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Julie & Julia (ジュリー&ジュリア)

私のお気に入り度 ★★★☆☆ (76点)

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【あらすじ】 1949年、Julia Child(Meryl Streep)は外交官の夫Paul Child(Stanley Tucci)の転勤でパリにやって来る。そこで食に目覚めた彼女は名門料理学校ル・コルドン・ブルーのプロ養成コースに通い、やがて料理本を執筆するまでになる。その50年後、Julie Powell(Amy Adams)はJuliaの524のレシピを1年で制覇し、ブログに載せるという無謀な計画を実行する。(作品の詳細はこちら


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Julieのたくましさや並外れたユーモアのセンスに笑い転げ、自己実現のために奮闘するJuliaの姿に、思わずエールを送りたくなる。楽しい作品だった。意地になってタマネギを刻むJulieと、『プラダを着た悪魔』の鬼のようなMirandaが、同一人物とは到底思えない。Meryl Streepもこの役を演じるのが、楽しくて仕方がないといった感じだった。ただ・・・大袈裟な演技は滑稽で面白いが、度重なると鼻につく。今回は線上ギリギリ。コメディの度合いは、『マンマ ミーア!』ぐらいが好きだ。


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パワフルでたくましいJulieに対して、Juliaはキュートで愛嬌があり、どんな失敗も許せてしまう。それにしても524のレシピを1年で制覇してブログに掲載って、、、。終わってしまえばあっという間の1年だけれど、目の前にあるこれからの1年は長い。毎日欠かさず1~2のレシピを作り、しかもブログに書き続けるってのは、ド根性がないと出来ない。


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んっ?パステル・ブルーのスーツを着たあの方は、『Glee』でチアリーディング部の顧問を演じた、Jane Lynchですね。背が高いから、目立ちます。かなり天邪鬼なんだけど、根っこは可愛らしいキャラ、そんな彼女が大好き。


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by amore_spacey | 2016-03-26 19:37 | - Other film | Comments(2)

Les saveurs du Palais (大統領の料理人) 

私のお気に入り度 ★★★☆☆ (78点)

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【あらすじ】 フランスの田舎でこじんまりとしたレストランを経営するHortense(Catherine Frot)のもとに、ある日フランス政府の公用車がやって来る。彼女はパリ中心部にあるエリゼ宮殿と呼ばれる大統領官邸へ招かれ、François Mitterrand大統領(Jean d'Ormesson)のプライベートシェフに任命されたのだ。だがこれまで女性料理人がいなかった男社会の厨房で、Hortenseはよそ者でしかなかった。フランス大統領官邸史上唯一の女性料理人の実話を映画化。(作品の詳細はこちら


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大統領官邸と南極基地の厨房の風景。Hortenseの過去と現在の職場シーンを交差させながら、ストーリーが展開していく。大衆食堂のおばちゃん風の彼女が、紅一点で頑張る。男たちの嫉妬や専横に構わず、数々の細かい約束事を時には大胆に無視、栄養士なんかクソ食らえ!で、美味しい料理をつくることだけに、真摯に豪快に突き進んでいく。唯一彼女が気にかけていたのは、自分の料理が大統領を幸せにしているかどうかということ。そんなHortenseの人柄にひきつけられた。


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望まざる栄光を得ながらも、その栄光をあっさりと捨て、自ら望む幸せを掴もうとする、底抜けに強いHortenseの、料理しかないという潔い生き方がかっこいい。南極の最後の日のシーンにほろり。調査隊にとって母親のような存在のHortense、彼らに慕われ、頼りにされていたんだな。


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お腹が空いていたら尚更、お腹が空いていなくても、この映画は食欲のツボを刺激して、困ってしまう。


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真夜中、大統領とHortenseが一緒に食べる、黒トリュフのタルティーヌをみたら、猛烈に食べたくなった助手の青年Nicolas(Arthur Dupont)が、Hortenseの横でいい雰囲気を醸し出していた。


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by amore_spacey | 2016-03-24 21:21 | - Other film | Comments(2)

Mostly Martha (マーサの幸せレシピ) 

私のお気に入り度 ★★★★☆ (82点)

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【あらすじ】 Martha Klein(Martina Gedeck)はハンブルクのフランス料理店で女性シェフとして働いている。優れた味覚と腕前を持ちながらも、オーナーからは“街で2番目のシェフ”と評されていた。Marthaは仕事は優秀だが、逆に自ら食事を楽しむこともない。なかなか人に心を開かず休日も一人で過ごし、デートにも出掛けない。
 だがそんな彼女にも一大転機が訪れる。姉が事故死し、その娘Lina(Maxime Foerste)をMarthaが引き取ることになった。始めは互いにギクシャクしていたが、陽気に人生を楽しむイタリア人シェフMario(Sergio Castellitto)の出現によって、忘れていた心の触れ合いに気付いていく。(作品の詳細はこちら


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料理をメインにしたドイツ映画なんて珍しい。ずいぶん前に観たリメイク版『幸せのレシピ』がなかなか良かったので、このオリジナルも楽しみにしていた。期待を裏切らない作品だった。主役の2人が美男美女でないところにも、親近感を抱いた。

Marthaを演じたMartina Gedeckが、とても魅力的だった。誰にも心を開かず、ひねくれ者で拘りの強いMartha。そこに登場するのが、これまたMarthaに似た性格の姪っ子Lina。自分自身のことさえ持て余しているMarthaに、姪の扱い方なんて分かるはずがない。しかしMarioや階下に引っ越してきたバツイチのSam(Ulrich Thomsen)のお陰で、徐々に角がとれ、心の氷がゆっくり融けていく。固い表情だったMarthaやLinaから、笑顔が見え隠れするようになるにつれ、視聴者も嬉しくなる。


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Marthaが目隠しをされて、味をあてるゲーム。このシーンは本作品もリメイクも、エロティックでドキドキする。最後にMarioが優しく口づけするシーンは、甘くロマンティックでとろけそうになる。音楽も素晴らしい。それからMarioやLinaが厨房でスパゲッティを食べるシーン。Marioのリズミカルなフォーク使いや、ぎこちない手つきで食べるLinaを見ていたら、速攻でスパゲッティが食べたくなった。スパゲッティには、ラーメンのような威力があって、見たらすぐに食べたくなる。満腹でも食べられる。Marthaのセラピストを演じるAugust Zirnerや、階下の隣人を演じるUlrich Thomsenが、何気に可笑しい。


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by amore_spacey | 2016-03-21 18:46 | - Other film | Comments(0)

Eat, Pray, Love (食べて、祈って、恋して)

私のお気に入り度 ★★★☆☆ (62点)

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【あらすじ】 ニューヨークでジャーナリストとして活躍するElizabeth(Julia Roberts)は、離婚と失恋を経た後、全てを捨てて自らを探す旅に出る。イタリアでは食の快楽を追求し、インドのアシュラムでは精神力を高めるべくヨガと瞑想(めいそう)に励む。そして最後に訪れたインドネシアのバリ島では、彼女の人生を大きく変える出会いが待っていた。Elizabeth Gilbertの自伝的小説を映画化。(作品の詳細はこちら


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公開当時ひじょうに評判が悪かったので、Luca Argenteroが出演しているにも関わらず、観ないまま過ぎてしまったが、今回ある調査のため、本作品のイタリア編だけ観た。あちゃーーっ、こりゃヒドイ。「ギャラもらったから出たけど…」なオーラが、どの出演者からも出ていて、痛々しく腹立たしい。なので今回の目的である「食」とLucaの鑑賞のみに集中することにした。


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朝のバール・散歩途中のジェラート・トマトソースのシンプルなスパゲッティ・本場ナポリの特大ピッツァマルゲリータ・友人たちとの食事・ワイン・丸ごとローストしたホロホロ鳥(ターキー?)…。こうしてみていると、イタリアは食の舞台にふさわしい。フレンチや和食に比べれば、彩りや盛り付けが大雑把だけど、素材をいじくり回さないから、素材がよければ、すこぶるおいしい。そしておいしいものを大勢で囲んで食べれば、なお美味しい&楽しい&話が弾む。これなんだなぁ、イタリアの食の醍醐味は。


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でもねェ、何の説明もなく、いきなりJulia姐とLucaが一緒に登場したり、Lucaの恋人?やトスカーナで暮らすLucaの家族が、脈絡なく出てくるのには参りました。「ストーリーは、視聴者の想像力にお任せ」「ヒントをあげるから、適当に補って繋げちゃって下さい」の、丸投げ状態。ロケ中も、何だかなぁ?な場面があったんだろうな。笑顔の素敵なLucaが、まったく冴えないんだもん。妙にひきつった笑いが隋所に出てきて、かわいそうな役どころでした。「ま、でも、ギャラもらってるから、いっか」ってなトコロですかね。それにしても主人公には、まったっく共感できなかったな。


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by amore_spacey | 2016-03-19 00:26 | - Other film | Comments(0)

おとなの事情 (Perfetti sconosciuti)

私のお気に入り度 ★★★★☆ (82点)

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【あらすじ】 長年の友人である7人。Lele(Valerio Mastandrea)とCarlotta(Anna Foglietta)、Cosimo(Edoardo Leo)と Bianca(Alba Rohrwacher)の2組の夫婦とPeppe(Giuseppe Battiston)は、皆既月食の夜、Eva(Kasia Smutniak)とRocco(Marco Giallini)夫婦の家で開かれた夕食会に集まった。食事が始まって間もなくEvaが、親友や夫婦の間に秘密はないはずだから、全員携帯電話をテーブルに出して、夕食中に受信するメッセージや電話を、皆にオープンにするゲームをしようと提案する。その場の成り行きで、ゲームをすることになったが…。(作品の詳細はこちら


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本作品は夕食会の席で繰り広げられる辛口コメディの舞台劇で、『おとなのけんか』を彷彿させる。和やかに始まった夕食会で、あんな変なゲームをやってみない?なんて言い出すEvaってどうなの?実際にあんなことを言う人は、まぁ、いないでしょうが、やってみたら怖面白いかも。


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私たちの誰もが公的な顔とプライベートな顔を持ち、さらに自分だけの秘密を持って暮らしている。秘密の程度はピンきりで、人それぞれ。携帯電話の登場によって、この秘密(たとえば浮気)に拍車がかかったかもしれない。そう考えると、携帯と秘密の関係って、なんとなく隠微よね、うふふっ。固定電話の時代より、浮気のハードルが確実に下がった。

みんなの携帯電話には、一体どんなメッセージが届いているのかな?それが誰かの目に触れたら…。本作品でも息をつく間もなく、次々に小さなハプニングが起きる。そのたびに7人の間にはさざなみが立ち、次第に大きなうねりとなっていく。視聴者も、ハラハラ&ドキドキ。そして、「ああ、もう、絶体絶命!」な事件の勃発で、修復不可能なところまで行ってしまう。さあ、どうする?どうなる?いや、その前に、時間の長短はあるものの、それぞれのカップルは、一緒に暮らしてきた相手のことを、そこそこ知っていたつもりでいたのに、小さな亀裂によって、突然見知らぬ他人になってしまう怖さが、そこに隠されている。最後の1分に用意された、意外などんでん返しに、色々思うところがあり、面白かった。


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ゲームの行方以上に気になったのが、夕食会に登場したメニュー。スティック野菜やポルペッタ(肉団子)、ズッキーニの肉詰め?やじゃがいものニョッキのトマトソース、ミーとローフにローストポテト、そしてティラミス。お腹が空いたときに、観るもんじゃないわぁ。辛かった。


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by amore_spacey | 2016-03-16 02:32 | - Italian film | Comments(0)

Remember (手紙は憶えている)

ネタばれあり?

私のお気に入り度 ★★★★☆ (80点)

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【あらすじ】 妻を亡くした老人Zev Gutman(Christopher Plummer)は認知症を患いながら、高齢者ケア施設で知り合った、アウシュビッツの生存者の仲間Max Rosenbaum(Martin Landau)の手紙を基に、かつて自身の家族を殺したアウシュビッツの監視人に復讐を図る。(作品の詳細はこちら


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本作品の主役を演じたChristopher Plummer。若かりし頃の彼は、Michael Fassbenderを彷彿させる超イケメンで、『サウンド・オブ・ミュージック』のVon Trapp大佐(当時36歳)があまりにもダンディー&クールで、彼が画面に出てくるたびにクラクラ目眩がしたものだった。


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あのTrapp大佐も、いまや86歳。準主役陣も高齢のため保険代が高くなり、製作に難航したという逸話があるらしい。初めのうちは色々な意味で、「大丈夫かな?」と思わせるが、話が展開するに従い、作品にぐいぐい引き込まれていく。


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徐々に緊張感で引き締まり、重鎮俳優たちの健在ぶりに圧倒されながら、意外な事実に仰天させられる。あんなに都合よく偶然が重なることは不可能に近いが、こんな方法で復讐することもできるのだ。もちろん作品にも魅かれたが、いくつになっても現役で活躍している役者の姿や、与えられた生を役者として全うしたいという心意気に、感動で胸が熱くなった。


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by amore_spacey | 2016-03-10 02:23 | - Other film | Comments(2)

Estate Violenta (激しい季節)

ネタばれあり

私のお気に入り度 ★★★★☆ (80点)

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【あらすじ】 1943年夏。アドリア海沿岸の避暑地リッチョーネでは、兵役を逃れた上流社会の若者グループが青春を享楽していた。戦火を避けて帰ってきた、ファシスト党高官(Enrico Maria Salerno)の息子Carlo(Jean-Louis Trintignant)も、当然のようにこのグループに加わる。グループの中の幼なじみRosanna(Jacqueline Sassard)は、物静かなCarloに恋心を抱いていた。一方Carloは幼い少女を助けたことから、その母親Roberta(Eleonora Rossi Drago)に出会う。彼女は海軍将校の夫を、戦場で失ったばかりの未亡人だった。Robertaの美しさに、Carloは激しく惹かれていく。(作品の詳細はこちら


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大傑作ではないけれど、ふっとまた観てみたくなる作品である。『女ともだち』で、仕事に生きる女Cleliaを演じた、Eleonora Rossi Dragoの代表作と言われる。Catherine DeneuveやGrace KellyやIngrid Bergmanのような、気品と官能に満ちた美貌に恵まれた彼女が、当時としては大胆なベッドシーン(DVDではカット)を演じたことでも話題になった。日本で公開された昭和35年当時、主演女優がベッドシーンでヌードになったのは空前のことだったため、噂を聞きつけた殿方は映画館に殺到し、リピーターになったらしい。

いやぁ、女性の私もEleonoraの美しさに頭がクラクラしました。成熟した女性のエレガンスや余裕を感じさせ、彼女(当時34歳)より遥かに年上なのに、大人になりきれない中途半端な自分が恥ずかしい。


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Jean-Louis Trintignantは、形容し難い不思議な魅力のある役者だ。彼のまなざしには、動物的な感覚を呼び覚ます野生的なエロティズムがあり、抗えない魔力を持っている。不穏な空気を漂わせ、人の心をざわざわさせる。好きなタイプではないが、どこか気になる役者。逃亡中の列車がドイツ軍の爆撃を受けて、Carloは目が覚めた。祖国の若者が国のために戦っているというのに、自分は一体何をしているんだ?自分の人生だけでなく、未亡人の人生をも台無しにするといころだった。ラストシーンは本当に切ない。


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一度見たら忘れない、目鼻立ちがはっきりしたJacqueline Sassard(当時19歳)。みんなにちやほやして欲しい、自分が女王様でないと気がすまない。Rosannaに嫉妬し、嫌がらせをしたり、冷たく当たったり、Carloの前では拗ねてみせたり、ほんとに面倒くさい子。


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Robertaの母親(Lilla Brignone)の容貌も、脳裏に焼きついて離れない。大のファシスト嫌いで、愛想のない女だ。『レベッカ』に出てくるDanvers夫人のごとく、無表情で不気味。表情や喋り方も堅苦しく、女性特有の丸みが全くない。サボテンやカメを相手に喋っていたほうが、ずっと楽しくて心和むことでしょう。


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by amore_spacey | 2016-03-03 00:28 | - Italian film | Comments(0)