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黒いチューリップ (La tulipe noire) 

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【あらすじ】 時はフランス革命勃発2ヶ月前の18世紀。美貌の三流貴族ながら、剣の達人でもあるGuillaume(Alain Delon)は、普段は貴族の女性にモテモテの堕落した生活を送り、裏では越境しようとする貴族たちを狙い、金品を奪う義賊『黒いチューリップ』として暗躍していた。
 しかし彼の活躍ぶりは憲兵隊長Baron La Mouche(Adolfo Marsillach)に目をつけられ、Guillaumeは憲兵隊長との一騎打ちの末、顔に傷を負ってしまう。そこで外観が瓜二つな弟Julien(Alain Delon)に自分の身代わりを頼むが…。Alexandre Dumas(大デュマ)による同名小説を脚色し映画化。(作品の詳細はこちら) 


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Alain Delonの一人二役が印象的で、時代背景を知らなくても楽しめる、チャンバラ劇の王道をいく娯楽作品。 『アラン・ドロンのゾロ』(1975年)の時のように、貴族の衣装(ひらひらのレースやパフスリーブ)を粋に着こなしたAlainを、ヴィジュアル的にもたっぷり堪能できます。ゾロや黒いチューリップのAlainを観ていると、『ベルばら』のアンドレが実際そこにいるようで、アンドレに夢中だった中学の頃にワープして、ちょっぴり感傷的になりました。

原作の『黒いチューリップ』は黒色のチューリップ栽培に生涯を賭ける貧しい宮廷園芸家の話らしいのですが、当時人気絶頂のAlainの見せ場を増やすために、物語の原形を留めないほどカット・脚色したらしく、全く別の作品になっています。でもこれはこれで、いいのデス。

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さてAlainが演じるのは、瓜二つの顔立ちながら、性格や生き方は全く違う双子の兄弟。素顔の兄は日焼けした逞しい身体に白いシャツをまとい、宮廷ではきちんと正装して貴婦人たちをたぶらかす貴族だ。

そんな兄を慕い眩しい思いでみている弟は、正義感あふれ育ちも良さそうだが、ちょっとドジで頼りない。まるで正反対の二人を、Alainが面白おかしく演じている。ヘタレだった弟が次第に逞しく勇敢になり、兄になり切っていく様子は、爽快で心地良いものでした。例によって突っ込み所は満載ですが、Alainの美貌や青い瞳に免じて、ノープロブレムです。


by amore_spacey | 2020-06-18 00:19 | Alain Delon | Comments(2)
Commented by renchiyan4 at 2020-06-30 17:18
こんにちは
懐かしいです 遠い昔テレビで観ました
Commented by amore_spacey at 2020-09-16 01:04
☆ renchiyan4さんへ。
お返事が遅くなってごめんなさい。
私もTVで観ました。今回観直して、忘れている部分が多いなぁと…。苦笑
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