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ぼくの瞳の光 (Luce dei miei occhi)

私のお気に入り度 ★★★★☆(82点)

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【あらすじ】 ローマ。ハイヤー運転手をするAntonio(Luigi Lo Cascio)は仕事に誇りを持ち、SF小説を愛する真面目な青年。彼はある夜、運転中に猫を追って飛び出してきた少女(Barbara Valente)をはねそうになった。その時、後からやって来た彼女の母親Maria(Sandra Ceccarelli)と知り合う。
 Mariaは一人で食料品店を営み、女手ひとつで娘を育てていた。Mariaに心惹かれたAntonioはこの母娘の力になりたいと思う。MariaがSaverio(Silvio Orlando)への多額の借金返済に苦労していることを知ると、Mariaには内緒で借金の肩代わりをするため、Saverioの運転手を買って出るのだった。2001年第58回ヴェネチア映画祭でLuigi Lo Cascioは主演男優賞を、Sandra Ceccarelliは主演女優賞を受賞。


ぼくの瞳の光 (Luce dei miei occhi)_e0059574_0174147.jpg
日々の暮らしや、自分が大切にしている小さな世界を守るために、今日という日を必死に生きる。毎日その繰り返し。大きな希望や変化があるわけではなく、時間が流れていく。どこかうまくいかない2人に、「そこさえ要領よくやれば、あとはうまくいくのに…」と思うが、これを観ている私たちだって、決して要領よく生きている訳ではないから、激しく感情移入してしまうのだ。非常に現実的なテーマを扱いながらも、SF小説の語りやLudovico Einaudiが奏でるピアノの音色(←音が出ます)の効果で、現在や過去の苦しみや後悔が少しずつ癒され、かすかな希望の光が見えてくる。人生、捨てたもんじゃありませんよね。

製作国:Italy
初公開年:2001年
監督:Giuseppe Piccioni
音楽:Ludovico Einaudi
キャスト:Luigi Lo Cascio, Sandra Ceccarelli, Silvio Orlando, Barbara Valente, Toni Bertorelli, Mauro Marino ...


by amore_spacey | 2013-04-13 00:19 | - Italian film | Comments(2)
Commented by turezure-italia at 2013-04-13 06:36
こんばんは!
地味な作品ですが、とても印象深い作品でした。

Mariaはこんなに肩肘を張らなくてもいいのに、と思いながらも、やっぱり色々大変なんだな、と思ったり、Antonioは人が良すぎだ!でもやっぱりこれが愛というものなのかもしれない、とか、色々思いながら見た作品でした。

Antonioが勤務するハイヤー会社の社長、なかなか良くないですか?
Commented by amore_spacey at 2013-04-14 04:26
☆ turezureさんへ。
とても現実的な問題を取り扱っているのに、ちょっと現実離れした?不思議な雰囲気を醸し出していましたよね。Silvio Orlandoが演じた高利貸し?の男って実に嫌なヤツ!金属バットで殴ってやりたくなりました。そうそう、あの社長は話が分かる人間味のある人でした^^
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