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ジュリア アメリカの食卓を変えたシェフ (Julia season 1 8 episodes) シーズン1全8話

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【あらすじ】 1962年マサチューセッツ州。『フランス料理という芸術の習得』の著書の宣伝のため、Julia(Sarah Lancashire)はテレビ出演した。そこでの料理実演が反響を呼び、フランス料理の魅力を伝えようと、テレビ局に自身の番組制作を提案する。
 彼女は様々な問題を克服しながら、周囲に支えられて、番組「フレンチ・シェフ」をスタートさせる。アメリカ人にフランス料理の素晴らしさを伝えたことで知られる、著名な料理研究家Julia Childの半生を描く。(作品の詳細はこちら


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一話ごとに料理やデザートのタイトルがついているので、レシピドラマかなと思いきや、料理番組制作を中心に、1960年代のアメリカに生きるJuliaや彼女を取り巻く人間模様を描いています。主人公Juliaの人間的な魅力が、このドラマをやさしく包み込んでおり、何か起きても安心できる。天真爛漫で愛嬌があり、ちょっとスキがあって、だけどポジティブで、フランスで学んだ料理がどれも素晴らしい。きらりと光るものを、Juliaは持っているのです。

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番組制作への一歩を踏み出す前の、Juliaの内面(とりわけ子宝に恵まれなかった悲しみ)、番組制作を渋る男社会のテレビ局との攻防戦、さらに番組制作の技術上の問題なども綴られ、決して平坦な道のりではなかったことが伺われます。今でこそ当たり前になった料理番組ですが、前例がなかった60年前は手探り状態で、撮影の工夫や苦労や解決策など、興味深い裏話などもありました。

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番組の成功は、もちろんJuliaなしには語れません。さらに彼女を支える夫Paul(David Hyde Pierce)や隣家の友だちAvis(Bebe Neuwirth)、テレビ局の女性局員Alice(Brittany Bradford)や出版社の編集者Judith Jones(Fiona Glascott 彼女の衣装が毎回とても素敵)など、人脈や人にも恵まれました。当初は冷ややかだったテレビ局のプロデューサーRuss Morash(Fran Kranz)やスタッフも、Juliaは胃袋をがっつり掴んで味方にしてしまう。美味しい物は、人を幸せにしてくれますからね。

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AliceやJudithなどの働く女性の葛藤や、Avisのような熟年の女性たち、人種問題などにも目を向けて、ユーモアを交えながら適度な重さで、この時代に生きる女性たちを、とても活き活きと描写している。登場人物の誰かに感情移入し共感できるはずで、大人ならではの人生の味わいに、しんみりしました。ほのぼのと気持が温まるドラマです。映画版は『ジュリー&ジュリア』。


# by amore_spacey | 2022-12-04 00:21 | - TV series | Comments(0)

リクルート (The Recruit)

ネタばれあり!
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【あらすじ】 マサチューセッツ工科大学の学生James Clayton(Colin Farrell)は、その優秀な成績から、卒業後の進路も、エリート街道を約束されていた。ある日Jamesはアルバイト先のバーで、Walter Burke(Al Pacino)という男に出会う。彼はCIAのベテラン教官でリクルート担当者。WalterはJamesに関する情報を全て調べ上げ、その能力を見込んで、採用するために訪れてきたのだった。
 Jamesは1990年に消息不明になった父のことが、ずっと頭の片隅から離れず、今も1人で情報を集めている。この父のことを知っているようなWalterの口ぶりに、Jamesは悩んだ挙げ句、大企業の誘いを蹴ってCIAの門を潜る。採用試験をクリアし、晴れて訓練生となった。(作品の詳細はこちら


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Colin Farrel 1人祭り。ベテランAl Pacinoの掌の上で転がされながらも、若いColinが大健闘で、胸が熱くなります。サスペンスタッチで軽快に展開していき、やや強引な部分はあるものの、最後までドキドキしながらも楽しく観ました。

こんな状況になったら、もう誰を信じていいのやら、人間不信になりそうです。配役を見れば、何となく先が読めてしまうのですが、犯人探しや謎解きはもちろんのこと、2人の役者の競演ぶりに惹きつけられました。

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今回のColinもややこしい状況の中で、次から次へと酷い目に遭うのです。なんでこんなにも、追い詰められる役が多いのかなぁ。作品の役柄とColin自身が持つナイーブな部分が被り、私の感情移入も半端無いので、辛いシーンは観ているのが苦しくなります。何がテストで何が真実(現実)なのか、途中から誰を信じたらいいのか、何が本当で何が嘘かハッキリ分からない、不気味な緊張感。一瞬も気が抜けない。あんなところにいたら、確実に精神崩壊します。

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Al Pacinoの演技が、不気味でいい味出していました。胡散臭さ満載の中年親父が、この頃から板についてきたように思います。最終局面での2人の心理戦はなかな印象深く、Al Pacinoがなりふり構わずワァワァまくし立てる姿は、一歩引いて冷静にみると、情けなさ過ぎて悲しくすらなりました。あんなAl Pacinoを見たくなかった。


# by amore_spacey | 2022-11-28 00:44 | - Other film | Comments(0)

岸辺のふたり (Father and Daughter)

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【あらすじ】 自転車に乗った父親と幼い娘が、とある川の岸辺へとやって来る。やがて父親は、後ろ髪を引かれる思いでボートに乗り込むと、娘を岸に残したまま、行ってしまった。そしてそのまま戻ってくることはなかった。
 その日以来、娘は雨の日も風の日も、父親の帰りを待って、岸辺を訪れ続ける。やがて月日は経ち、娘も少女から大人へと成長していった。2001年アカデミー賞の短編アニメーション部門で受賞。(作品の詳細はこちら


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ボートに乗って出たまま戻らぬ父と、毎日この岸辺に通う娘を、素朴な絵と音楽で描いた、台詞のない8分の短編(←音が出ます)。冒頭のアコーディオンの哀愁を帯びた音色を耳にするや否や、一気にこの短い物語の世界に引き込まれました。聞こえるのはIvanoviciの「ドナウ川のさざなみ」のメロディーに、自然の音と自転車を漕ぐ音・自転車のベルだけ。アニメーションの原点ですね。

シンプルだからこそ、ストレートに響いてくるのです。心の奥に眠っていたものが呼び覚まされて、何だかしみじみとしてしまいました。哀しみや切なさに包まれながらも、毎日岸辺に通う娘のひたむきさや、向かい風の中を必死に自転車を漕ぐ姿が微笑ましく、ほんのり温かくて優しい気持ちにさせてくれるのです。『岸辺のふたり』の邦題が、とても素敵。


# by amore_spacey | 2022-11-22 01:26 | - Short film | Comments(0)

エターナル・サンシャイン (Eternal Sunshine of the Spotless Mind)

ネタばれあり!
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【あらすじ】 恋人同士だったJoel(Jim Carrey)とClementine(Kate Winslet)は、バレンタインデーの直前に別れてしまった。そんなある日Joelのもとに、不思議な手紙が届く。「Clementineはあなたの記憶をすべて消し去りました。今後、彼女の過去について絶対触れないように」と書かれていた。
 せっかく仲直りしようと思っていたのに、さっさと記憶を消去してしまった彼女に、Joelはショックを受けた。そして彼はその手紙を送ってきたクリニックの門を叩き、自分も記憶除去手術を受けることにする。(作品の詳細はこちら


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Kate WinsletとJim Carreyの共演に惹かれて観始めたものの、バラバラの時系列にSFの要素も手伝って、正直よく分からなかったのですが、「Clementineの髪の色を手がかりにするといい」と言われ、2回目の鑑賞でやっと内容が理解できました。こんなに儚く切ない話ってありますか?イマドキあまりお目にかからない、心が洗われるような純愛物語でした。

デートして家に帰ってきて、すぐに電話する。ついさっきまで会っていたのに。恋のはじまりのトキメキや戸惑い、彼(彼女)の声を聞けるだけで嬉しい。始まったばかりの恋に優しく包まれ、はじけるように嬉しい空気を、そのまま映像にしたような冒頭、そして突然の失恋。これ、失恋したばかりの人が観るには、辛すぎるかもしれません。

別れた男女は失恋の辛さに耐えられず、記憶除去手術で2人の思い出の日々を消そうと試みる。しかし辛い失恋の記憶を消すには、楽しかった思い出も全て消さねばなりません。それに気づいたJoelは、自分がどれだけ幸せな恋に恵まれていたのか、思い知らされるのです。でも、でも、手術はすでに始まってしまった。淡々と記憶除去手術を進めるマシン(科学)と、必死に抵抗するJoel(人間)。この辺りの描写が秀逸で、映像が脳裏に焼き付いています。

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辛い恋愛をしていたのは、彼らだけではなく、記憶除去手術を看板に掲げるクリニックのスタッフたちも。Kirsten Dunst演じる受付嬢の医院長に寄せる思い、そんな彼女を黙って見つめるMark Ruffalo演じる医師。何もそんな恋を選んで、辛い思いなどしなくてもいいのに、でも恋には厄介事がつきもの。彼女が医院長に告白したあとの、気まずくて居心地の悪い空気に、ああぁっ!って、頭を抱えて声を上げたくなりました。

彼女もあの手術を受けていたのです。でもやっぱり、医院長のことが好き。その気持ちは記憶に残っている。あぁ、胸に突き刺さります。Kirsten Dunstがタンクトップとパンツだけで、Ruffalo演じる医師もパンツ一丁になって、ベッドの上で踊るシーンは、微笑ましくて思わず頬が緩みました。無邪気でとっても可愛らしい。JoelとClementineが、氷上に寝転んで星を眺めるシーンも、しみじみとして良かった。

映画の原題は、英国詩人Alexander Popeの詩Eloisa to Abelardからの引用。“Eternal Sunshine of the Spotless Mind” 「永遠の穢れなき心の輝き」


# by amore_spacey | 2022-11-19 00:13 | - Other film | Comments(0)

サード・パーソン (Third Person)

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【あらすじ】 パリ。ホテルで執筆中のピュリツァー賞作家Michael(Liam Neeson)の愛人Anna(Olivia Wilde)には、ほかに年上の恋人がいた。ローマ。アメリカ人の会社員Scott(Adrien Brody)は、マフィアに娘をさらわれたという美しいジプシーの女Monika(Moran Atias)に会う。ニューヨーク。元女優のJulia(Mila Kunis)は前夫Rick(James Franco)と息子の親権を争い、裁判費用のためにメイドとして働く。(作品の詳細はこちら


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一見関連のない3組の男女の話が、3つの町で同時進行していくのかな、と思っていたら、それぞれがリンクしてるようなしていないような様相になり、後半に入ってストーリーは相変わらず淡々と展開するものの、場面転換がパパッとやけに雑で早くなり、私の頭の中は大混乱。分からん。

とてもよく考えられた作品で、すぐには理解できなかった。一緒に観ていた夫の説明で、ようやく全貌が分かったものの(私の脳ミソってホントにダメ)、えぇーっ、そうなの?まさか、嘘でしょ?これ、自分で暴露しちゃって、いいの?驚きやモヤモヤに包まれて、しばらく呆然としました。これを観た方は、直ぐにあのトリックに気づいたのかしら?

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取り返しのつかない大罪を犯し、それをずっと抱えて今まで生きてきた男が、これ以上胸の内に秘めておくことが出来なくなり、文字の力を借りて何とか祓いたい。楽になりたい。愛に苦しみ人生の道に迷った男女が、自分にとって正しい場所を見つけ、そこへ戻ろうともがく姿が、なんとも狂おしく生々しいばかりです。

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そんな小説家を演じたLiam Neesonの、疲れてうらぶれた様子や覇気のなさ、路頭に迷っている感じが、とてもよく出ていました。ローマのバールで出会うAdrien BrodyとMoran Atiasのエピソードは、人間味があって一番好きです。だけどそこまで赤の他人のことに、首を突っ込むかなぁ?相手はマフィアなんですけど、などと思いながら、その一方で優しさが滲み出るAdrienの、何気ない表情や仕草や台詞に、ときめいてしまいました。

バリスタ役のRiccardo Scamarcioが、どこか胡散臭そうで、何かやらかしそうだなと思って観ていたら、置き去りにされたバッグに目を剥いて、「爆弾だー!」と叫びながら、誰よりも真っ先に店を飛び出したのには爆笑しました。あなたって…(苦笑) 時間を空けてまた観たい作品です。


# by amore_spacey | 2022-11-16 00:02 | - Other film | Comments(0)