タグ:Claudio Santamaria ( 5 ) タグの人気記事

Lo chiamavano Jeeg Robot (皆はこう呼んだ「鋼鉄ジーグ」)

ネタばれあり!

私のお気に入り度 ★★★★☆ (80点)

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【あらすじ】 ローマ。盗品の売買で小銭を稼ぐEnzo(Claudio Santamaria)は、盗みが見つかり警察に追われている最中に、ひょんなことから超人的パワーを手に入れた。初めはこのパワーを犯罪に悪用していたが、『鋼鉄ジーグ』の大ファンというAlessia(Ilenia Pastorelli)に出会って、彼の中にヒーローの心が芽生えていくのだった。1970年代に日本で公開されていた永井豪のロボット・アニメ『鋼鉄ジーグ』にインスパイアされた作品。2016年David di Donatello賞で新人監督賞・主演男女優賞・助演男女優賞など7部門を受賞。(作品の詳細はこちら


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公開前から、「これは面白い作品だ!」「イタリア初のスーパー・ヒーロー」「コミックを映画化したイタリア初の作品」「イタリア映画にも希望の兆しが見えてきた」と、評判は上々だったので、観に行ってきた。いやぁ、面白かった。皆はこう呼んだ「鋼鉄ジーグ」という日本語タイトルが、伊語タイトルの何倍も大きくスクリーンにバーンと出てきたのには驚いた。

ハリウッド的なスーパーヒーローを期待して行くと、面食らうかもしれない。何しろEnzoときたら超人的パワーを持ったあとも、ぼってり太った冴えない男のままだし(Claudio Santamariaは役作りのため20kg増量)、ヒーローとして活躍するときも、防空頭巾のような子供騙しの変身道具を身につけるだけだから。殴られたり刺されたりすれば、痣が出来たり血が流れたりする。喜びや悲しみの感情もある。隣の兄ちゃんが、ここぞというときに身体を張って守ってくれるような存在で、血も涙もないサイボーグやロボットとは違うのだ。因みにClaudioは映画の中のアニメの吹き替えも担当し、エンド・ロールで流れる「鋼鉄ジーグのテーマ」も歌ってる。


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ヨーグルトとAV以外には、何の関心もなかったEnzo。その彼を変えたのはAlessiaの一途で無垢な心だった。母を失ったことで心を病み、夢と現実がごちゃまぜの中をふわふわ生きている女の子だが、当初はお荷物的な存在だった彼女のお陰で、Enzoは人間的な感情を取り戻すのだ。Alessiaを悲しませたくない、誰かの役に立ちたい、Enzoは生まれて初めてそんな気持ちに駆られる。Alessia役のIlenia Pastorelliの演技は素晴らしかったが、語尾を飲み込むような超コテコテなローマ弁が殆ど聞き取れず、激しくもやもや~~~。字幕をつけて下さーい!


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さて、登場人物の中で一番濃い滑稽なキャラで笑わせてくれたのは、Lo Zingaro=Fabio Cannizzaroだ。悪党ぶりといいキレっぷりといい、一度見たら忘れられない強烈な容貌や目元といい、どれをとっても可笑しくて仕方がない。Luca Marinelliの怪演が光っていた。イカレまくっている頭の中はお子ちゃまレベルで、ひたすら有名になりたくてしょうがない。いかにして自分の存在を世間にアピールするか?が最重要課題だから、ボクちゃんもEnzoの超人パワーが欲しいよぉーってな訳です。彼も愛情に飢えた寂しい人なんですね。


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by amore_spacey | 2016-05-17 00:50 | - Italian film | Comments(2)

Le cose che restano (ジョルダーニ家の人々)

私のお気に入り度 ★★★★☆(82点)

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【あらすじ】 21世紀初頭。ローマで暮らす中産階級のGiordani家。その三男Lorenzo(Alessandro Sperduti)の突然の死をきっかけに、Giordani家の各々が秘めていた様々な問題が浮き彫りになる。入院・大学卒業・転勤のため、大家族から両親や姉弟が一人ずつ去っていき、それぞれが新たな出会いに導かれていく。現代を生きる一組の家族が離別と再生の中でぶつかる、夫婦や家族のありかた・家族愛や恋愛・ジェンダー・不法移民などの問題を通して、今日的な家族とは何なのか?決して変わることのないものとは何なのか?が描かれる。


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家族をテーマにしたイタリア映画の見どころは、人物描写が素晴らしい、押し付けがましいところが少ない、人が生きていくことは大変なことだが、そこに小さな勇気や希望を与えてくれる。この作品もその例に漏れず、大所帯のGiordani家の次男Nino(Lorenzo Balducci)を軸に、家族を丁寧に描き出している。観ている私たちは、ある時はその一人一人に自分を投影しながら、またある時はこの家族と日々の浮き沈みを共有しながら、「この先どうなるんだろう?」という好奇心を抑えずにはいられない。観ている者を作品の中にぐいっと引き込む力がある。そして観終わったあと、自分もほんの少しだけ成長したような気持ちになる。Ninoと人妻の恋は、お昼のメロドラマ風で甘ったるくて、残念だったな。

『大陸』にも登場する不法移民問題について、この作品はより具体的で分かりやすく描いていた。法律(建前)とモラル(本音)の間で、自力では遺憾ともしがたい怒りやジレンマが生じる。そんな中で自分の公的な身分を忘れ、一歩間違えば命を落しかねないCataldo刑事(Francesco Scianna)の、無鉄砲とも思えるような正義感と一途な思いが、やがて淡い愛情に変わっていく過程は、美談と言えばそれまでだが、私たちの気持ちをそっと潤してくれる。こんな人がいるんだと思うと、人間や世の中が、今までとは違って見えてくる。


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食事をしたりバールでお喋りしたり、というイタリアならではのごくありふれた風景は少なかったが、肩に手をそっと乗せたり、手を取り合ったり、ぎゅっと抱擁して喜びや悲しみを分かち合う姿は、繰り返し登場した。言葉より抱擁のほうが雄弁、ということもあるのだ。私もこうして何度も支えてもらってきた。人間関係には面倒な部分もあるが、捨てたもんじゃない。人生だって捨てたもんじゃないなと思える。

製作国:Italy
放送日:2010年12月13日~12月29日
監督:Gianluca Maria Tavarelli
脚本:Sandro Petraglia, Stefano Rulli
キャスト:Claudio Santamaria, Lorenzo Balducci, Paola Cortellesi, Daniela Giordano, Ennio Fantastichini, Valentina D'Agostino, Thierry Neuvic, Enrico Roccaforte, Vincenzo Amato, Antonia Liskova, Francesco Scianna, Farida Rahouadj, Leïla Bekhti ...


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by amore_spacey | 2012-10-22 03:48 | - Italian film | Comments(0)

I primi della lista

ネタばれあり。

私のお気に入り度 ★★★★☆(80点)

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【あらすじ】 1970年ピサ。高校卒業試験を控えた大事な時期にRenzo Lulli(Francesco Turbanti)とFabio Gismondi(Paolo Cioni)は、シンガーソングライターPino Masi(Claudio Santamaria)の家を訪れ、オーディションを受けた。が、その真っ最中に訪ねてきた2人の男が立ち去った瞬間から、Pinoの態度がおかしくなった。「イタリアでクーデターが起きようとしている!」と言い、そのまま3人は車でピサからオーストリアに国外脱出しようと計画する。実話をもとに映画化。


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わはははっ(爆) 勘違いが勘違いを呼んで、あんな大事件に発展するなんて、有・り・得・な~い!!!と一瞬思うけれど、テロが横行した時代背景を考えると、果たして単純に笑い飛ばしてしまっていいものなのか?ちょっと考える。有り得なくはない。


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Claudio Santamariaの慌てぶりやおっちょこちょいなトコが、めちゃくちゃ笑える(⌒▽⌒) それに巻き込まれた若者2人の半信半疑ながらの動揺ぶりや、オーストリア警察vs3人の、お互いの言葉が分からない同士のやりとりも、痛快滑稽でおかしくて仕方がない。この事件に巻き込まれた当事者3人をラストシーンに登場させるなんて、心憎いサービスだな(^^)

製作国:Italy
初公開年:2011年
監督:Roan Johnson
キャスト:Claudio Santamaria, Francesco Turbanti, Paolo Cioni, Sergio Fierattini, Daniela Morozzi, Fabrizio Brandi ...


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by amore_spacey | 2012-04-02 04:54 | - Italian film | Comments(2)

Terraferma (海と大陸)

私のお気に入り度 ★★★★☆(80点)

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【あらすじ】  シチリア島の南にある漁師の島Linosa。3年前に父を亡くした20歳のFilippo(Filippo Pucillo)は、母Giulietta(Donatella Finocchiaro)と祖父Ernesto(Mimmo Cuticchio)と暮らしていた。古いしきたりにとらわれ、あくまでも漁業に拘る頑固な祖父を尻目に、シチリア島経由で最近この島にもやってくるようになった観光客を相手に、母子は自宅を改装してB&Bを始める。彼らの最初の宿泊客は、北イタリアからヴァカンスにやってきた3人の若者たちだった。ある日沖合いに出たErnestoとFilippoは、不法入国移民の乗った小型船に遭遇。そこでアフリカの市民戦争から逃れてきた出産間近の女Sara(Timnit T.)とその息子Omar(Rubel Tsegay Abraha)を救助し、自宅に連れて帰った。しかし不法移民への救助行為は、法律に反する。彼らを見つけたら、救助せず、警察に通報するよう法律で定められているからだ。窮地に立たされたこの一家は、重大な決断を迫られる。本作品は2011年の第68回ヴェネチア映画祭で、審査員特別賞を受賞。


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あのぉ、ちょっといいでしょうか?字幕をつけて欲しかったな。こてこてのシチリア訛りを早口でまくし立てられると、何言ってるんだかさっぱり分かりませんでした。... という苦情はさておき、シチリアの海に囲まれておおらかに育ったFilippoが、ガラの悪い友人やB&Bにやってきた若者たちや不法入国移民たちとの衝撃的な出会いによって、大きく揺れ動きながらも、自分なりに1つの方向を見つけていく過程を、厳しくも優しいまなざしで描いている。


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シチリア近くの離島の海や空がとても美しくて綺麗だ。北イタリアのそれらとは、色が違う。濃くて深い。「不法入国移民は…」と声高に上から目線で訴えるのではなく、若い青年の心の揺らめきを絡ませながら、静かに問題提起するこのスタイルは、より心の奥底に訴えるものがあり響いてくる。

ところで、Claudio Santamariaが出ているはずなのに、どこ?どこ?どこ~?と、きょろきょろしていたら、なんとグレーの制服を着た税務警察だったんですねぇ。制服フェチな私は、一目で再び恋に落ちてしまいました。今回は超意地悪な役どころなのがちょっぴり気になったけれど、嫌味な税務警察もぴったりね。色んなTVドラマで熱演するBeppe Fiorelloって、見かけがどーも苦手なんだけれど、役者としてみると人間味溢れてなかなかいい。Fiorello兄貴より好感が持てる。Donatella Finocchiaro、メッチャ綺麗。

製作国:Italy, France
初公開年:2011年
監督:Emanuele Crialese
キャスト:Filippo Pucillo, Donatella Finocchiaro, Beppe Fiorello, Mimmo Cuticchio, Martina Codecasa, Tiziana Lodato, Claudio Santamaria, Filippo Scarafia ...


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by amore_spacey | 2012-03-19 04:23 | - Italian film | Comments(4)

Romanzo Criminale (野良犬たちの掟)

ネタばれあり。

私のお気に入り度 ★★★★☆(92点)

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1970~90年代のイタリア国内の社会情勢を絡み合わせながら
南イタリアの裏社会を牛耳るギャングとして
のし上がっていく若者たちの姿を描く。



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嗚呼、キム様の寂しげなまなざし。
Jasmine Trincaのそれと同じものだった。



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ガキの頃から渾名で呼び合う男前の悪党ども。



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ギャングと刑事の間で揺れ動く情婦パトリツィア。
Anna Mouglalisは官能的で
成熟した女性の色香を漂わせ、圧倒的な存在感があった。



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刑事に唾を吐きかけるパトリツィア。
情報提供を拒み続ける彼女だが…。
Stefano Accorsi扮する刑事も、闇の部分を携えながら昇進する。
そんな自分への吐き気と憎悪。



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それぞれのキャラクターに適した的確なキャスティングに唸る。



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Il Freddo, Patrizia, Il Dandi & Libanese.
ゴージャスなAnna Mouglalisの際立った美しさ。
キム様は相変わらず寂しげな瞳。
2005年10月3日のレビューに追加)


製作国:Italy / France / UK
初公開年:2005年
監督:Michele Placido
キャスト:Stefano Accorsi, Kim Rossi Stuart, Anna Mouglalis, Claudio Santamaria, Pierfrancesco Favino, Riccardo Scamarcio, Jasmine Trinca, Gianmarco Tognazzi, Antonello Fassari, Elio Germano ...
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by amore_spacey | 2008-05-02 03:21 | - Italian film | Comments(0)