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È stato il figlio (それは息子だった)

私のお気に入り度 ★★★☆☆(75点)

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【あらすじ】 1970年代。パレルモ郊外に暮らす6人家族のCiraulo家は、一家の大黒柱Nicola(Toni Servillo)が廃船の鉄屑を売ることで、なんとか生計を立てていた。ある日マフィアの抗争中に流れ弾が、愛する娘Serenella(Alessia Zammitt)を襲う。悲嘆にくれる家族は娘の死が金銭的に賠償されることを知り、その申請をする。しかしそれが更なる悲劇の始まりだった。ヴェネチア国際映画祭で撮影賞(Daniele Cipri)を受賞。


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「あれっ、何で字幕がついてるんだろう?」と不思議に思ったが、すぐに納得。コテコテのシチリア訛りと方言なんだもん、イタリア人でも分からない。作品は銀行(郵便局?)で順番待ちの中年男Busu(Alfredo Castro)の語りで進行する、悲喜こもごものブラックコメディ。人間の弱さや浅はかさ、強欲で見栄っ張りで滑稽なところが、余すところなく描かれている。Ciraulo家のドタバタ 悲喜劇を笑いながら、実は自分たちのことも笑っちゃう構図だ。


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Toni Servilloの怪演ぶりは言うまでもないが、 ラストで孫のTancredi(Fabrizio Falco)に向かって、「いいかい、絶対に何も喋るんじゃないよ」と鬼気迫る形相でまくしたてるRosaばあちゃん(Aurora Quattrocchi)も圧巻。最後にちょっとした種あかしが用意されている。

製作 国:Italy
初公開年:2012年
監督:Daniele Ciprì
キャスト:Toni Servillo, Giselda Volodi, Giuseppe Vitale, Alfredo Castro, Aurora Quattrocchi, Mauro Spitaleri, Alessia Zammitti, Fabrizio Falco ...


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by amore_spacey | 2014-05-17 00:54 | - Italian film | Comments(0)

Viva la libertà (自由に乾杯)

私のお気に入り度 ★★★★☆(82点)

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【あらすじ】 野党の党首・Enrico Oliveri(Toni Servillo)は気が滅入っていた。選挙が迫るが支持率は低迷し、このままでは負けるのは確実だからだ。疲労困憊の彼はある日、突然失踪する。実はパリの元恋人Danielle(Valeria Bruni Tedeschi)の許に身を寄せていた。一方、党首がいなくなった野党は大混乱に陥り、腹心の部下Andrea Bottini(Valerio Mastandrea)と妻Anna(Michela Cescon)が知恵を絞った末の解決策は、Oliveriの双子の兄弟Giovanni Ernani(Toni Servillo)だった。しかし作家・哲学者のGiovanniには、重い心の病を患った過去がある。果たしてGiovanniは、この危機を救うことができるか?2013年David di Donatelloで、脚本賞(Roberto Andò)&助演男優賞(Valerio Mastandrea)を受賞。


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とても面白かった。Toni Servilloの双子の兄弟の演じ分けが際立っているのと、イタリアを牛耳る政治家&政治屋、そしてそれに群がるジャーナリストへの痛烈な批判が込められ、胸がスカッとした。「実際にこんなことがあったら、面白そう」と本気で考えてしまう。ああ、また妄想癖がぁぁぁ・・・。ラストシーンに登場したのは、本人なのか?それとも影武者のGiovanni?


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『追憶のローマ』のToniは、かなり鬱陶しかった。役柄に因る処もあるが、彼が200パーセントの力を投入すると、上手すぎて重いノダ。今回の作品のように、6~7割くらいでやってくれたほうが、彼の持ち味が生かされ、彼のよさが引き立ち、私たちも力を抜いて観ることができる。Valerio MastandreaやValeria Bruni Tedeschiも、出過ぎず引き過ぎずの匙加減が絶妙。Valerioは髪の量で、印象が全く違う。自尊心が高くちょっぴり偏屈なToniやValerioは、ジャーナリスト泣かせで知られているが、彼らの役者魂は素晴らしい。

製作国:Italy
初公開年:2013年
監督:Roberto Andò
キャスト:Toni Servillo, Valerio Mastandrea, Valeria Bruni Tedeschi, Michela Cescon, Gianrico Tedeschi ...


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by amore_spacey | 2014-05-02 03:02 | - Italian film | Comments(0)

Il Gioiellino (至宝)

私のお気に入り度 ★★★★☆(80点)

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【あらすじ】 1980年代。親から継いだ小さな食肉会社Leda社を、Amanzio Rastelli(Remo Girone)は幅広い加工食品を手掛ける巨大企業へと成長させる。しかし無計画な事業の拡大が行き詰まり、資金難に陥ってしまう。会社の危機を救うため財務部長Ernesto Botta(Toni Servillo)は、帳簿の改ざんなどあらゆる手段を取るのだが…。2003年に破産宣告したParmalatの粉飾決算・倒産事件をもとに映画化。


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2003年に起きたIl crac di Parmalat(パルマラットの破綻事件)には、さすがのイタリア国民もたまげてしまった。会社の関係者がまだ存命中に、フィクションとはいえ早々に映画化されたところをみると、この事件はやっぱりただ事ではなかったのだ。経済界に与えた影響はもちろんだが、巻き込まれた膨大な数にのぼる庶民の損害やダメージは計り知れない。退職金を含めた貯金の全てをつぎ込んだ年金生活者は多数にのぼる。


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一体どんな経緯でこんなことになってしまったのか?時々見るニュースで分かっていたような気はしていたが、百聞は一見にしかず、映像の威力は凄いと改めて思う。脚色された部分はあるにしても、人間模様を織り込みつつ事件の詳細に迫るドキュメンタリーで分かりやすい内容だった。経済面に疎い私は、この作品のおかげで粉飾決算の全容がようやく掴めた。Toni Servilloの演技力は安定していて素晴らしい。彼にはいつかSilvio Berlusconiを演じて欲しい。が、Silvioには大小の事件やエピソードがあり過ぎて、1本の映画にまとめるなんて絶対にムリ。TVシリーズ?Toniの秘書を演じた知的で官能的なSarah Felberbaumは、ロンドン生まれでイタリア暮らしの英国人。この作品で彼女はイタリアのオスカー賞であるDavid di Donatelloの主演女優賞を受賞した。魅力的だもんね~。

製作国:Italy, France
初公開年:2011年
監督:Andrea Molaioli
撮影:Luca Bigazzi
キャスト:Toni Servillo, Remo Girone, Sarah Felberbaum, Fausto Maria Sciarappa, Lino Guanciale, Vanessa Compagnucci, Lisa Galantini, Gianna Paola Scaffidi ...


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by amore_spacey | 2013-01-28 02:55 | - Italian film | Comments(0)

Una vita tranquilla (穏やかな暮らし)

私のお気に入り度 ★★★☆☆(78点)

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【あらすじ】 南ドイツはフランクフルトの近くで、ホテルとレストランを経営する50歳のRosario Russo(Toni Servillo)は、妻Renate(Juliane Köhler)と息子Mathias(Leonardo Sprengler)と穏やかに暮らしていた。しかしある日頑強な2人の若者が彼の元を訪れてから、平穏な日常にさざなみが立ち始める。Rosarioを演じたToni Servilloが、2010年ローマ国際映画祭で最優秀男優賞を受賞。


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Rosarioは一度死んでいる。1度目の人生は、ナポリの北にあるカゼルタの街で、カモッラ(camorra=南イタリアはカンパニア州、特にナポリを拠点とする暴力・犯罪組織)の幹部をやっていた。人も殺した。そんなヤクザな仕事から足を洗い過去を消して、新しい名前とアイデンティティを得た彼は、ドイツで第2の人生をやりなおす。順風満帆にみえた。しかし封印したはずの過去が、彼をしっかり捕らえて離さない。追い討ちをかけるように、すっかり記憶の彼方にあった息子Diego (Marco D’Amore)が、突然自分の前に姿を現す。Rosarioはしょせん、アリ地獄でもがくアリにすぎないのだ。


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Rosarioのような過去の持ち主が、自分の足跡を消して生まれ変わろうなんて、そんなうまい話がどこにある?カモッラには血の繋がり以上の、恐るべきしがらみがあるというではないか。落とし前はちゃんとつけてもらおうじゃありませんか、の世界。そんなしがらみを断ち切るのは、容易なことではない。容易でないと言えば、コテコテのナポリ訛りの会話を聞き取るのも容易じゃありませんでした。字幕をつけて欲しかったね。

製作国:Italy, France, Germany
初公開年:2010年
監督:Claudio Cupellini
キャスト:Toni Servillo, Marco D'Amore, Francesco Di Leva, Juliane Köhler, Leonardo Sprengler ...


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by amore_spacey | 2011-05-05 01:07 | - Italian film | Comments(2)

Noi credevamo (われわれは信じていた)

私のお気に入り度 ★★★☆☆(74点)

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【あらすじ】 両シチリア王国(Regno delle Due Sicilie)の貧しい農村に暮す3人の若者たちによる4つのエピソードを通して、イタリア統一運動(リソルジメント)に進んでいった150年前のイタリアと、そのあまり知られていない地道な歩みを紐解いていく。


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この作品は『ガリバルディ将軍』のような英雄賛歌ではなく、表舞台には決して出てこない当時の市民が主人公である。彼らの地道な活動を表現するために、全体のトーンが抑えられ、レンブラントの絵のような暗闇と灯が印象的だった。しかしトーンが抑えられすぎて、何が言いたかったのかよく分からない。当時の若者たちが歩んだ、リソルジメントの知らざれる部分に光をあてた点は評価したいが、テレビドラマとして作られたせいか?ダラダラと無闇に長い。1人の若者に絞って話を展開させたなら、もう少し明確で濃い内容になったかも。ああいう髪型にすると、白くてほっそり長いFrancesca Inaudiの首が強調されます。鶴みたい。

製作国:Italy, France
初公開年:2010年
監督:Mario Martone
原作:Anna Banti
キャスト:Luigi Lo Cascio, Valerio Binasco, Toni Servillo, Francesca Inaudi, Luca Barbareschi, Luca Zingaretti, Guido Caprino ...


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by amore_spacey | 2011-03-26 00:16 | - Italian film | Comments(0)

La ragazza del lago (湖のほとりで)

私のお気に入り度 ★★★★☆(89点)

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原作はノルウェーを舞台にした小説だが、北イタリアはフリウリ州の小さな湖畔の村に移して描かれている。人々がひっそりと暮す小さな村の湖のほとりで見つかった若い女性の遺体。捜査と共に浮かび上がるごく普通の人々の人間模様。静けさの中で、静かな水面下でコトが淡々と進んでいく。



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今にも水の精が出てきそうな湖。湖水に立つさざなみのように、この事件は小さな村に暮す人々が抱える大小の問題を、一筋縄ではいかない人間関係や家族のありかたを浮き彫りにするのだった。



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事件の捜査にあたる刑事Sanzioは、まさにこの時家族の問題を抱え、暗澹たる思いで日々を過ごしていたのだ。彼には施設で暮す若年性痴呆症の妻と、何を考えているのやらさっぱり分からない年頃の娘Francescaがいた。



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重要参考人として尋問される村人たちや被害者Annaの両親から、逆にSanzioが問われる。「あんたは結婚しているのか?」「子どもはいるのか?」「あんたの娘がどんな思いでいるのか、考えたことはあるのか?」 言葉が見つからずうろたえてしまうSanzio。そうなのだ、自分は問題を抱え込んでいるばかりで、解決しようと一歩踏み出そうとしたことはあったのか?娘と真正面から向き合おうと試みたことはあったのか?



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事件解明の中でSanzioは気づき始める。小さな村だから、どんなことでもすぐに知れ渡ってしまう。しかし一人一人が抱える深刻な問題には、一番近くにいる人すら知らない、気づかない。Annaが脳腫瘍で余命数ヶ月であったことを、一体誰が知っていたというのか?何事もないかのように淡々と過ぎる日々の中で、Sanzioを含めた誰もが何らかの問題を抱えて生きているのだ。その現実をまずはしっかり見つめること。

娘と一緒に施設を訪ねて行ったとき、家族のことすら忘れてしまった妻が、ふっと足を止めほんの一瞬だが娘に微笑みを投げかけてくれた。そのことが「辛いことや片付けなくてはならない問題が山積みだけれど、気を取り直して今日のこの一日を何とか過ごそうではないか」心に希望をもたらしてくれるのだ。それはごくささやかでありふれた幸せかもしれない。それを感じることができるか?見逃してしまうか?それはその人次第。

製作国:Italy
初公開年:2007年
監督:Andrea Molaioli
キャスト:Toni Servillo, Nello Mascia, Fabrizio Gifuni, Anna Bonaiuto, Heidi Caldart, Sara D'Amario, Valeria Golino ...
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by amore_spacey | 2008-05-26 02:48 | - Italian film | Comments(3)