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1994 全8話 

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【あらすじ】 Leonardo(Stefano Accorsi)とVeronica(Miriam Leone)とPietro(Guido Caprino)の3人は、1994年に行われたBerlusconi(Paolo Pierobon)とBossi(Paolo Mazzarelli)の会談やナポリG7を通して、思いもかけない形で再会する。元広告マンLeonardoは事実上Berlusconiの右腕となるが、自分の選択や身辺に不安があった。
 芸能界をすっぱり諦めたVeronicaは、長年彼女を苦しめてきた男たちを見返すべく国会議員となり、男社会の中で女性の地位向上を目指す。Pietroはめざましい活躍の末、内務次官に昇進したが、自分の過去に囚われ苦悩する。ミラノ地方検事を辞職したAntonio Di Pietro(Antonio Gerardi)は、1996年に政界入りし、「法と正義」による統治を主張する。(作品の詳細はこちら


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19921993に続く三部作の完結編。イタリアの第一共和国が終わり、第二共和国のための選挙が始まった。極右政党『国民同盟』や『北部同盟』などと連立を組んで、フォルツァ・イタリアは1994年5月に第一次Berlusconi政権を樹立するが、国民同盟と北部同盟の対立により、政権は一年足らずで崩壊。

それから7年、2011年にはBerlusconiの汚職に対する追及が本格化し、ミラノ地裁から未成年者売春罪と職権乱用罪で起訴される。更にギリシャ危機による欧州経済の不安定化により、イタリアも経済不安に陥り、苦境に立たされた彼は、政界引退を表明した。という訳で、最終章はBerlusconiを中心とした、主要3人の因果な関係に的が絞られる。今回もベッドシーン多目です。果報は寝て待て?

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完結編らしく、あるべきところに収まり、因果応報の報いを受け、人生の明暗がはっきり分かれる。はたして成功した者は、真の幸せを手にしたのか。リスクを知りつつ賭けに出た結果、何もかも失い人生の落伍者になってしまう。が、本人にとってこれが、本当に不幸なことなのか。外側から見ただけでは窺い知れないことが、たくさんありますから。

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検事を演じたAntonio Gerardi、この検事が絶大な信頼を寄せるDario Scaglia役のGiovanni Ludeno 、そしてBerlusconi役のPaolo Pierobon、この3人が完結編らしい骨太な演技で、ドラマを支えてくれました。このドラマのよさは、架空の人物たちが実際の歴史の中に上手く溶け込み、実在人物との絡み合いもわざとらしさがなく自然で、何よりも脚本が素晴らしかったことでしょう。

1994年は私がイタリアに来て結婚した年。決勝のブラジル戦でみた、Roberto Baggioの痛恨のリゴール、呆然とするRoberto、観衆の絶望のどよめき。忘れられません。


by amore_spacey | 2021-05-05 04:10 | - Italian film | Comments(0)
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