ネタばれあり!
私のお気に入り度 ★★★★☆ (92点) しかし美しい恋人Marge(Marie Laforêt)のいる富豪の息子Philippeは親の金で遊び回り、アメリカに戻る気などさらさらない。その一方でTomは、邪険な扱いをし無礼な態度をとり続けるPhilippeに怒りを募らせ、やがてそれは殺意に変わる。Patricia Highsmithの小説The Talented Mister Ripleyを映画化。(作品の詳細はこちら) カメオでちゃっかり出演している監督は、当初あまり演技実績の無いAlainを起用することに、消極的だったらしい。また音楽担当のNinoは、作曲に対する監督の態度に立腹したというエピソードも残っているが、『太陽がいっぱい』は監督の代表作の1つになり、Alainは一躍世界的スターとして注目され、Ninoの音楽も大ヒットした。蓋を開けてみるまでは、分からないものです。 もう1つ好きなゾクゾク・シーンは、Tomが偽の遺言状を書いている場面。Philippeになりすまして、さあ完全犯罪を実行するぞ!という、全身緊張のまさにその時、Philippeを訪ねて来たタイミングの悪いヤツがいる。そいつはPhilippeの友人Freddy(Billy Kearns)で、初対面のときから嫌な野郎だと思っていたから、思わずTomの右目がピクッと痙攣する。美しいAlainの顔はぞっとするほど強張り、そしてまたピクピクピクッと痙攣が走る。「こいつも消したる!」 Freddyを殺(や)ったあと、台所の隅っこでローストチキンを黙々と食べるTom。若き日のAlainの野卑でギラギラした美しさが炸裂しています。
by amore_spacey
| 2018-10-06 02:08
| Alain Delon
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Comments(12)
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petapeta_adeliae at 2018-10-08 00:45
ラストシーンはゾッとしましたね。
今でいうプロジェクターでフィリップのサインを写して練習する シーンがとても印象的でした。 >当初あまり演技実績の無いAlainを起用することに消 極的だったらしい。 なんで? スボンサーに強要されて、プライドが傷ついて投げやりに なってて、それを見たニーノ・ロータが、プロ意識のない 監督にご立腹したとか?
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petapeta_adeliae at 2018-10-08 20:29
先週、NHK「アラン・ドロン ラストメッセージ」を
録画していて今日見ました。 懐かしいこと、初めて知ったことがたくさんあり、 誕生日にそのことを書いてみようかと思いました。 例えば、レナウンのダーバンのCM出演に誰が橋渡しを したのは誰で、どう口説いたかなどです。 1歳にしてすでにアラン・ドロンでした。
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松たけ子
at 2018-10-08 23:22
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amoreさん、こんばんは!
イケメン俳優とか二枚目俳優は吐いて捨てるほどいますが、美男俳優はそう多くない。中でもアラン・ドロンは、絶滅種の美男ですよね~。ただ美しいだけでなく、悪と毒の香りがする美男。毒にも薬にもならんポリティカルコレクトネス俳優とは、まさに真逆な魅力と存在感です。私は絶世の美男よりもイモいチョイブサ男が好きなので、アラン・ドロンよりもマット・デーモンに抱かれたいです(笑)。そーいやマットもトム・リプリーを演じてましたね!往年のアラン・ドロンファンは失笑したことでしょうか。 「太陽がいっぱい」は、そこはかとなく同性愛の匂いが漂っていたところが良かったです。アラン・ドロンの未見出演作の中では、「ショック療法」と「真夜中のミラージュ」が観たいです。
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amore_spacey at 2018-10-10 00:41
☆ ソーニャさんへ。
ボロボロになった布から出ている片手が、見るからに偽物なんですが、それでもラストシーンにはゾッとしますね。「映画が出来たから、これに合う曲を作ってくれ」と、監督から超上から目線で言われたのが、2人の間のボタンの掛け違いの始まりだったようですね。
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amore_spacey at 2018-10-10 00:42
☆ ソーニャさんへ。
それ、すごく観たーーーいです!BSで放映された番組ですよね。色んなエピソードがあるんでしょうねェ。
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amore_spacey at 2018-10-10 00:50
☆ 松たけ子さんへ。
イケメンの定義が今はすごく緩いから、中には「そうかなぁ?」と首を捻るような役者もいますが、アラン・ドロンは正統派の美男俳優で、好き嫌いは別にして、文句のつけようがありませんね。「もし役者になっていなかったら、女のヒモ的な人生だったかもしれないね」なんて、彼が言うから許せる台詞です。因みに『ショック療法』では、全裸になったアランの全力疾走シーンが登場しますよ。 『太陽がいっぱい』のあのイメージや雰囲気をそのままにしておきたくて、マット主演の映画は観ていませんが、こちらは原作を忠実に再現しているそうですね。
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ケフコタカハシ
at 2018-10-24 21:12
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こんにちは。
私もこの作品先日のNHKの物を観ました。 これで3回目だと思います。 一回めは昔昔のそのむか〜しの洋画劇場で、二回めはマット・デイモンの「リプリー」と見比べをしました。 「リプリー」ではマット・デイモンの変身っぷりが見事だったような記憶があります。 最初フィリップとトムはたいして似ていないのに、だんだんトムの顔が変わっていくのが恐ろしいほど。 マット・デイモンてこんなに美形だったんだ〜、とビックリしました。 機会があれば是非「リプリー」もご覧になってください。
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amore_spacey at 2018-10-26 00:44
☆ ケフコタカハシさんへ。
マットも大好きなんですよね。だからきっといつか『リプリー』も観てみます。原作をほぼ忠実に再現しているそうですから、『太陽がいっぱい』とはラストも違うし、マットの変身っぷりも楽しみです。
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kotoritatinosu at 2020-03-11 14:34
こんにちは!!
初めてお邪魔いたします。 先日「太陽がいっぱい」をBSで放送していたんですが、やっぱり観てしまいました。 何度も観ているはずなのですがやはり、ドロンのあの顔を見たくて観てしまうという…笑 途中からだけど録画までしてしてしまい、毎夜ドロンの瞳に悶絶。 目の表情だけでも追えてしまう…女殺しドロン。 (今回の鑑賞で、感じたことですがモーリス・ロネがこれまで感じたことないほどセクシーに思いました。 私が歳を取ったせいでしょうか??笑 それにしても「死刑台のエレベーター」の2年後でロネがこんなにおじさんになってるのにも驚きましたけど。) ルネ・クレマン監督がこの作品に出ているのですか?? どのあたりでしょう??? それから、「アラン・ドロン ラストメッセージ」問う番組 知りませんでした!!! 見たいなー・・。またやるかなー・・・
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amore_spacey at 2020-03-13 01:32
☆ フキンさんへ。
いらっしゃいませ&初コメありがとうございます。 ええ、よく分かります、ドロンの「あの顔」を見たくて…の気持ちが。まだ駆け出しの頃で、モーリス・ロネの演技力や色気や余裕には及びませんが、繰り返し観たい作品ですね。何度もアップになる彼のブルーグレーの瞳に、うっかりしていると吸い込まれそうになります。 アラン・ドロンのファンなので、彼ばかり目で追っていますが、仰るようにモーリス・ロネが放つフェロモンは、官能的で濃いですよね。彼のまなざしも、とっても危険です。この二人は3作品で共演していますが、3つともモーリスが死んでしまうのは、偶然とは言え不思議な巡り合わせだと思います。 ルネ・クレマン監督はバールのカメリエレのような端役で、ちらっと出ているそうなんですが、未だに見つかりません(T’T) 「監督を探せ!」に、ぜひフキンさんも協力して下さい。
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stefanlily at 2024-02-03 01:39
こんばんは、
「リプリー」は英語初心者向けの短縮版原書を読みました。 Mデイーモン版、アランドロン版どちらも好きです。 淀川長治様の2大指摘で後年、亡くなられてから驚愕したことが。 「太陽がいっぱい」の同性愛を匂わせる演出、演技。 「リプリー」のマット・デイーモンがより顕著なので衝撃でした。 もう一つはキム・ベイシンガーを「昔の銀幕スターの美女の顔」と。「LAコンフィデンシャル」でのベロニカ・レイクばりのヘアーメイクで納得! 淀川様は正しかったです。
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amore_spacey at 2024-02-08 01:48
☆ stefanlilyさんへ
去年からリプリーを英語版で読んでいるのですが、ちっとも進まなくてまだ第1章の初めのほうで、リプリーがまだアメリカにいるところで止まってます(涙) 同性愛を匂わせるあの演出は、うっかりしていると気づかない、あのさりげなさがいいいですね。淀川長治さん、とても懐かしいです。
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