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Del perduto amore

私のお気に入り度 ★★★★☆(80点)

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【あらすじ】  1958年、プーリアにある小さな村。熱血漢の共産党員である若い教師Liliana(Giovanna Mezzogiorno)は、天井もない廃墟を学校がわりにして、村の少女たちに教えていた。そんな彼女に淡い恋心を抱く14歳のGerardo少年(Pietro Pischedda)は、宗教への純粋な思いと篤い信仰心から、将来は教会の司祭になりたいと思っていた。何もない荒涼とした村や暴君のような教会の司祭、キリスト教民主党員と共産党員のぶつかりあい、少年から青年への過渡期にあるGerardoの、Lilianaに寄せるプラトニックな思いなどが、大人になったGerardo(Michele Placido)の脳裏に浮かぶのだった。


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Fabrizio Bentivoglioが出ているからというだけで観はじめたら、これがなかなかよかった。彼はGerardo少年の父親役で、今回はプーリア地方のアクセントで喋っている。いつもよりさらに庶民的で土着の人間臭さがにじみ出て、「お父さん」より「オヤジ」とか「とーちゃん」と呼んだほうがふさわしい雰囲気。そんな彼が夕食の席で、生の唐辛子をかじるシーンがある。「これはなァ、血のめぐりをよくするんだから。お前も食べろ」と息子にも食べさせる。彼は食事のときにも帽子をかぶったまま。ミサなど改まった場所に出かけるときは、スーツを着て精一杯のおめかしをする。自分の無学をどこかで恥じているところがあるのだ。女房は何が気に食わないのか?いつも喧嘩腰。そんな状況の中でも、飄々として生きているFabrizioが素のキャラにぴったりだ。

Gerardo少年を通して、子どもの頃にあったはずの純粋で潔癖な気持ちを思い出し、ちょっぴり胸がきゅんとなった。それにしてもSergio Rubiniってどんだけ嫌なヤツなんだろう?嬉しいサプライズは、Giovanna Mezzogiornoの女性らしい優しさや柔らかい一面に触れることができたこと。15年前の作品だから、当時彼女は24歳。ふっとした表情や横顔に、少女の頃の面影が蘇り、「あ、可愛いなぁ」と初めて心の底から思った。いや、彼女って可愛いんだけど、いつもヒステリー起こして切れまくってる役が多いから、素直に可愛いなぁとは思えなかったの。プーリア地方のアクセントは、分かり辛かった。I need 字幕!

製作国:Italy
初公開年:1998年
監督:Michele Placido
キャスト:Giovanna Mezzogiorno, Pietro Pischedda, Fabrizio Bentivoglio, Rocco Papaleo Enrico Lo Verso, Rino Cassano, Michele Placido, Sergio Rubini ...


by amore_spacey | 2013-03-15 00:32 | - Italian film | Comments(0)
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