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パリ (Paris)

私のお気に入り度 ★★★★☆(83点)

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【あらすじ】 ダンサーのPierre(Romain Duris)は、ある日心臓病で余命わずかと告げられる。シングルマザーのÉlise(Juliette Binoche)は弟のPierreの身を案じ、子どもたちを連れて彼のアパートに同居し始めた。やがてPierreは向かいに住む大学生のLaetitia(Mélanie Laurent)が気になっていく。しかし歴史学者のRoland(Fabrice Luchini)もまた、Laetitiaを愛し始めていた。一方、離婚後も元妻とマルシェで働くJean(Albert Dupontel)は、買い物に来るÉliseに好意を寄せるようになっていた。


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こういうパリが見たかった。観光客の憧れ視線ではなく、私たちと同じごく普通の市民が暮す普通の街。そしてこの作品の主人公は、ここに登場する全ての人々。年齢も性別も立場も異なる人々、別々の人生を歩んでいるはずの彼らが、どこかで少しずつ繋がっている。新しい命の誕生、兄弟の葛藤、出会いと別れ、恋や失恋、孤独、悲しみ、永遠の別れ。何気なく通り過ぎている幾つものエピソードの1つ1つ、その一瞬一瞬に私たちは生きている。それが人間の営みであり、それらが積み重なって人生となる。

パリを舞台にすると、そういった人間味あふれた生活臭が、お洒落に色づけされてしまいがちだが、この作品ではパリの街角と人の関わり合いが、いつもとはかなり違って見えた。病院に行くために乗ったタクシーの窓から、走馬灯のように流れていくいつものパリの風景を眺めながら、Pierreの胸のうちには様々な思いが去来する。象徴的なラストシーン。観終ってからじわっと来た。Juliette Binocheがいつになく可愛らしかった。

製作国:France
初公開年:2008年
監督:Cédric Klapisch
キャスト:Juliette Binoche, Romain Duris, Fabrice Luchini, Mélanie Laurent, Albert Dupontel, François Cluzet, Karin Viard, Gilles Lellouche ...


by amore_spacey | 2011-12-05 02:39 | - Other film | Comments(0)
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