チェイサー (Mort d'un pourri) 

ネタばれあり!

私のお気に入り度 ★★★☆☆ (70点)

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【あらすじ】 パリ。早朝5時、実業家Xavier Maréchal(Alain Delon)が部屋で恋人のFrançoise(Mireille Darc)といるところに、親友の代議士Philippe Dubaye(Maurice Ronet)が訪れた。彼は同僚のSerrano議員(Charles Moulin)を殺害したと言い、Xavierにアリバイ作りを依頼する。親友のためにXavierはアリバイを承諾。翌日向かった犯行現場では、Moreau警部(Michel Aumont)とPernais警部(Jean Bouise)が、Serrano文書という重要書類が消えていると言う。Serrano文書とは、政財界をゆるがすような、政治家たちの汚れた行状が記されているものだった。(作品の詳細はこちら


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Alain DelonとMaurice Ronetは3回共演しているはずですが、いずれもMauriceが死んでしまいます。「やれやれ、お前(=Alain)と組むと、俺、いつも消されるんだよなあ」なんて、Mauriceはロケ現場で苦笑していたかもしれません。それはさておき、正義に満ちたAlainって、やっぱりカッコいい。クールで隙がなくて、時には冷酷さを感じさせ、ゾクゾクします。そんな一匹オオカミ的な彼が、今回はなんと親友のために一肌脱ぐというではありませんか。わざわざ自分から面倒な事件に巻き込まれに行くなんて、バカなヤツだと思うのですが、信じた親友を裏切ることが出来ないさそり座の性質(さが)が、そうさせてしまうのかも。Alainも私もさそり座。

ただ、、、政界を揺るがすほどのSerrano文書が争点になっているのに、これを巡る争奪戦がバッサリ省略されているので、全体に期待したほどの盛り上がりや緊迫感がない。Philippe殺しの真犯人も意外ではあったものの、今一つ説得性に欠けていました。

さて中盤から登場するKlaus Kinskiという役者は、存在自体が暗黒で強烈です。画面に出てきただけで、「こいつ、絶対に凶悪だ。」と思わせ、嫌ァな感じに心がざわざわする。銃弾ぶち込んでも決してくたばらない、悪の化身のような風貌の持ち主で、後半はKlausとAlainが正面から激突する展開かと思いきや、こちらも肩透かしを食らってしまった。なので残された楽しみといったら、ハードボイルドでストイックなAlainを目で追うことだけでした。Pernais警部が渋くていいですね。登場回数が少ないのに、心に残るキャラクターです。


# by amore_spacey | 2019-03-23 17:01 | Alain Delon | Comments(0)

国籍不詳の北村一輝 その3

北村一輝の画像集、最終回は変なヒト編です。

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一ノ瀬聡士
ホワイトラボ

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三ヶ島翔
ヤメゴク
~ヤクザやめて頂きます~

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X星人参謀 / 統制官
ゴジラ FINAL WARS

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メガネ編。

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『バンビーノ』で初めて北村一輝をみた時、そのイケメンぶりや爽やかな印象がとっても強かったので、与那嶺司のキュートな画像で〆ます。


# by amore_spacey | 2019-03-18 02:31 | My talk | Comments(0)

夕なぎ (César et Rosalie)

ネタばれあり!

私のお気に入り度 ★★★☆☆ (70点)

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【あらすじ】 シングルマザーのRosalie(Romy Schneider)は、解体業を営む50歳前の男César(Yves Montand)と出会い同棲するようになった。そんなある日、母Lucie(Eva Maria Meineke)の3回目の結婚式で、かつての恋人David(Sami Frey)に再会したRosalieの心は揺れる。彼は5年前に彼女のもとを去っていったが、再び彼女に愛を告白する。それを知ったCésarの心も、激しく動揺する。2人の男性にはさまれ、悩んだRosalieは、姿を消すが…。(作品の詳細はこちら


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ちょっと、何これ。Rosalieったら贅沢すぎるじゃありませんか。CésarとDavid、全くタイプの違う2人の男から、ここまで愛されるなんて、羨ましいったらありません。陽気で情熱的なCésarは、Rosalieへの愛のためなら地の果てまで追いかけ、恥も外聞もなく男の虚栄や嫉妬を剥き出しにする。玩具を買ってもらえない子どもが癇癪をおこし、床にひっくり返って泣き叫ぶ、アレだ。一人前の男があそこまで大暴れするなんて、よく言えば一途で無邪気でかわいいが、こんなタイプは重すぎて嫌だー。

一方のDavidは熱い思いを胸の奥に秘めて、表面的には超クール。リアクションがCésarとはぜーんぜん違うのだ。Rosalieを愛するればするほど、何だかそっけなくなっちゃう。プラトニックな愛に似て、人を愛する自分が好き。彼はナルシストなんだろうな。Césarと違ってDavidは修羅場に遭遇したくないから、悪い兆候を察するや否や、そっとRosalieの元を去っていく。引き際も実にスマートでクールなのは、自分が傷つきたくないから?

そして母の血を受け継いだRosalieは、愛に奔放で束縛を嫌い、全くタイプの違う2人の男の間を、気の向くまま行ったり来たりしている。Rosalieを演じるRomy Schneiderの、輝くばかりの美しさや気品といったらどうでしょう。優等生的な女優Romyが、フランス映画の恋愛モノで違和感がないのは、驚異的なことで、彼女が成熟した女性になったという証でしょう。男たちに媚びたり寄りかかったりせず、しなやかにたくましく生きるRosalieは、まるでRomyの分身のようでもあります。

そうこうしているうちに、ストーリーは意外な方向へと展開していく。水と油のようなCésarとDavidに、まさか楽しく談笑する日が来ようとは…。彼らは恋敵(がたき)だったのに、いつの間にか奇妙な友情が芽生えて、親友と呼んでもいいような間柄になっちゃうんだから。男って、女って、恋愛って、人生って分からないものです。この先も3人の間には、夕なぎのような穏やかな関係が続くのだろう、という余韻を残しつつ作品は終わる。これがフランス的大人の愛なのか。私には無縁の世界だなぁ。少女の雰囲気を残すIsabelle Huppertが、ちらっと出ていました。余談ですが、当時のフランスの消費税が25パーセントって…(絶句) 今何パーセントなの?


# by amore_spacey | 2019-03-13 01:11 | - Other film | Comments(2)

Suburra -暗黒街- シーズン2 全8話 (Suburra stagione 2 episode1-8)

ネタばれあり!

私のお気に入り度 ★★★★☆ (85点)

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【あらすじ】 ローマ近郊の港町オスティアの開発計画をめぐる対立は、犯罪組織や汚職政治家やバチカンを巻き込んで、金と欲望が渦巻く抗争へと発展していく。争いが激化する中、Aureliano(Alessandro Borghi)・Spadino(Giacomo Ferrara)・Lele(Eduardo Valdarnini)は手を組んで、ローマ裏社会の帝王Samurai(Francesco Acquaroli)から、覇権を奪おうと大胆不敵な戦いに挑む。果たしてローマの裏社会を征服するのは誰だ。(作品の詳細はこちら


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シーズン1から状況はさらに悪化して凶悪に満ちあふれ、ハイテンションで疾走していくので、アドレナリンが出っ放し。見終わった後の疲労感と言ったらありません。全8話を一気に観るつもりで意気込んでいましたが、2話が限界でした。女性だろうが容赦しないし、流血シーンもたくさん出てきますが、シーズン2では悪党たちを支える女性陣の活躍が目覚しく、クスッと笑えるシーンや見所も満載です。

Spadinoの妻Angelica(Carlotta Antonelli)は、世間知らずのチャラい女の子かなと見くびっていましたが、いやいや、非常に頼もしい存在になっていくんです。姑のAdelaide(Paola Sotgiu)と対等に渡り合っていますから。子を身ごもったことで、Anacleti家の一員としての意識が高まったのかしら?彼女も権力の座を狙っているのかも。オスティアの麻薬取引にかかわるGravone家のNadia(Federica Sabatini)、政治家Cinagliaの妻Alice(Rosa Diletta Rossi)、バチカンと関わりのあるSara(Claudia Gerini)、警察官になったLele(Eduardo Valdarnini)の部下Cristiana(Cristina Pelliccia)、どの女性も侮れない。

男たちはどんどん悲惨な道を辿ってますが、中でもLele(Eduardo Valdarnini)は、最悪の事態に直面しました。あれはでも自業自得ですねェ。政治家Cinaglia(Filippo Nigro)は、票集めとはいえ、あそこまでやってしまうのかァ。妻Aliceまで巻き込み、間接的ではあるが犯罪にも手をそめて、じわじわ蟻地獄にはまり込んで行く。もう誰も後戻り出来ませんよ。

全ての元凶は、ローマを牛耳るSamurai(Francesco Acquaroli)でしょうか。権力を掌握するためなら何だってやる。自分の立場が危うくなるたびに、あの手この手で素早く保身にまわる。彼を取り巻く人間関係や、敵対者と同盟者が忙しく入れ替わるので、こちらも目が離せません。彼の餌食になったCinagliaは、とても悲惨な最期を遂げそうな気がします。が、ひょっとすると妻のAliceが奮闘して、地獄から生還できるかも。さて選挙の結果は如何に?今シーズンでかつての勢力は過去のものとなり、新しい世代が台頭する兆しが見えてきました。大好きなAurelianoやSpadinoには、最後まで頑張ってほしい。シーズン3も楽しみです。


# by amore_spacey | 2019-03-09 03:00 | - Italian film | Comments(0)

妻よ薔薇のように 家族はつらいよIII 

私のお気に入り度 ★★★☆☆ (73点)

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【あらすじ】 平田家に泥棒が入り、長男・幸之助(西村雅彦)の嫁・史枝(夏川結衣)がひそかに貯めていたへそくりが盗まれた。自分の身を心配せずにへそくりをしていたことに怒る幸之助に対し、史枝は不満を爆発させ家を出ていってしまう。家事を担当していた彼女がいなくなり、母親の富子(吉行和子)も体の具合が良くないことから、父親の周造(橋爪功)が掃除、洗濯、炊事をやることになる。しかし慣れない家事に、四苦八苦するばかり。


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機内上映その2。どこかでこれを観たなと思ったら、『東京家族』の続編なんですね。専業主婦の史枝は自分のやりたいことを我慢し、文句も言わずただ家族のために生きる、イマドキかなり珍しい昭和の嫁である。夫の幸之助も、典型的な昭和の男だ。それが良いかどうかはさておき、平田家はかつての日本の家族の原風景だなぁとしみじみ思いました。ありがちな展開だけれど、安心して観ていられるホームドラマで、心身共に疲れていた私には、身の丈にあった服を着ているような心地良さがありました。

夏川結衣の演技が自然体で、共感を誘うシーンも多々あり。彼女、前より幾分ふっくらしてきて、いい感じのおばさんになってきました。甲斐甲斐しくテキパキと家事をこなし、片時もじっといていない。私の母も貧乏性で、ゆっくり座っていることが出来ません。家族にとって主婦は空気のような存在で、有り難味がよく分からないんですね。人間ってバカだから、失ってみてやっと気がつく。だから史枝さんは、小さな反乱を起こしました。彼女にだって限界はあります。

家族で共同生活を営んでいるのだから、みんながあと1ミリぐらい視界を広げてくれたら、主婦は気持ちよく家族のために動けるし、家の中の風通しもずっと良くなる。幸い家事や育児にも積極的に協力する男性が増えているそうで、これはとてもいいことです。というか、当たり前ですよね。俺が喰わしてやっているんだ、この野郎!アタシだって働いて育児もやってるのよ、キーッ!と平行線を辿るのではなく、お互いに歩み寄ることが大切だと思います。


# by amore_spacey | 2019-03-06 00:59 | - Japanese film | Comments(0)