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闇の子供たち

ネタばれあり?

私のお気に入り度 ★★★☆☆(76点)

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【あらすじ】 日本新聞社バンコク支局の記者、南部浩行(江口洋介)は、東京本社からあるネタの調査を依頼される。それは近く日本人の子供がタイに渡り、臓器移植手術を受けるらしいとの情報だった。その頃、東京の大学で社会福祉を学んだ音羽恵子(宮崎あおい)が、アジアの子供たちのために何かをしたいという思いで、バンコクの社会福祉センターを訪ねる。
 女性所長Napaporn(Prima Ratchata)とスラム街の視察に同行した音羽は、貧民層の厳しい現実を目の当たりにし、Aranya(Setanan Homyamyen)という少女の消息が分からなくなっていることを知る。さらに、取材のためにセンターを訪れた南部から、子供の臓器移植手術の情報を聞かされる。タイの裏社会で日常的に行なわれている幼児売買春や臓器移植にかかわる人身売買をテーマにした話題作。


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幼児売買春や人身売買→臓器移植は、タイだけでなくアジアヨーロッパなど、世界中の裏社会で行われている。この現状に対して、作品に登場する新聞記者のセリフを借りて言うなら、「私たちも(悲惨な話に対して)決して平気ではいられない。この作品を観てレビューを書き、拡散させていく」ことが、今の私にできることかなと思う。このテーマは別の機会に取り上げることにして、今日はストーリーの展開とキャストについて簡単に触れる。

「このテーマをどう演じるか?」 どのキャストもそれぞれの役作りに相当悩んだと思う。主役も脇役もそれなりによかったが、気負いすぎが裏目に出て空振りの感がぬぐえないシーンが多々あった。特に日本人キャスト。ひたすら感情に任せたあおいちゃんや鈴木砂羽の絶叫!妻夫木聡が演じる気弱なカメラマン、世の中の酸いも甘いも知ったようなかぶりをした豊原功補。ちょっと鼻について白けた。

ストーリー展開も分かり辛くて、もやもやする。エンディング近くで突然、江口@新聞記者の罪深き過去を想像させる映像が出てきて、思いもかけない結末を迎える。1つの話が終わっていないのに、別のエピソードが伏線もなく唐突に出てきたばかりか、どちらも半ば放置状態で作品が終了。これじゃ観る側に丸投げした感が強く、納得できない。エンディングに流れる桑田さんの歌も、何か場違いだった。サイレントで終了して欲しかった。


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この中で唯一際立っていたのが、心臓移植を受ける息子の父親を演じた佐藤浩市。わずか数分の登場だったが、彼の圧倒的な存在感に唸った。

製作国:Japan
初公開年:2008年
監督:阪本順治
キャスト:江口洋介, 宮崎あおい, 妻夫木聡, 豊原功補, 佐藤浩市, 鈴木砂羽, Setanan Homyamyen, Prima Ratchata ...


by amore_spacey | 2013-05-06 00:15 | - Japanese film | Comments(0)
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