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ダウントン・アビー (Downton Abbey)劇場版

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【あらすじ】 1927年、George 5世(Simon Jones)とMary女王(Geraldine James)の英国国王夫妻がヨークシャーを訪問し、Crawley家にも滞在することになった。名誉あるイヴェントを滞りなく進行するため、引退したベテラン執事のCarson(Jim Carter)にも応援を頼み、Mary Talbot(Michelle Dockery)は華やかなパレードや豪華な晩餐会の準備にあたる。
 ロイヤルファミリーを迎える一大イヴェントに沸き立つ中、水面下では新旧世代の軋轢や厨房での恋の鞘当て、スキャンダルや陰謀が明らかになり、Maryは重要な決断を迫られる。(作品の詳細はこちら


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Crawley家の人々が帰ってきました。オープニングの音楽(←音が出ます)が流れ始めた途端、懐かしさのあまり胸がキュン。今回はロイヤルファミリーがDownton Abbeyを訪問するという一大イヴェントに平行して、小さなエピソードが盛り沢山です。フィクションとは言え、この物語の世界でも時間は確実に流れ、それとともに登場人物たちにも成長があり、まるで私たちの隣で生きているかのような臨場感・躍動感に溢れているのです。英国貴族の洗練された暮らしぶりや、彼らを支える執事やメイドや料理人たちの悲喜こもごも、貴族として生き延びるための、水面下での画策や陰謀など、大量に登場するキャラクターのほぼ全員に見せ場があり、TVドラマ以上に濃密でアップテンポでした。

栄誉あるイヴェントを控えて、早速、王室使用人たちとCrawley家の使用人のバトル勃発って、分かりやすい構図ですこと、ほほほっ。様々なエピソードの中で、Violet伯爵夫人(Maggie Smith)はやはり一目置く存在でした。Isobel Merton(Penelope Wilton)の丁々発止のやりとりに、ニューエントリーのMaud Bagshaw夫人(Imelda Staunton)が絡んできて(空気読めよ)、どうなってしまうんだ?と冷や冷や。

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Violet伯爵夫人は歯に衣着せぬ物言いの強烈なキャラクターですが、厳しくもチャーミングな彼女のお陰で、ともすればバラバラになりがちな一族が、曲がりなりにも繋ぎ止められているのだと思います。彼女は英国貴族としての誇りや品格を持ち続ける生粋の貴族女性で、英国の政治や経済が激動する中、一族の存続に尽くして来た不屈の精神の持ち主といえましょう。

そんな彼女がCrawley家の行く末を案じ、一人ひっそりと心を痛めている。その思いを孫娘のMaryに吐露し、Crawley家の将来と使命を託していきます。これで安心して、ポックリ逝っちゃったりしないでね、ばあちゃん。この映画の続編もあるようですから。

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実はずっと今までThomas Barrow(Robert James-Collier)のことを、意地悪で嫌なヤツだと思っていたんだけど、「なかなかいい男に成長したじゃないか」と、感慨深く映画の中の彼を観ていました。彼の恋の行方は如何に?

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山猫』もそうですが、舞踏会のシーンは圧巻です。ザ・貴族!ですね。屋敷の広さに目を見張り、女性たちの衣装や上流階級の紳士淑女の立ち居振る舞いに夢見心地になり、オーケストラ演奏が始まると、Alain Delonと踊っている妄想に耽ってしまう。華麗なる貴族の世界に浸りつつ、インフルで絶不調の自分に、溜め息が出るばかりでした。


by amore_spacey | 2019-12-14 01:42 | - Other film | Comments(0)
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