シャーロック シーズン4 第2話 (Sherlock season4 episode2)

ネタばれあり!!!

私のお気に入り度 ★★★★☆ (80点)

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【あらすじ】 Sherlock(Benedict Cumberbatch)は、Faithという女性から実業家の父Culverton Smith(Toby Jones)の調査を依頼された。父親が誰か殺そうとしているのは確かだが、彼女は記憶を消す麻薬の入った点滴をされ、細かい部分をはっきり思い出せないという。一方妻Mary (Amanda Abbington)を亡くしたJohn Watson(Martin Freeman)は、そのショックと悲しみから立ち直ることができず、セラピストの元に通っていた。(作品の詳細はこちら))


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口を開けばCerealにかけてSerial killerだの、Sherlockの死ぬ瞬間が見たいだの、博愛主義者と言いつつ子どもたちの前でどす黒い発言をへらへら続けるCulvertonの狂いっぷりが半端なくて、超イライラ。一時はどうなることかと思ったが、崖っぷちのところでSherlockが仕留めてくれてよかった。


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今回は重大な事実が明らかに!第1話の最後にJohnがバスの中で、「偶然」出会った女性Elizabeth(Sian Brooke)が、何とJohnのセラピストでありCulvertonの娘Faithもなりすまし、実はMycroft の妹でありSherlockの姉になるEurosだった。


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前回あっという間に退場したMaryだけど、実は彼女のことがホントに苦手。もう少し若くてスリムなタイプが、Johnの奥さんのイメージとしてあったから、どこかのおばさんがいきなり土足で家の中に上がり込んで来たような雰囲気が、どうにも受け入れられなかった。なのにまたしつこく登場して、もういい加減にして欲しい!と思ったら、仲違(たが)いしていたSherlockとJohnの仲直りに一役買った重要な役で、今回は平穏な気持ちで観ることができた。


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SherlockとJohnの仲直りに一役買うと言えば、肝っ玉かーさん的なHudson夫人(Una Stubbs)のことも忘れちゃいけません。Sherlockの手からピストルを奪うためにわざと紅茶(コーヒー?)の入ったカップを落としてみたり、F1レーサーも凍りつく運転で乗りつけた、真っ赤な愛車のトランクにSherlockを詰め込んでみたり…。2人にとって彼女は、お母さんのような叔母のような存在。こんなに気にかけてくれる人って、そんなにいませんから。


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# by amore_spacey | 2017-01-12 01:40 | - TV series | Comments(0)

若者のすべて (Rocco e I suoi fratelli)

私のお気に入り度 ★★★★☆ (82点)

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【あらすじ】 父を失い南部で貧窮にあえいでいたParondi一家は、北部の大都市ミラノに出稼ぎに来ていた長兄Vincenzo(Spiros Focás)を頼って、老いた母Rosaria(Katina Paxinou)と兄弟4人が一縷の望みを繋いでやって来る。
  しかし田舎者の彼らに都会の風は冷たかった。ボクサーとして頭角をあらわしはじめた次男のSimone(Renato Salvatori)は娼婦Nadia(Annie Girardot)にのめり込むが、実は彼女が弟のRocco(Alain Delon)に思いを寄せていると知った瞬間から、この兄弟や一家の運命の歯車はさらに狂い始める。(作品の詳細はこちら


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この作品については以前にも書きましたが、久しぶりに観直した今、もう少し立ち入って書いてみたくなりました。何回も言いますが、Alain Delonが神懸り的な美しさで、ため息が出ます。どう表現していいのか、適切な言葉が見つかりません。彼が出てくると画面に釘付けで、他のものが全く目に入ってこない。初めてこの作品を観た時には、ストーリーそっちのけで、彼ばかり観ていました。


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そこへSimoneが出てくると、もういけませんねぇ。どす黒い感情に包まれ、心がざわざわして、とても嫌な気持ちになる。人間のクズのような兄を、Roccoはなぜあそこまでかばい続けたのでしょうか?Roccoは純真無垢で、心優しく繊細な青年だが、兄にあんな目に遭わされながら、一度としてその悔しさや憎しみをぶつけられなかったのは、Roccoの中の何かが強く引き止めていたからに違いない。ここで一線をこえたら、兄も家族もダメになってしまう。だから自分が犠牲になって我慢すればいい。そんなRoccoも、「家族の基礎を築くためには、生贄が必要なんだ」とつい本音をもらす。しかし皮肉なことに、Roccoの優しさが兄をさらに堕落させ、破滅に導いてしまうのです。


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一家が崩壊した原因は、貧困やイタリア南北の経済格差や文化の違いや、時代の流れに乗り切れなかったばかりでなく、病的なまでに息子たちに執着し溺愛するだけで、一人前の人間に育てようとしない母親にもある。自己中心的な母親と息子たちの間に築かれた、常軌を逸脱した歪んだ家族の絆が、崩壊を加速させた。この作品を日本で観た時には、家族のあり方や母親の姿が、大袈裟過ぎるんじゃないか?と思ったが、こちらに暮らすようになり・・・うーむ、多少の差はあれど、あれは今も続く歴然とした現実の姿だったのか、と納得すると同時に、「このままでいいの? イタリア!!!」と、もどかしく思うのでした。


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# by amore_spacey | 2017-01-09 02:20 | Alain Delon | Comments(0)

シャーロック シーズン4 第1話 (Sherlock season4 episode1)

ネタばれあり!!!

私のお気に入り度 ★★★☆☆ (70点)

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【あらすじ】 謎の復活を遂げたと思われる宿敵Moriarty(Andrew Scott)が次の動きに出るのを待つ間、Sherlock(Benedict Cumberbatch)は、6つのMargaret Thatcherの胸像が破壊される事件を捜査する。しかしこの背後には、John Watson(Martin Freeman)の妻Mary (Amanda Abbington)が深く絡んでいた。(作品の詳細はこちら


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えーーっ、こんなに早くMaryが退場?そんな予感はあったが、まさか第1話で退場するなんて…。JohnとMaryの2人は可愛い女の子を授かり、普段は小難しい顔で事件を解くSherlockも、赤ちゃんには優しい一面を見せる。これから新しい生活が始まる矢先に、何と言うことだろう。


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Maryの過去はシーズン3の第3話で若干明らかになったものの、大部分は謎に包まれたままだった。今回は殺しも請け負う外国人諜報員のMaryたちや、彼らを操っていた英国秘密組織の黒幕女性Vivian Norberry(Marcia Warren)の関係を突きとめ、事件はすっきり解決されるものと思いきや、悲劇はここで起きた。

開き直ったVivianがSherlockに向かって銃を発砲。しかしSherlockを守るため、彼の前に立ちはだかったMaryが犠牲に。そして息をひきとった彼女を抱きながら、慟哭するJohn...。


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SherlockはJohnに「必ずMaryを守る」と約束したのに、Maryが命を犠牲にしてSherlockを守るという予想外の展開となり、この先SherlockとJohnの仲はどうなるんだろう?


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ところで実生活でも夫婦(事実婚)のMartin FreemanとAmanda Abbingtonが、2016年12月22日に別々のインタビューで、長いパートナー生活に終止符を打ち、円満に別離したことを発表して、ファンを驚かせた。(詳細はこちら


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# by amore_spacey | 2017-01-05 01:28 | - TV series | Comments(0)

グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち (Good Will Hunting)

私のお気に入り度 ★★★★☆ (82点)

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【あらすじ】 ボストンに住む青年Will(Matt Damon)は、マサチューセッツ工科大学で清掃員のバイトをしている。悪友たちとつるんで、たびたび警察沙汰の事件を起こしたりしているが、実は彼は、数学に異様な才能を見せる天才だった。
 彼の才能に気付いた数学のLambeau教授(Stellan Skarsgård)は、Willに精神分析医のSean(Robin Williams)を紹介する。Willは次第にSeanに心を開いてゆくが、彼の才能に気付いた政府機関や大企業などが就職依頼のため接近してきた。1997年度Golden Globeの脚本賞、アカデミーオリジナル脚本賞、助演男優賞(Robin Williams)をそれぞれ受賞。(作品の詳細はこちら


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明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。さて2017年最初のこの作品、涙腺が緩みすぎて、ヤバすぎやしませんか?初めて観たとき、こんなに泣いた記憶がないので、これって年齢のせいなのかも。出演者の若さにもビックリ。MattやBenときたらイタズラ盛りの子どもだし、Stellan Skarsgård(↑)なんて、ゆで卵のようにお肌つるつるの好青年。それに、何なんですか?Benのあの盛り上がった髪は?(爆)


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虐待を受けた事に対して、「君が悪いんじゃない」と言い含めるように繰り返すSean、そしてこの言葉によって救われたWill。彼の心に鬱屈していたものが解放され、凍り付いていた心が融かされた。Seanと抱き合いながら、Willは声を上げて泣きじゃくった。こんな言葉を誰かに言って欲しいと、彼はずっと思っていたに違いない。もう、涙・涙・涙で、画面がかすんだシーンの1つです。


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Willがいつもつるんでいた悪友たちの1人で、兄貴のようなChuckie(Ben Affleck)との友情にも、鼻の奥がツーンと熱くなった。Willの才能を妬むどころか、Willが新しい1歩を踏み出せるように、Chuckieはそっと背中を押す。Chuckieが「このまんまじゃ、絶対に許さないぜ」って言わなかったら、、Willの将来は違ったものになっていたかもしれない。一流企業への就職を蹴って、Skylar(Minnie Driver)の元へ向かったWillに、「よっしゃ!」と思わず心の中でガッツポーズしました。

作品を観ながらふっとこのエピソードを思い出し、長く続く2人の友情をとても羨ましく思いました。


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# by amore_spacey | 2017-01-02 02:56 | - Other film | Comments(2)

ハドソン川の奇跡 (Sully)

私のお気に入り度 ★★★★☆ (80点)

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【あらすじ】 2009年1月15日、極寒のニューヨーク。マンハッタン上空850メートルで、突如全エンジンが完全停止し、制御不能となった旅客機が高速で墜落を始めた。Sullenberger機長(Tom Hanks)の必至の操縦により、70トンの機体は目の前を流れるハドソン川に着水。乗客乗員155名全員無事という奇跡の生還を果たした。着水後も、浸水する機内から乗客の避難を指揮した機長は、国民的英雄として称賛を浴びる。だがその裏で、彼の判断を巡って、国家運輸安全委員会の厳しい追及が行われていた。(作品の詳細はこちら


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知らなかった、あの事故のあと、こんなことがあったなんて。あの悲劇を最小限に食い止めることが出来たのは、勇気ある機長の迅速な判断や責任感のお陰ではなかったのか。安全委員会にしてみれば、機長は自分勝手なことをした、組織を乱す迷惑な人。管制塔の指示を無視し、勝手に航路を変えた。マンハッタンのビルの谷間を飛ぶとは、テロ機と間違われるような行為、ましてやハドソン川に不時着させるなんて、無謀で言語道断。釈明の余地なし、という訳だ。

再現された当時の状況をみると、事故機はさまざまな偶然や幸運に恵まれていたのも確かだ。機長の英断、熟練した機長の操縦技術そして着水成功、民間船による素早い救出、乗客乗員の一致団結など、1つでも欠けていたら、状況がさらに悪化していたであろうことは、容易に想像できる。安全委員会が主張した「引き返す」という選択は、あり得なかった。

その安全委員会は、「どうしてマニュアル通りにやらなかったのだ?」「なぜ管制塔の指示に従わなかったのだ?」と感情的になる。また作品を観ている私たちは、機長の口から出てくる35秒の猶予とか、208秒の持ち時間というのが、一体どんな意味を持つ数字なのか、具体的によく分からない。しかしその後、畳み掛けるように迫る幾つものシミュレーションによって、あの非常事態の中で機長が何を成し遂げたのか、安全委員会や私たちは知ることになるのだ。いやはや、あの緊迫感といったらなかった。


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Sullenberger機長(↑本人)は、危機的な状況下においても公聴会の席でも、努めて平常心で、なすべきことを淡々とやっていく。国民から英雄扱いされても、当たり前のことをしたまでと言う、それどころか家族や同僚や乗客への配慮を忘れない。パイロットという仕事に誇りを持つ姿は、清々しく高潔だった。

こういった役どころをTom Hanksにやらせると、実に上手い。説得力がある。軽いコメディ映画にも出て欲しいが、ダヴィンチシリーズの安っぽい学者などではなく、こういった社会派ドラマでビシッと決めて欲しい。演出も演技も過不足なし、その上これだけ濃い内容をビシッと90分におさめたClint Eastwood監督の、卓越した手腕にも唸る。そうは言っても、1年に1度は飛行機に乗る身にとって、この手の作品はちょっとねェ。フライト前に観ちゃいけません。


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# by amore_spacey | 2016-12-25 03:12 | - Other film | Comments(2)