で亡くしたばかりの物頭・兼見三左エ門(豊川悦司)は、独断で連子の刺殺を敢行する。が、彼に下された処分は、閉門という寛大なものだった。しかも1年後には近習頭取として役職に復帰、藩主の傍に仕えることになった。腑に落ちない三左エ門だったが、彼の身の回りを世話する亡き妻の姪・里尾(池脇千鶴)の健気な存在が、心の拠り所となっていく。そんなある日、中老・津田宮部(岸部一徳)からある藩命が下る。


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藤原周平の世界を映像化するとしたら、こんな感じかなぁ。なかなかよかった。血が吹き飛ぶ壮絶な殺陣シーンから、田舎の自然の四季の移り変わりなど、日常生活がとても丁寧に描かれ心が休まる。三左エ門に心を寄せる里尾の、清らかで切ない情感表現が細やか。静かな中に凛とした姿が爽やかだった。叔父と姪っ子がうふふ…は、ああいう流れなので仕方がないかな?昔はよくあったのか?(汗) 

豊悦は大河ドラマの信長の時とはまた違い、自分を抑えた寡黙な男を演じてもうまい。彼の所作や毅然とした立ち居振る舞いから、武士の美学が伝わる。岸部一徳扮する津田中老ってのが、限りなく黒に近い灰色な男で、油断ならないヤツなんだなー。粘着気質の小狡い人間が岸部氏の得意とする役どころだから、どんでん返しがあるなと思ってはいたが、あそこで鳥刺しが出るとは…(しかし鳥刺しって、、、焼き鳥みたいな^^;)。あれで胸のつかえがいくらか下りたのに、エンドロールの主題歌でぶち壊し☆

製作国:Japan
初公開年:2010年
監督:平山秀幸
原作:藤沢周平
キャスト:豊川悦司, 池脇千鶴, 吉川晃司, 戸田菜穂, 村上淳, 関めぐみ, 小日向文世, 岸部一徳 ...


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by amore_spacey | 2011-04-18 04:02 | - Japanese film | Comments(0)

今度は愛妻家

私のお気に入り度 ★★★★☆(85点)

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【あらすじ】 かつては売れっ子カメラマンだった北見俊介(豊川悦司)だが、ここ1年ほど全く写真を撮る事ができず、ぐうたらな毎日を送っている。妻のさくら(薬師丸ひろ子)はそんな俊介に文句を言いつつも、かいがいしく世話を焼くのだった。しかしある日女優志望の蘭子(水川あさみ)を家に連れ込んでいる俊介をさくらが目撃。彼女は夫に愛想を尽かして、旅行に出てしまう。その後しばらくは独身気分を満喫していた俊介だったが、なかなか家に帰ってこないさくらに苛立ちを覚え始める。


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この作品にはあるしかけがあって、それを境に今まで笑ってみてきた数々のエピソードが全く別の色を帯び始め、健気で明るくふるまいながらも心にすきま風を感じる妻や、大きな口を叩いているくせに切なくてやるせない夫の気持ちにじわっと涙するのだ。薬師丸ひろ子が可愛かった~♪ ほんとに可愛い奥さんだなぁ。


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女にだらしなくて自分勝手で扱いにくいんだけど、憎めないヤツ。そんなダメ男をやらせたらピカイチの豊悦。彼の内側から滲み出る男の色気にやられました(*^^*) あれはセクシーとかそういうのじゃない。脇役陣もいいね。若い頃は悪役に徹していた石橋連司が、最近は色んな役柄に挑戦して芸域を広げている。オカマの熱演に拍手。主役の2人がたびたび口ずさむ井上陽水の♪夢の中へ♪や、夜の下町に雪が降るエンドロールの景色とともに流れる♪赤い目のクラウン♪が心にじわりときて、気がついたら涙がぽろぽろこぼれていました。 

製作国:Japan
初公開年:2010年
監督:行定勲
キャスト:豊川悦司, 薬師丸ひろ子, 水川あさみ, 濱田岳, 城田優, 井川遙, 石橋蓮司 ...


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by amore_spacey | 2011-04-16 00:26 | - Japanese film | Comments(0)

江~姫たちの戦国~ 第11話

イチ抜けた度 ★★★★★(100点)

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【あらすじ】 天正11年4月。江(上野樹里)たちは秀吉(岸谷五朗)の人質となって安土城へ入り、おね(大竹しのぶ)から京極龍子(鈴木砂羽)を紹介される。龍子は夫を秀吉に殺されたが側室になり、秀吉は優しい人と語るが、江たちは激しく嫌悪する。そんな時秀吉の工作で、織田信孝(金井勇太)が自害。それを聞いて激怒した信雄(山崎裕太)は、家康(北大路欣也)に打倒秀吉の戦を仕掛けようと持ちかける。一方茶々(宮沢りえ)の美ぼうに心を奪われる秀吉の様子に、「姉様を秀吉の毒牙から守る」と江は宣言する。


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もうこの茶番劇にはついていけませぬ。「秀吉には徹底的に悪者になってもらう」という制作者の談話を読み、ここらで切り上げるのが潮時かと。あの秀吉がもっともっと我が物顔で大暴れするなんて…(絶句) すでに破綻をきたしているこのドラマの行く末が、ただただ心配でなりませぬ。誠に心苦しゅうございますが、第11話をもってリタイアさせて頂きとうございます。

製作国:Japan
公開日:2011年4月2日
演出:伊勢田雅也 他
キャスト:上野樹里, 宮沢りえ, 水川あさみ, 左時枝, 鈴木砂羽, 萩原聖人, 岸谷五朗, 大竹しのぶ, 石坂浩二,北大路欣也, 鈴木保奈美(語り) ...


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by amore_spacey | 2011-04-15 00:06 | - Japanese film | Comments(0)

ぐるりのこと。

私のお気に入り度 ★★★★☆(81点)

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【あらすじ】 1993年、小さな出版社に勤める妻・翔子(木村多江)と生活力に乏しい夫・カナオ(リリー・フランキー)は、第一子の誕生を控え幸せな日々を送っていた。カナオは日本画家を目指す傍ら法廷画家の職を得る。しかしそんな2人を突如として襲う悲劇。初めての子どもの死という悲劇に見舞われ、翔子は次第に精神の均衡を少しずつ崩しうつに陥っていく。そんな翔子を静かに見守るカナオは、法廷画家という職について法廷に通ううちに、東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件や地下鉄サリン事件といったさまざまな事件の公判を傍聴する。時代の変化の中で二人の夫婦は夫婦の絆を深めていく。


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ありがちで地味な話ではあるけれど、気持ちがささくれていた時だったので、じわっと感動した。ひょうひょとしたリリー・フランキー。アドリブじゃないの?と思うくらい自然な会話。「頼りないなぁ」と最初は思ったのだけれど、間延びしたようなゆっくり加減が、あの夫婦にはいいのかもしれない。先を、結果を、急がない。優柔不断で自分の半径10センチくらいのことしか目に入らないような夫が、徐々に変わっていく様子は、見ていて嬉しかったな。色んな事件の公判を傍聴し、生身の人間の傷口に触れたことで、彼の中の何かが目覚め動き始めたのだろう。

ベランダで育てたトマトを、2人が一緒に食べるシーンで、「生きものの味がする」と夫がつぶやく。そんな些細なことに喜びを見出し共感できるようになった2人は、山あり谷ありでもこの先きっとうまく行きそうな気がする。あのトマト、おいしそーだったなぁ。2人が広い座敷に寝転んで翔子の描いた天井画を見るシーンは、『日々と雲行き』のラストにもあったっけ。横に並んで海などを見つめるのもいいけれど、寝転んで手を繋ぐのも悪くないよね。

製作国:Japan
初公開年:2008年
監督:橋口亮輔
キャスト:木村多江, リリー・フランキー, 倍賞美津子, 木村祐一, 加瀬亮, 田中要次, 寺島進, 八嶋智人, 寺田農, 柄本明 ...


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by amore_spacey | 2011-04-13 01:10 | - Japanese film | Comments(0)