私のお気に入り度
★★★☆☆ (78点)
【あらすじ】 風刺雑誌の仕事場で出会ったFederico FelliniとEttore Scolaのエピソードや、Mastroianniとの友情やFelliniが撮影に使ったチネチッタの第5撮影スタジオ、そしてFelliniの作品を織り交ぜながら、ドキュメンタリー風に仕上げた。没後20年を記念してEttore Scolaが、親交のあったFelliniの素顔に迫る。(作品の詳細は
こちら)
Felliniと親しかったMastroianniやAlberto SordiやGiulietta Masina(嗚呼、みなさん故人なんですね、シクシク)が、Felliniについてインタビューに答えた貴重な映像や、Fellini自身のコメントや、作品の中でFelliniを演じる役者が映画について語るシーンなど、一見バラバラのものがFelliniらしいトーンにまとめられて(さすがScola監督!)、映画に対するFelliniの思いや関わり方が少しずつ浮き彫りにされていく。
Felliniの作品には一種独特の雰囲気があり、それが苦手で数えるほどしか観ていないが、いずれも見終わったあと心に強烈な何かを残す。それは恰幅の良い登場人物だったり、奇抜な舞台装置だったり、人々の奇声だったり。ストーリーはあってないようなもので、瞬間的に爆発するエネルギーが、私たちに何かを訴えようとする。それにしても、風刺漫画がうまい。
ラストには彼が描いた風刺絵カットや、全盛期の頃の懐かしい映像が、大盤振る舞いされるので、これはファン必見です。